2023年2月 6日 (月)

ブログの日

ここ数日、このブログへのアクセス数が一時的に激増した。何があったかは知らないが、千が万になれば何かあったと考えるのが普通であろう。しかし、大半の来訪者は読んでガッカリで終わったのではあるまいか。なにせ、持ち馬はまるで走らず、馬券もまるで当たらず、暇に任せてうどんばかり食べ歩いているヤツが、しかも匿名で書いていることである。

今日2月6日は「ブログの日」らしい。

私がブログを書くのは、世の中の人に伝えたいことがあるから―――と書けば大袈裟に過ぎる。むろん伝えたいという気持ちはゼロではないから、ブログの閲覧数が伸びるのは悪い話ではない。だが、その中身の大半は私が考えたことのメモみたいなもの。ためになるような内容ではない。メモだから書き終えた時点で私の中では済んでしまった話。もう本人は次のことを考えている。このブログはそれを踏まえてお読みいただきたい。

今なら働き過ぎについて考えている。つい先日、仕事場でそういう事案があった。「もっと残業を減らす工夫をしろ」。上司からそう言われたから考えているに過ぎない。数年前には電通の長時間労働問題が世間を騒がせた。それを受けて真っ先に電通を指名停止にしたのは、ほかならぬJRAである。おかげで私の中ではあの事案を「過重労働問題」ではなく「競馬の問題」として認知したフシがある。

JRAのみなさんの働きぶりを知らぬわけではない。みなさん朝早くから夜遅くまで懸命に働いていらっしゃる。それはひとえにファンに良い番組を提供するためであろう。そんなJRAが「働き過ぎはけしからん」と言って電通を指名中止にした。JRAにしてみれば内規に従ったまでだろうが、なんとも不思議な世の中である。

たまに「何年何月何日のブログにあんたはこう書いたじゃないか!」などという指摘を頂戴することがある。最近の記事の内容が、過去のエントリの内容と矛盾するらしい。このURLで書き始めたのが2012年のジャパンカップ。さらにその前にも7年間ほど別のURLで書いていた。それだけ長くやっていれば、そういうお叱りのひとつやふたつ致し方ないと思うことにしている。

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新聞なら古い記事の大半は古新聞として捨てられるが、ブログは残る。むろんエントリを削除することもできるが、それじゃあメモの役目を果たさない。それでそんなお叱りが届く。しかし、そのおかげで自分の考えが変わっていることに気付かされるのだと思えば、悪い話でもない。そりゃあ、誰しも考えが変わることだってあるでしょうよ。

具体的な例をひとつ挙げる。ひと昔前まで私は馬券を買うにあたり競馬新聞など不要だと考えていた。馬券の買い目をなぜ他人に指南してもらわにゃならんのか?

大半のレースは過去に見ているわけし、そもそもパドックで馬を見て買う馬券こそ王道だと信じていたフシがあった。私が新聞が邪魔だと考えていたのは、そんな理由からであろう。馬券の成績は褒められたものではなかったが、そのスタンスでじゅうぶん楽しめたのだから、それで問題はなかった。

だが、今はなるべく競馬新聞を買うようにしている。最近は競馬場で大きなカメラを持ち歩かないので、手持ちぶさたになったことがひとつ。廃れゆく紙媒体を応援したいという気持ちもゼロではない。若い競馬記者がどんな記事を書いているのかも気になる。午前2時の調教から、夜9時のナイター競馬まで、ぶっ通しで仕事をこなす彼らの姿を知っていれば、気にならぬはずがない。そもそも過去に見たはずのレースを忘れるようにもなった。すなわちトシを取ったのである。トシと共に変わるのは何も容姿だけではない。

こう書くと失礼かもしれないが、新聞はちょうど良い暇潰しにもなる。隅から隅まで活字を追えば、数時間などあっという間。スマホの画面でここまで執拗に文字を追うのは難しい。忙しいと言いつつ、最近では一度暇になると徹底的に暇になるようになった。これもトシを取ったせいかもしれない。実は「暇潰し」こそ、これからの日本が考えるべき大きなテーマになる。ひそかに私はそう考えてもいる。

いい大人が暇潰しに没頭する姿が白い目で見られたのは、もはや過去のこと。必死に働かなければ生きていけない―――そんな昔の話だ。今はうっかり働きすぎると周囲から袋叩きに遭う。電通問題に端を発した働き方改革が叫ばれて久しい。私だけでなくJRAや競馬記者たちも気を付けるべきであろう。時代と共に人の考えも大きく変わる。それは私ひとりに限ったことではない。

 

 

***** 2023/2/6 *****

 

 

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2023年2月 5日 (日)

開催最終日の一番時計

冬の中京ロングラン開催も最終日。と同時に3年間に及んだ京都改修に伴う中京での代替開催も今日で終えることになる。大阪からの中京通いもおそらく今日が最後であろう。今日は近鉄から名鉄へと乗り継いで4時間かけて到着。ホッとする反面、少し寂しい。

そんな中京競馬場は気温12度。風も気にならない。屋外でも日なたはコートが邪魔になる暖かさに恵まれた。一昨日は節分。昨日は立春。2月の競馬は春を探す開催でもある。ただ開催が進んだ芝は傷みが激しい。特にインコースはレースが進むにつれてボコボコ掘れていく。

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だから、きさらぎ賞で大外からオープンファイアが追い込んできた時は、これは差し切るだろうと勝手に確信した。今日はスタートもまとも。道中も、おそらく本気を出してないだけだと思うが、折り合いを欠くようなシーンもない。それで終いは必ず33秒台の脚を使う。ならば届くだろう。そう思って観ていたのだが、結局アタマ差届かなかった。

手綱を取ったムルザバエフ騎手は「すごい馬になりそう。大事にいってほしい」と絶賛だったそうだが、長い目で観るにしてもいつになるのか。能力を秘めていることは分かるが、将来のことは誰もわからない。賞金を加算してオープン入りしたのが果たして良かったのか。血統的にもキャラクター的にも追いかけたくなる一頭だが、追いかけるにはそれなりの覚悟も必要な気がする。

どれだけ凄い脚を使っても競馬では勝った馬が偉い。勝ったフリームファクシは道中かかり通しで、川田将雅騎手もずっとファイトしていたように見えたが、それでも馬場の悪いインコースで粘り、オープンファイアの猛追を凌いで勝ち切ったことは賞賛に値しよう。

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レースの上がり3ハロンで11秒台が並び、しかも残り400mから200mでは11秒1というマイル戦のようなラップを自ら刻んだところにフリームファクシの能力が凝縮されているように思えてならない。年が明けてからの中京芝2000mで2分を切ったのは、このきさらぎ賞が初めて。これまでの一番時計は1月5日にフリームファクシ自身が記録した2分0秒2だったことを思えば、オープンファイアのみならずフリームファクシの能力の高さだって疑いようがない。

勝ち馬が課題ばかりを指摘されて、2着馬が素質を評価される珍しい結末になったが、手放しで褒められるほどの完成度の高い馬がいれば苦労はない。ディープインパクトだってこの時季はまだ課題を抱えていたし、キングカメハメハは京成杯で敗れていた。アラ探しも時には必要だが、勝った馬に対しては素直に頑張りを讃えたい。さすがディアドラ姉さんの弟。クラシックが楽しみだ。

 

 

***** 2023/2/5 *****

 

 

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2023年2月 4日 (土)

見えにくい節目

前人未踏の4400勝にリーチをかけていた武豊騎手が、小倉の1レースをあっさり勝ってまたもや金字塔を打ち立てた。来月には54歳を迎えるレジェンドは「史上最年少記録やね」とおどけてみせたが、その騎乗ぶりに年齢による衰えは微塵も感じられない。

しかし水を差すようで申し訳ないが、武豊騎手の勝利数はすでに4700勝を超えているはずだ。実際JRAのサイトでも、2月3日現在で「4584勝」と記載されている。しかもここには地方の騎手招待レースや海外の競馬場で現地の馬で挙げた勝利は含まれていない。そんな勝利があと130勝くらいあったはずだ。

シーキングザパールで勝ったモーリス・ド・ゲスト賞はカウントするけど、スキーパラダイスで勝ったムーラン・ド・ロンシャン賞はノーカウント。一般のファンには分かりにくい話であり、コアなファンには理解しがたい話であろう。こんな意味不明なことをやっているのは、世界でも日本だけではあるまいか。

主催者ごとに馬のレベルが大きく異なる地方や外国の競馬の、競走馬の勝利数記録を同じ土俵で論じることに慎重であるべきことは分かる。だが、どのようなレベルの競走であれ、勝利を目指して馬を操るという騎手の評価において、JRAと地方・海外との間にさほどの差異があるとも思えない。いやむしろ、JRAを上回るレベルの争いが展開されている競馬場もあるではないか。だからこそ、武豊騎手は鞭一本で世界中の競馬場を飛び回っているのである。

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今日の小倉の入場者数は6942人で、5831人の中京を上回った。冬の小倉としては異例であろう。4400勝目の1レース、4401勝目の3レース、そして4402勝目の7レースを目撃した人は自慢していい。リハビリ中の池添謙一騎手もわざわざ小倉に駆け付けて、「4400勝」のプラカード持ち役を買って出ていた。そこで1日3勝の固め打ちだから役者が違う。この調子なら近いうちに「5000勝」も達成するに違いない。問題はそれを祝うイベントを行うのにあたり、どの数字を採用するかだ。現時点でJRAでは4402勝、そこに地方・海外のJRA所属馬での勝利を加えると4587勝。しかし騎手・武豊としてはもっと勝っている。

ちなみに2016年10月にJRAが「4000勝達成」のセレモニーを開いたときは地方・海外でのJRA所属馬の勝ち星を加えていた。本来見えやすいものを節目とするはずなのに、その節目が見えにくい。こういうおかしな問題が沸き起こるのも、世界を股にかけて活躍する第一人者ゆえであろう。

 

 

***** 2023/2/4 *****

 

 

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2023年2月 3日 (金)

真のナポリピッツァ

今日はピッツァの話です。ピッツァなんて呼び方はガラじゃねぇだろ!と言われることは重々承知だが、このあと「ナポリピッツァ」とい言葉を使うので、冒頭から「ピッツア」で統一させていただく。

ともかく、ピッツァ(=ピザ)の話。

かつて、竣工なったばかりの東京競馬場新スタンドに初めて足を踏み入れた私がもっとも驚かされたものは、空を覆い尽くさんばかりの巨大な屋根でなければ、絢爛豪華たるエントランスでもない。それはスタンド内の飲食コーナーに『ピザーラ』が入店したことであった。驚かされたと言うよりは、カルチャーショックを覚えたと言っても過言ではない。

かつて、競馬場の食堂には横文字のメニューなど無かった。パスタやピッツァなど、その存在すら知らぬであろう客がメインであったのだからそれも当然で、彼らにしてみればパスタよりは焼きそばであり、ピッツァよりはお好み焼きだったのである。そういえば最近の東京競馬場では、お好み焼きを売っている店を見かけない。お好み焼きからピッツァへのシフトは、「競馬」というレジャーの社会的位置付けの変遷を映し出しているように思えてならない。

そんな話はさておき、寒い季節はうどんも良いが、アツアツもちもちのナポリピッツァも悪くない。ひと昔前までの日本のピッツァと言えば、薄くてカリカリのクリスピータイプが人気の主流だった。しかし最近ではもっちりとした食感が特徴の「ナポリピッツァ」に注目が集まっている。我が家の近所に店を構える「ピッツェリア イルソーレ 天サン」も、そんなナポリピッツァを提供する人気店。ともあれ今日は思う存分ピッツァを頬張ることにした。

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こちらの店では、小麦粉と酵母、塩、水だけで作った生地を手でのばし、薪を燃料にした大きな窯で直焼きする。こうした製造法などは、本場ナポリの職人たちが1984年に設立した「真のナポリピッツァ協会」の国際基準に則っている。

そんなコダワリの生地の風味を味わうためには、トッピングは最小限に留めたい。となればオーダーはシンプルなマルゲリータに限る。生地の周囲にできた”額縁”を少しちぎってその断面を見ると、大小不揃いの空洞がいくつもある。これが独特のもっちり感を引き出すらしい。

様々なトッピングの味もさることながら、ベースとなる生地本来の味も楽しむ―――。そんなスタイルは、実はうどんや蕎麦にも通ずるところがあり、すなわち日本人の好むところであろう。そう考えれば、ナポリピッツァは今後ますますメジャーな存在になるはずだ。そんなことを考えながら天神橋の夜は更けてゆくのである。

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「真のナポリピッツァ協会」が定める真のナポリピッツァの条件(要約)

条件1:生地に使用する材料は、小麦粉、水、酵母、塩の4つのみ
条件2:生地は手だけを使って延ばす
条件3:窯の床面にて直焼きする
条件4:窯の燃料は薪もしくは木くずとする
条件5:仕上がりはふっくらとして「額縁」がある
条件6:上にのせる材料にもこだわる

 

 

***** 2023/2/3 *****

 

 

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2023年2月 2日 (木)

牝馬の東京新聞杯

東京新聞杯の負担重量規定はコロコロ変わるので詳細は分からないのだが、少なくともこの10年間ほどは賞金別定だった。収得賞金が多いと負担重量が増えるので、GⅠ勝ち馬の出走や好走例は少ない。最近では2014年に12年のヴィクトリアマイルを勝っていた6歳牝馬ホエールキャプチャが勝った程度だ。

一方で牝馬の出走は確実に増えている。ヴィクトリアマイルが春シーズンの牝馬の大目標として定着したことの裏返しであろう。この10年間、牝馬は延べ20頭が出走して【4,3,1,12】。実に4割が馬券に絡んだ。ちなみに、その前の10年間では延べ11頭の出走で【0,0,0,11】に留まる。

今年の牝馬の出走は3頭のみだが、いずれも明け4歳というところが興味深い。しかも3頭とも昨年は牝馬クラシックで活躍してきた。4歳牝馬の優勝例は決して多くなくこの四半世紀でも2018年のリスグラシューただ1頭しか記録がないが、期待は深まる。

リスグラシューは桜花賞2着、オークス5着、秋華賞2着と惜敗続き。東京新聞杯はアルテミスS以来1年3か月ぶりの勝利だった。昨年2着のファインルージュも前年の桜花賞3着、オークス11着、秋華賞2着と健闘していた実績がある。今年の4歳牝馬の筆頭格ナミュールは桜花賞10着、オークス3着、秋華賞2着。1番人気に推された桜花賞は出遅れという明確な敗因があり、それでもコンマ3秒差なら負けて強しと言えるかもしれない。

懸念があるとすれば初めて背負う56キロということになろうか。賞金別定から格付別定に変更された今年は、昨年のGⅡチューリップ賞勝ちのおかげで他馬より1キロ余計に背負わされる。

ただ、冒頭に紹介した2014年のホエールキャプチャは57キロを背負っていた。牡馬に換算すれば59キロ。59キロを背負ってこの東京新聞杯を勝った例となると、1994年のセキテイリュウオーまで遡らなければならない。

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ちなみに2014年の東京新聞杯は大雪の影響で1週間以上延期されていた。開催2週目のメイン競走であるはずの東京新聞杯が行われたのは3週目のメインである共同通信杯の翌月曜日。それでも東名道も中央道も通行止めのままで、関西の有力馬たちが軒並み16~17時間の輸送を強いられていた点は忘れないでおきたい。

実際、東京新聞杯はサトノシュレンとリルダヴァルが、ひとつ前の10レースでもシャドウバンガードが出走を取り消していた。いずれも関西馬で、取消理由は揃って「輸送熱」。そんな目に見えないアシストがあったにせよ、ホエールキャプチャが57キロを克服して勝ったことは事実だ。ナミュールも今後頻繁に背負うことになるであろう56キロごときで弱音を吐いてはいられまい。

 

 

***** 2023/2/2 *****

 

 

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2023年2月 1日 (水)

憂鬱な季節

帰宅すると社台から確定申告用の書類が届いていた。栗東では、永島まなみ騎手と、今村聖奈騎手が、オンライン申告「e-Tax」のPRをしたとニュースになっている。私の持ち馬はまったく稼いでない。ここ数年原稿料収入もゼロである。それなのに私も御多分に漏れず申告をしなければならない。オンライン申告できるようになったと言われても、面倒なことに変わりはない。

実は昨年、馬券の的中で5億円ほどの一時所得があったので、ほんの僅かだけど国家に貢献するため税金を納めに税務署にやって来た―――というのはもちろんウソ。まあおわかりでしょうけど諸々の還付申請ですよ、そりゃ。

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ともあれ世間はいずこも同じ申告の季節。他のスポーツ選手同様、この季節は騎手たちも頭が痛い。騎手の収入は、賞金の5%と約3万円の騎乗料が主だから、税務署から見れば明朗会計だ。常に命を危険にさらしている割に騎手の収入の歩留まりは悪い。

1997年春。岡部幸雄、武豊、横山典弘ら東西の有力騎手たちが一斉に国税の税務調査を受け、過去3年間に遡って申告漏れを指摘されるという事態が発生した。追徴税額額はそれぞれ2千万円~5千万円にも及び、新聞・TVは「有名騎手たちが申告漏れ」という見出しで、これを報じたのである。

だが、本来これは税務当局の非が問われるべき案件であった。先ほども書いたように騎手の収入はガラス張りである。申告のポイントは経費算出ということになるが、「35%の経費率を以て算出する」という税務当局が認めた慣例があり、騎手たちはそれに従って申告していたに過ぎない。

だが、この年突然当局は税務調査に踏み切った。その理由は、「騎手によって収入が大きく異なるのに、経費率が同じであるはずない」というもの。

そりゃそうだ。だが、それをいうなら、事前に次の申告からはこの慣例は適用できない旨を通達するべきであった。それなのに、唐突に掌を返して税務調査を行っただけでなく、過去にも遡って税金を搾取するなど話にもならない。他人の申告漏れを指摘する前に、自らの指導漏れが問われるべきだ。しかももっとひどいのは、それを新聞各社やTV各局にリークして、報道するようそそのかした点にある。普段、競馬関係者には努めて優しく、役人にはことのほか厳しい姿勢で臨むはずのマスコミも、このときはなぜか国税の言いなりだった。

「中央競馬××騎手の申告漏れが判明し……追徴課税○千万円を……」

なんて記事を平然と掲載して、そして申し訳程度に騎手本人の談話を添えるのである。

「税務署で認められてきた通りに申告してきたので、驚いている」

経費率35%の慣例はマスコミ関係者にしてみれば周知の事実であり、ちょっと調べれば……、いや普通に考えても当局の言っていることのほうがおかしいと気付いたはず。なのに、まるで騎手が意図的に所得隠したかのような印象を与えてしまうような報道姿勢に終始した。

この件に限らず、マスコミは税務当局との対峙を避けたがる。たとえ自らの社が税務調査を受けても、反論記事を掲載したりすることはなく、広報のコメントとして遺憾の意を示す程度だ。

まあ、税務署とイザコザを起こすのは誰だって嫌なもの。大のオトナが寒風の中わざわざやってきて、文句のひとつも言わずに長々と待たされている光景をこうして眺めてみると、分からないでもない。そうこうするうち花粉も飛び始めた。憂鬱な季節が始まる。

 

 

***** 2023/2/1 *****

 

 

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2023年1月31日 (火)

如月のもやもや

明日から2月。その旧暦の呼称「如月」の話である。しかしその前にJRAの特別レースの名称の原則について確認しておく。

まず年齢による原則。2歳および3歳春のレースには季節の花や草木の名称を、古馬のレースには季節にちなむ名称、競馬場周辺の地名、河川、湖沼、海洋、山岳名、誕生石、月名、星座名をそれぞれ使うことになっている。

さらに、上級クラスのレースなら「ステークス」を、中級クラス以下は「賞」「特別」「ハンデキャップ」という言葉を添える。これが原則。先週日曜に東京で行われた古馬の準オープン戦「節分ステークス」は、1000万条件戦だった6年前までは「節分賞」として行われていた。原則適用の典型であろう。

とはいえ例外も多い。今週中京で行われる重賞「きさらぎ賞」は、陰暦2月の呼称+「賞」だから、原則に従えば古馬の中級以下のレースになってしまうが、実際には3歳馬の上級レースだ。弥生賞、皐月賞なども同じこと。原則よりも歴史の方がはるかに重いのである。

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それにしても、なぜ「きさらぎ賞」であって「如月賞」ではないのだろうか? 弥生賞も皐月賞も、あるいは睦月ステークスにしても霜月ステークスにしても、みな旧暦の呼称部分には漢字が宛てられていることを思うと「きさらぎ賞」という表記には違和感を覚える。

と言うより、こういう文章を書いている人はみなモヤモヤした思いを抱えているのではあるまいか。ひらがなで始まるレース名は書いていて神経を使う。「年明けはきさらぎ賞から始動」と書くと単語の切り目を見失いかねない。かといって句読点の乱打は美観を損ねる。

調べてみると「如月」という漢字とわが国本来の「きさらぎ」という読みとは、直接は結び付かないのだそうだ。中国の古い時代の文字の説明書には「二月を如と為す」とした記載があり、この書物から漢字を借り、如に月を付けて「きさらぎ」と読ませたものらしい。つまり当て字。だとしたら、「きさらぎ」という表記にモヤモヤする必要はないのだろう。むしろひらがなが正しいのである。

―――と、ここでハタと気づいた。9月に中山で行われる「ながつきステークス」は、なんで「長月ステークス」と書かないんだ? これはいくらなんでも当て字などではあるまい。ああ、またモヤモヤしてきた。9月までに正解を見つけることができるだろうか。

 

 

***** 2023/1/31 *****

 

 

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2023年1月30日 (月)

善通寺~観音寺 うどん巡り

昨日は高知入りする前に善通寺市に立ち寄った。イグナイターの必勝祈願やオノレの馬券的中祈願ではない。時間の許す限りうどん屋を巡ってやろうという目論見である。善通寺周辺は日曜でも営業している名店が多い。ルールはメニュー表の先頭に記載されたうどんの「小」のみを食べること。天ぷらは取らない。いったい何杯食べることができるだろうか。それでは、しゅっぱーつ!

■なかむら/かけ(小) 250円

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「讃岐富士」と呼ばれる飯野山の麓。田んぼの真ん中にポツンと佇む店舗は「昔は鳥小屋だった」と言うだけあって納屋のような外観。“究極のセルフ店”とも呼ばれ、昔はネギを客が自ら刻んで入れていた。ネギがなくなると、客が近所の畑からネギを摘んでくるというエピソードは村上春樹さんの「讃岐・超ディープうどん紀行」にも紹介されている。麺はやわらかいがコシのある食感。イリコにサバ節を加えたダシも美味い。

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■山下/ぶっかけ(小) 300円

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ぶっかけ発祥の店とのこと。太くてコシの強い麺が特徴。

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■白川/かけ(小)200円

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麺とダシのバランスが最高。これで200円とは素晴らしい。名門・尽誠学園野球部のグラウンドの近く。

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■こだわり八輻/かけ(小) 250円

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善通寺の参拝者用駐車場の向かいに暖簾を掲げている。家族連れや団体客が多く、回転はあまりよくない。おそらく善通寺参りとセットで訪れる客が多いのだろう。腹ごなしに私も善通寺にお参り。ご存知、弘法大師空海生誕の寺。うどんの起源は諸説あるが、平安時代に唐での修行から帰った弘法大師がその製法を伝えたとこの辺りでは信じられている。麺の原料となる小麦や塩、醤油も讃岐が一大産地だったことも後押しになったに違いない。

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■釜揚げうどん長田in香の香/釜揚げ(小) 300円

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ここで今回初めての大行列に遭遇した。日曜の午前11時半で店外に30人ほどの行列。これまでの4店舗も人気店だったが、ここは群を抜いているらしい。街道沿いにあり、駐車場は160台収容の広さ。ならば回転は早かろうと安易に並んだが、着席まで30分。オーダーしてからさらに15分を要した。茹であがりを待たなければならない釜揚げだから当然と言えば当然。しかも12玉入りの「たらいうどん」が人気で、家族連れやグループが鍋料理のノリで食べているから滞在時間も長くなる。まあ、ここまで4店連続で食べてきたから、待たされてホッとした気持ちがなかったと言えば嘘になる。かけダシに飽きてきたので、釜揚げで目先が変わったのも助かった。

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■SIRAKAWA/臨時休業

6杯目を目指してクルマを西へ飛ばす。目指すは「たこちく」が有名だという「SIRAKAWA。そしたらなんと「臨時休業」の貼り紙が。う~ん、残念。……と言いつつ、ちょっとホッとした感も否定できない。もう腹はいっぱいだ。

 

■かじまや/釜揚げ(小) 350円

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観音寺市に入って街中を進むと昭和の香り佇む店構えが目に飛び込んできた。店内に入ると昭和感はさらに増す。薄暗い店内は常連さんだけで、おでんを食べながら茹で上がりを待っているようだ。こちらも名物は「釜揚げ」。先ほどのSIRAKAWAが休業だったおかげで釜揚げの連闘になってしまったのは痛いが、メニューの先頭に書いてあるのだから仕方ない。しかし、食べてみるとつけ汁がさっきの店と全く違う。独特の濃厚さで、まったりと甘い。このつけ汁が釜抜きしたばかりのヌメっとした麺に絡むと、強烈な個性を発揮する。ひっきりなしに地元客が入ってくるのも分かる気がした。

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■柳川本店/かけ(小) 360円

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製麺所が営んでいるせいか、ラーメンなどもメニューにある。入り組んだ住宅街に暖簾を構えるせいか、やはり地元客が中心。うどんは細麺。ダシは伊吹島のいりこを使っているらしい。旨味の割に魚臭さが少ない。さらに昆布とかつお節。ちくわとかまぼこという具のせいもあり、どことなく松山のうどんを彷彿とさせるのは、観音寺という立地のせいかもしれない。ともあれここはダシが素晴らしい。それが細麺と合う。つゆをすべて飲み干して、ついに満腹を迎えた。

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■J-PLACE観音寺/東京8R 1000円

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2012年に廃止となった観音寺競輪場の跡地には、場外車券売場「サテライト観音寺」が設置されたが、そこには、兵庫競馬の場外馬券売場「DASH観音寺」と「J-PLACE観音寺」も併設されている。柳川本店からは車で1分と至近。シメに一杯ひっかけていこうとばかりに気軽に馬連5頭BOXを注文したが、あっさりしたレースぶりで粘りもコシもないままハズれた。ちょっと「一杯」のつもりが「一敗」になっただけ。おあとがよろしいようで。

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***** 2023/1/30 *****

 

 

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2023年1月29日 (日)

年度代表馬、始動

高知競馬場に来ている。

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目当ては全国交流重賞の黒潮スプリンターズカップ。そこに昨年のNARグランプリ年度代表馬のイグナイターが出走してくる。兵庫所属のサラブレッドが年度代用馬に選ばれたのが初めてなら、前年の年度代表馬が高知で始動するのも史上初のこと。根岸Sやリヤドダートスプリントも噂されたが、昨年7馬身差で圧勝した同レースの連覇を目指しての遠征ということで、今は園田をホームにする私もノコノコ着いてきた。「史上初めて」はこの眼できちんと拝んでおきたい。

と言いつつ、昼は小雪舞う讃岐でうどん三昧。わずか3時間で7杯を引っ掛けたのち、パンパンの腹を抱えて土佐入りした。

パドックに現れたイグナイターの馬体重はマイナス20キロ。しかし細い印象はない。そもそも前走がプラス23キロだった。むしろ絞れたと見るべきか。その瞳に宿る魂の炎は輝きを失っていない。

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レースは圧巻だった。好発を決めると1周目のゴール前ではハナを切る勢い。内からユニバーサルライトがハナを主張する姿勢を見せるとスッと二番手で折り合ったが、向こう正面では付き合ってられないとばかりに先頭に立つと、そこからは後続を離す一方。短い直線を独走で駆け抜けて、昨年の7馬身を上回る9馬身差の圧勝劇で、無事に2023年シーズンのスタートを切った。

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年度代表馬なら勝って当たり前。そんな空気がイグナイターの最大の敵だった。結果的に前走であそこまで負けた原因はやはり23キロの馬体増にあったに違いない。この短期間でそれを戻した陣営の手腕も見事。昼に7杯のうどんを平らげた私も、23キロとは言わずとも2.3キロくらい増えているかもしれない。ここから2キロ落とすことを考えただけでウンザリする。それを平気でやってのけたイグナイターはエラい。

先週は笠松の白銀争覇をサンロアノークが勝ったばかり。そして今日は高知でイグナイターが完勝。全国各地で結果を残す兵庫勢の活躍は、今週の梅見月杯に出走するアキュートガールや来週の佐賀記念に挑むラッキードリームにとって追い風になるはず。今年も白鷺賞で始動するジンギだって老け込むにはまだ早い。兵庫勢の勢いは今年も続きそうだ。

 

 

***** 2023/1/29 *****

 

 

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2023年1月28日 (土)

鮭大好き

今日の朝飯はファミマで買った「サーモンたたきの寿司」というおにぎり。20円引きになっていたので思わず手に取った。セブンイレブンには「ますの寿司」のおにぎりが売られているけど似たような味わい。ただファミマの方が脂の味が強い気がする。

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昼は仕事場の食堂で済ませた。今日のランチメニューはサーモン丼。鉄火丼の鮭版ですね。できればイクラをちょこっと添えて欲しかったけど選択の余地がないのでありがたく完食。

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そして夜は普通の焼き鮭。焼かれた状態でスーパーで売っていたやつの温め直しではあるが、それでもホカホカの「サトウのごはん」にジャストマッチ。さらに冷蔵庫に残り物のスモークサーモンがあったので、サラダのトッピングに使った。かくして今日は鮭三昧の一日となった。

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鮭は嫌いではない。とはいえ夕食に焼き鮭を食べたのはいつ以来であろうか。朝食の定番メニューとして、あるいはおにぎりの具として、完全にメジャーな地位を確立してしまったことが、かえって夜のメインディッシュから遠ざけてしまった感がある。

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しかも昨今の鮭はしょっぱくない。むかし北海道の牧場から新巻鮭を贈っていただき、喜んで家族全員で焼いて食べたところ、あろうことか子供たちが「しょっぱい!」と言って、ひと口食べたきり箸を付けようとしなかった。我々の世代には懐かしささえ覚える塩鮭の辛さは、脂のたっぷり乗っているサーモントラウトのソテーや回転寿司の味わいに慣れきった子供らには受け入れられぬのであろう。関東では「正月魚」とも呼ばれる鮭だがこの冬は不漁が伝えられる。その代わりに北海道で滅多に揚がらない鰤が大漁なんだそうだ。ここでも関東勢は肩身の狭い思いを強いられている。

ともあれ、焼いた塩鮭で食べる白いご飯ほど美味いものを、私はほかに思い浮かばない。白いご飯に合うということは、当然ながら日本酒にも合う。適度な塩味と水分が抜けて旨味が凝縮した身の味わいは、肴として申し分ないのである。

なのに、居酒屋のメニューにハラス焼きがあっても焼き塩鮭を見ることはほとんどない。「おにぎりの具」としてしか見られない塩鮭の悲しさがここにも表れているが、大衆食堂ならその組み合わせも可能だ。競馬帰りの食堂で塩鮭に熱燗を合わせてゴキゲンになっているおじさんを見かけたとしても、決して憐憫の眼差しを送ってはならない。実は相当なグルメだったりする。

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ところで、以前、JRAや大井で活躍したこの馬の名前は、ひょっとしたら「鮭大好き」だったのか?……なーんて思って、念のため確認してみたのだけど、やはり「酒大好き」でした。そりゃあそうですよね。私は鮭も酒も大好きです。

 

 

***** 2023/1/28 *****

 

 

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