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2023年12月31日 (日)

2023年の大トリ

12月29日からの3日間は東京大賞典、東京シンデレラマイル、東京2歳優駿牝馬を撮り、紅白を視ながら年越しそばを食べる―――。かれこれ20年続く私の暮れの過ごし方。齢を重ねて頑固さが増すことで、こうしたルーチンがより変え難い「決まり」になってくる。大阪転居で変わるかと思えたこの3年間も、暮れの3日間はちゃんと園田競馬場で過ごした。園田ジュニアグランプリを見届けて、自宅で紅白歌合戦を観ないと年を越した気がしない……はずだった。

その重い重いルーチンを今年はアッサリ捨ててしまったのである。写真を撮る必要がなくなったせいもあるが、それでも競馬場には行けたはず。寒いのは嫌。人込みも嫌。齢を重ねると頑固にもなるが、それ以上に面倒に勝てなくなる。結局は面倒くさい。

それでもせめて大みそかだけは「決まり」を守ろうと大井にやってきた。偉い。誰も褒めてくれないから自分で褒めることにする。

昼前にひと雨あった。それがやんだら今度は北風が吹いて寒い。しかし、ありがたいことに今日は客なのでガラス張りのLウイング4階でぬくぬくと競馬を観る。これを「堕落」と罵るのは勝手。自分自身には「卒業」と言い聞かせることにした。しかし馬券は一向に当たる気配がない。競馬の神様は「堕落」と判定したようだ。

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南関東の多くの競馬ガチ勢にとって、一年のトリを飾るのは有馬記念でなければ、ホープフルSでもない。意外なことに東京大賞典でもなく、実は東京2歳優駿牝馬である。

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「トリ」の正式な表記は「取り」。あて字で「主任」とも書くことも。本来の意味は「寄席で最後に出演すること、またその人」で、「真打ち」の俗称でもある。かつて寄席の木戸銭は興行主と真打ちで分けて取っていたという。だから「取り」。仮に不入りなら、真打ちが自腹を切って出演者に取り分を回すことで「面倒も取った」のだという。

トリと言えばNHK紅白歌合戦。紅組はMISIAさんが、白組は福山雅治がトリを務めた。紅白の対戦形式だから、男性と女性それぞれにトリがいる。いずれかのトリがいちばん最後に歌う「大トリ」を務めなければならないが、NHKによればトリや大トリを選ぶ特別の基準があるわけではなく、その年の演出の中で決まっていくとのことらしい。

そういう意味では重賞レースのトリは東京2歳優駿牝馬だが、一般レースも含めれば最終12レースが大トリだ。その名も「おおとり賞」。数年前のこのレースの騎乗を終えた戸崎圭太騎手が、装鞍所で「よし!今年も無事終わった」と言って大きく息をついたシーンが忘れられない。今年も同じようなシーンが繰り広げられているのだろうか。ガラスに囲まれたスタンドからでは知り得ないことを少しばかり残念にも思いつつ、2023年が静かに暮れていく。

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それでは皆様、よいお年をお迎えください。

 

 

***** 2023/12/31 *****

 

 

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2023年12月30日 (土)

ふらっと立ち食いそば

昨今のテレビ業界はグルメ一辺倒。バラエティー、情報ワイド、旅番組からドラマに至るまで、とにかくテレビをつければ誰かが何かを食べている。さすがに食傷気味だが、BSではニッチなテーマに絞ったグルメ番組がコアな視聴者に受けているらしい。「町中華で飲ろうぜ」(BS-TBS)や「飯尾和樹のずん喫茶」(BSテレ東)といったあたりが代表格だが、「ドランク塚地のふらっと立ち食いそば」(BS日テレ)なんかもついつい視てしまいがちだ。

ドランクドラゴンの塚地武雅さんが訪れるのは街中の普通の立ち食いそば屋さん。注文もごく普通の天ぷらそばだったりする。食べる前に店主や常連さんとの絡みもあるが、まあ驚くような展開にはならない。なにせ普通の立ち食いそば屋さんですからね。正直「こんなの誰が視るんだ?」と思う。そう思いながらなぜか最後まで視てしまう。すると今度は無性に立ち食いそばが食べたくなる。

それで今日は一日早い年越しそばとばかりに、八丁堀の「スエヒロ」を訪問してみた。14時で店終いなので急がなければならない。なにせ朝3時から営業。タクシー運転手に愛される一軒でもある。

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1978年の創業。黄色い看板とゲソ天で有名な「六文そば」の系譜を継ぐ。名物の太そばはうどんと見まごうばかりの太さ。漆黒のツユに黒い麺。その上に載せたジャンボゲソもツユを吸って黒くなって「黒づくめの一杯」だが、その色合いから想像されるほど塩辛くはなく、さば節と宗田節で取ったダシのうまみが後を引く。

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ところでイカの足は何本かご存じですか?

「10本」と答えるのが普通であろう。だがしかし、学術的にはタコと同じ8本らしい。突出して長い2本は、実は「触腕」という特殊な器官で、足としてはカウントしないのだそうだ。とはいえゲソはゲソ。食べてしまえばみな同じである。

閑話休題。ゲソ天の話に戻る。

ゲソ好きなら日暮里の「一由そば」も外せまい。

こちらも「六文そば」の流れを汲む一軒。「太そば」があったりゲソ天にジャンボサイズがあるのも「スエヒロ」と同じだが、24時間営業というのが嬉しい。

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さらに注目すべきは、まさかの「ゲソ寿司」。

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紅ショウガが混ぜ込まれたシャリの上にゲソ天が載っているだけなのだが、これがなぜか美味い。とはいえ、かなり大ぶりなので注意した方がよい。それでも「ドランク塚地のふらっと立ち食いそば」でこの店を訪れた塚地さんは、ジャンボかき揚げそばを食べたあとに、平然とゲソ寿司も食べていた。さすがですね。

ちなみにBS日テレの年越しは「ふらっと立ち食いそば」の特番らしい。他局はカウントダウンダウンの特番が勢ぞろいのはず。「こんなの誰が視るんだ?」と思いながら、やはり視てしまうのだろうな、きっと。

 

 

***** 2023/12/30 *****

 

 

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2023年12月29日 (金)

アンカツルールの20年

昨日の中山は田中勝春だけでなく柴山雄一もラストライド。JRA通算602勝。重賞12勝。2009年の札幌記念、7番人気ヤマニンキングリーで女王ブエナビスタを封じた名手も、昨日の騎乗を最後にそっと鞭を置いた。

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現役最終日は5鞍に騎乗し⑮着、⑦着、②着、⑫着、⑥着。いつだったか社台グループのパーティーで交わした言葉が思い出に残る。「ひとつでも上の着順を目指して乗ってます」。まっすぐな瞳でそう言っていた。最終日の騎乗ぶりにもその思いが凝縮していたように思う。

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2003年の安藤勝己以来、地方競馬からJRAに移籍した騎手は計10人。柴山騎手の引退により、そのうち6人が引退したことになる。現役を続けるのは小牧太、岩田康誠、内田博幸、そして戸崎圭太の4騎手のみ。笠松出身の騎手はゼロになった。

かつて、JRAの新規騎手免許申請において、過去5年間にJRAで年間20勝以上の成績を2回収めた地方騎手は特例として一次試験(筆記)が免除されていた時期がある。いわゆる「アンカツルール」。しかし2010年からは一次試験ではなく2次の実技試験のみが免除の対象となった。地方競馬場の廃止で不利益を被る騎手の救済策という意味合いの強かったアンカツルールだったが、一定の役目を終えたとしてJRAは門戸を狭める方向に舵を切ったのである。それでも2013年には戸崎圭太、岡田祥嗣の二人が、難関の一次試験をクリアしてJRAへの移籍を果たした。

その後も地方からの受験はゼロではないものの、2013年を最後にJRA移籍を果たした騎手はひとりもいない。海外のライセンス保有者もクリストフ・ルメール、ミルコ・デムーロの2人のあとは、2019年の藤井勘一郎が突破しただけだ。

公正競馬確保のためには、いくら腕が立っても素性の分からぬ新顔にライセンスを渡すわけにはいかないという事情がある。そのためにはスポット参戦を重ねて実績を積み重ねて信頼を勝ち取るしかない。ジョアン・モレイラの不合格で話題になった2018年の騎手免許試験に唯一合格した藤井勘一郎にしても、なんと挑戦6回目での大願成就であった。信頼といものは簡単に勝ち取れるものではない。ダメな場合は徹底してダメ。それがJRAのスタンスである。それで移籍を諦めた騎手もゼロではない。

2009年以降の15年間で、JRA生え抜き騎手が最多勝を獲得したのは2度しかない。残る13回は地方出身騎手か外国人騎手で占められてきた。今年もC・ルメールが最多勝利騎手を奪還。しかし、横山武史、岩田未來、坂井瑠星といったJRA生え抜きの若手も着実に力を着けている。騎手の引退続出は世代交代を意味する。来年が若手騎手躍進の年になることはほぼ確実。ひょっとしたらリーディング奪取もあるかもしれない。期待しよう。(文中敬称略)

【JRAへの移籍騎手】
横山賀一 1992 ニュージーランド
安藤勝己 2003 笠松(※引退)
小牧太 2004 園田
赤木高太郎 2004 園田(※引退)
柴山雄一 2005 笠松(※引退)
岩田康誠 2006 園田
安藤光彰 2007 笠松(※引退)
内田博幸 2008 大井
高野宏史 2008 高知(※引退)
岡田祥嗣 2013 福山(※引退)
戸崎圭太 2013 大井
ルメール 2015 フランス
デムーロ 2015 イタリア
藤井勘一郎 2019 オーストラリア

【JRA最多勝利騎手】
内田博幸 2009-10
岩田康誠 2011-12
福永祐一 2013
戸崎圭太 2014-16
ルメール 2017-21、23
川田将雅 2022

 

 

***** 2023/12/29 *****

 

 

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2023年12月28日 (木)

ラストライドを見届けろ

JRA騎手の引退は免許更新月の2月であることが少なくない。福永祐一が引退したのも、今年の2月だった。しかし今年は珍しいことに秋から暮れにかけて騎手の引退が相次いでいる。10月に山田敬士、そして11月に熊沢重文が引退を発表すると、12月に入ってからも松田大作、平沢健治と引退の報が止まらない。そして今日、調教師試験に合格した田中勝春と来年から調教助手として新たな道を歩む柴山雄一が揃って鞭を置いた。馬も人も引退ばかり。こんな年の瀬は記憶にない。

勝春騎手は今日の中山で6鞍に騎乗。いきなり1レースを勝ち、返す刀で2レースも勝ってみせたから凄い。スタンドからは「まだ辞めるな!」とヤジも飛んだ。勝春騎手も「もうちょっと早く乗せてくれたら」と冗談とも本気とも取れないコメントをして周囲を笑わせたらしい。

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のちの引退セレモニーで本人が語ったところによれば、昨夜は19時頃に就寝。しかし24時頃に目が覚めてしまい、そこからしばらく寝付けなかったそうだ。今日は寝不足で朝から頭がボーっとしていたらしい。それでも1、2レースを連勝するのだから凄いのだが、本人は「馬は偉いですね~」と言ってまた周囲を笑わせた。勝春騎手の周りはいつも笑顔が溢れている。

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驚いたのは、メインのホープフルS終了後もほとんどのお客さんが競馬場に残っていたことだ。今日の最終レースは2023ファイナルS。つまり今年のJRAの最終レースでもあるから、ちゃんと見届けたいというファンもいたに違いない。それでも場内の大半は勝春騎手のラストライドを見届けるために残っていたはず。それは返し馬での声援を聞けば分かる。いつもよりゆっくりと、馬上から眺める景色を焼き付けるようにゴール前まで歩みを進めたのち、やおら反転して1コーナー方向に駆け出すと、スタンドから大きな拍手が沸き起こった。

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勝春騎手が跨るブランデーロックは6番人気。最後方に下げて末脚に賭けるが、手応えはあまり良くはなさそうだ。いつもなら途中でハミを噛むはずなのに、今日はまったく噛もうとしないので、思わずレース途中から笑ってしまっていたという。ほんとに勝春騎手は笑顔が絶えませんな。それでも直線での追いっぷりは迫力十分。ファンも満足であろう。私もしっかりこの目に焼き付けた。

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ジョッキー最終日の成績は6鞍の騎乗で①着、①着、③着、④着、⑯着、⑭着。2勝を上積みしてのJRA通算1812勝は誇るべき立派な数字だ。そのうちの1勝が筆者の某クラブ出資馬が挙げた勝利であることを私個人は誇りに思う。しかも私にとっては初勝利だった。ビゼンニシキの産駒―――と書いても若いファンの方にはピンと来ないに違いない。なにせ30年も前の話である。私も勝春騎手もそれだけトシを取った。厩舎開業の暁には、勝春厩舎に入厩する馬に出資してみようか。今度は初重賞をもたらしてくれるかもしれない。来年からは52歳の新人の挑戦を見届けることにしよう。

 

 

***** 2023/12/28 *****

 

 

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2023年12月27日 (水)

ゆかりの地へ

まことに唐突ではあるが成田山新勝寺を参拝した。正月三が日には300万人を超える参拝客でごった返す関東の名刹。とはいえ今日は人の姿もまばら。正月の準備を急ぐ業者の皆さんが忙しく動き回っている。

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オノレの馬券下手に嫌気がさして不動明王にすがりに来た―――ワケではない。成田空港に迎えに来たはいいが、到着便が遅れて時間潰しのためにやってきた。とはいえ成田山詣では初めてだからテンションは上がる。こんなことでもなければ一生参拝することも無かったに違いない。

市川團十郎家の屋号が「成田屋」なのは、この新勝寺との深い繋がりに由来している。初代市川団十郎が成田不動尊にまつわる芝居を打って大当たりしたことで、江戸の当時に成田参りが大流行した。さらに男子が生まれなかった初代が不動明王に子宝祈願をしたところ後の二代目を授かったことがきっかけで「成田屋」を屋号としたのである。

2009年に亡くなった山路秀則氏の冠名が「ナリタ」であることも、実はこの成田山と無関係ではない。その由来は大阪府内在住の成田山新勝寺信者が中心となり枚方市に建立した成田山大阪別院にある。山路オーナーは枚方にお住まいだった。

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競馬場で「ナリタ」「オースミ」の名を聞かなくなって久しい。ナリタタイシンとナリタブライアンを要した1993年と1994年にはオーナーランキングの2位に輝いている。あれから30年。今年はJRA2勝。2018年の北九州記念に出走したナリタスターワンを最後に、重賞レースへの出走も途絶えている。20代の競馬シーンを「桃、紫山形一文字」の勝負服と共に過ごした身としては、一抹の寂しさを禁じ得ない。

ちなみに社台ファームやノーザンファームの始まりの地もこの成田周辺にある。山路秀則氏がオーナーランキング2位となった1993年と94年のリーディングオーナー・社台レースホースの吉田照哉氏も、幼少の頃は成田市内の小学校に通っていたそうだ。


 

 

***** 2023/12/27 *****

 

 

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2023年12月26日 (火)

クライマックスは9頭で

「東京大賞典は10年ぶりの9頭立て」

ネットニュースの見出しにそう書かれていた。決して間違いではない。でも本質的な部分が抜けている。10年前、2013年の東京大賞典に出走投票したのは10頭だった。ところがレース前日にプロディージュが右前の球節炎により競走除外。結果的に9頭立てになったに過ぎない。出馬投票時点で10頭に満たなかったという点においては、前代未聞の出来事ということになる。

2013年の東京大賞典に出走した9頭の内訳は、JRA所属馬が当時の出走枠上限の5頭に対し、地方所属馬は4頭。ちなみに除外となったプロディージュも地方所属であった。翻って今年はJRA7頭に対し地方が2頭という構図である。

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ホッコータルマエが勝った10年前のレースには笠松からトウホクビジン、金沢からカキツバタロイヤルという全国レベルの実力馬が遠征してきていた。カキツバタロイヤルはJRAのローマンレジェンドに先着して5着と健闘している。そういう意味では、同じ9頭でも今年のレースはJRA対大井(ミックファイア)という図式が強い。

思い返せば、今年は全国各地で次々とスターホースが誕生する年でもあった。道営ではベルピットが、高知ではユメノホノオがそれぞれ三冠を達成。岩手でもミニアチュールが牡牝合わせて4冠を制する快挙を為した。名古屋ではセブンカラーズがデビューから8連勝で東海ダービーを制覇。金沢でもショウガタップリがデビューから10連勝で石川ダービーを圧勝している。兵庫のダービー馬スマイルミーシャは園田金杯で古馬相手にも勝利し、名実ともに兵庫最強馬に上り詰めた。これほどのスターホースが誕生した年は史上空前であろう。

それなのに、全国ダート界の一念の総決算たる東京大賞典に、他地区から一頭も出走が無いという事実に対し私はひどく落胆している。レベルが高過ぎることの裏返しであることは百も承知。しかし、JRA勢はレモンポップとデルマソトガケの東西両横綱を欠きながら、それでも7頭の枠をちゃんと埋めてきた。JRAの出走枠上限が10年前と同じ5頭だったらと思うとゾッとする。

こうなるとミックファイアとマンガン以外の地元勢に怒りの矛先を向けたくなる。東京記念や戸塚記念はいったい何のためにあるのか。S1レースを乱立させて身内に大盤振る舞いした挙句の果てがこのザマでは、年明けから始まる新ダート3冠路線の先行きも危うい。

10年前の社台グループ会報誌は、ダートグレードレースで少頭数競馬が続く問題の解決策として、当時5頭だったJRA出走枠を増加すべしと提言していた。しかしJRA枠が7頭に増えた現在でも、こういうことが起きる。いっそ10頭に増やしてはどうか。それなら地方からの出走がなくても国際GⅠとして恰好が付くではないか。文字通りの「馬場貸し」を目の当たりにすれば、関係者の気持ちも変わるかもしれない。

 

 

***** 2023/12/26 *****

 

 

 

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2023年12月25日 (月)

激戦のクリスマスイブ

今年もこの季節が到来。「まだ早い」「まあそのうち」「今日は気が乗らない」と適当な理由を付けて対決を避けてきた筆者も、ついに昨日の日曜日になって雌雄を決する覚悟を決めた。ようやく重い腰を上げて、年賀状の束と対峙したのである。

とはいえ敵は以前に比べて格段に少ない。3年前、大阪への転居を機にそれまで引き受けていた競馬絡みのわずかばかりの仕事を辞めた。それに伴って、長年続けてきた競馬関係者との年賀状のやり取りも大胆な断捨離を断行。一時期は250枚に到達していた年賀状を親類縁者を中心に30枚程度に収めたのである。そういう意味ではさっさと片付けてしまえば良いはずなのに、なぜか腰が重い。枚数減少と引き換えに、万事面倒くさく感じるようになった。これは加齢によるものであろう。

ともあれ朝9時のグリーンチャンネル中継開始を合図に、前哨戦たるデザイン作りに取り掛かった。一昨年はソダシ。去年はタイトルホルダーの写真を使ったが、今年はイクイノックス一択で仕方あるまい。宝塚記念、天皇賞秋、ジャパンカップで撮った写真を吟味して新年に相応しそうな一枚を探し出す。しかしそうこうしている間に飼い犬が騒ぎ出した。「散歩に連れてけ!」とうるさい。仕方なく作業は中断。

帰宅するとちょうど宅配業者がウチ宛の荷物を運んできた。大量の下仁田ネギである。とても我が家で食べきれる量ではない。そこで数本ずつ小分けにしてご近所に配る。その姿はさながら各家庭にプレゼントを配るサンタクロース。胸躍らせて袋を開けた子供たちはガッカリしたに違いない。だってネギですからね。

それでもまだ余っているので昼はねぎま鍋。食べながらグリーンチャンネルで中山5Rの新馬戦を視る。勝ったパドマの手綱は加藤翔太騎手。なんとこれが今年の初勝利だという。有馬当日の騎手事情を考えても凄い。管理する杉山晴紀調教師はこれが今年の55勝目。リーディングトレーナーを確実にした。

〆の蕎麦まで食べ終えて年賀状を再開。ようやくデザインが決まって印刷を始めたところで、あろうことかライトマゼンダのインクが切れた。予備もない。仕方なく買いに出て帰宅すると、フジテレビ「みんなの競馬」が始まっている時間ではないか。

パドックの画面を横目に見ながらどうにか印刷を終えたが、ここから最大の難関「宛名書き」が控えている。表面はプリンタのお世話になっても、ここは手書きにこだわりたい。そのために書き味の良さそうなペンも数本用意したが、いちばん良かったのはエクセル梅田への入場の際にオマケで配られたサインペンだった。2500円の入場料金を取り戻した気分。

とはいえ有馬記念を視ながらの宛名書きは覚束ない。M-1にチャンネルを変えたところで、その傾向はいや増す。おかげで6枚もの書き損じを出てしまった。損失率1割6分となれば我が軍の被害も大きい。加齢と共に集中力も衰える。年賀状をやっつけたとはいえ、これを果たして勝利と呼べるのか。年を追うごとに疲労感は増すばかり。郵便料金が値上げとなる来年は、いよいよ年賀状戦線からの撤退を真剣に考えることになるかもしれない。

Gajo

 

 

***** 2023/12/25 *****

 

 

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2023年12月24日 (日)

「復活の有馬記念」が復活

かつての有馬記念は「復活」と共に語られるレースだった。1993年のトウカイテイオーしかり。1990年のオグリキャップしかり。1年ぶりの勝利となった1998年のグラスワンダーも実は復活の勝利だったりする。

「ドウデュースも私も帰ってきました」

4万を超える大観衆の歓声に迎えられて1着ゴールを果たした武豊騎手も声高らかに復活を宣言した。天皇賞秋の当日にまさかの負傷。当初はエリザベス女王杯での復帰予定とされたが、思いのほか負傷が癒える速度が遅い。復帰予定はマイルチャンピオンシップに延び、ジャパンカップに延び、それも先延ばしとなって先週の朝日杯なってようやく騎乗再開の運びとなった。ドウデュースが7着に敗れたレースはテレビで観ていたらしい。その心中は察するに余りある。

ドウデュースの方もレジェンドの帰りを待っていたのかもしれない。そう思える理由は今年2月の京都記念にある。

エフフォーリアを抑えて1番人気に推されたドウデュースと武豊騎手は道中後方を追走していたが、3コーナー手前から早くも進出を開始した。しかし武豊騎手の手綱は持ったまま。馬の方が騎手の意を汲んで自ら動いたように見える。そして直線。軽く仕掛けられたドウデュースのフォームは頸がグッと下がり、脚の回転が目に見えて速くなった。今日の有馬記念も同じ。10か月ぶりの背中を感じたドウデュースが、自然とあの時の走りを繰り出したように思えてならない。

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武豊騎手の戦線離脱に際し、筆者は武豊騎手のモチベーションを心配していた。すでに54歳。兄貴分の熊沢重文騎手もターフを去った。彼が高いレベルでモチベーションを維持している一流のアスリードであることは重々承知している。しかしどんなアスリートでもいつか訪れる引退の日から逃れることはできない。事実「弱気になったこともあった」と本人も認めている。

あの京都記念のレース後に武豊騎手は「もう一度最強と言われたい」と言っていた。そのモチベーションが今日という日に繋がった可能性はゼロではあるまい。ジャパンカップでの復帰を断念したあとは、「ドウデュースと有馬記念に出たい」という思いを敢えて積極的に発信することで、自らを鼓舞していたようにも思える。そこがレジェンドのレジェンドたる所以であろう。ドウデュースは来年も現役を続行。凱旋門賞という言葉も出た。夢はまだまだ終わらない。この人馬の競馬を来年も観ることができることを感謝しつつ、今年一年を締めくくることとしよう。

 

 

***** 2023/12/24 *****

 

 

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2023年12月23日 (土)

新時代の幕は開くのか

私が初めて競馬に接したのは1979年の有馬記念。グリーングラスとメジロファントムがハナ差の激戦を繰り広げたそのレースは、現在のように12月下旬に行われるレースではなかった。当時、一年の締めくくりは中山大障害と決まっており、有馬記念は12月3週目の日曜日の実施だったと記憶する。

今日の中山メインはその中山大障害。かつての暮れの総決算だが、オジュウチョウサン引退後の障害界を占うという意味では新時代の幕開けとなる可能性も高い。レースは1番人気のマイネルグロンが3番手追走から3コーナー手前の4号竹柵障害で早くも仕掛けて先頭に立った。初距離、初斤量であることを思えばちょっと早い気もする。しかしそんな私の懸念を嘲笑うかのように、そこからは後続を突き放す一方ではないか。ジョッキーもさして追うことなく独走のゴール。それでも3番人気ニシノデイジーに10馬身差だから凄い。

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今年に入ってからは障害ばかり走って4戦4勝。初めての大障害コースも難なくこなした。母マイネヌーヴェルは全3勝を中山で挙げた巧者。母の弟には中山グランドジャンプを勝ったマイネルネオスや、弥生賞や京成杯勝ちのマイネルチャールズがいる血統なら、マイネルグロンが中山で輝くのは時間の問題だった。父ゴールドシップの中山適性についていまさら紹介するまでもない。

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それにしても際立ったのはマイネルグロンのその強さである。中山大障害での10馬身差は2002年にギルデッドエージが大差勝ちして以来21年ぶり。それをほとんど追われることなく記録した。しかも相手は昨年の優勝馬だから相手に恵まれたわけでもない。4分37秒9という勝ち時計も優秀。長い歴史の中で3番目に速い。

「障害界のスターになれる素材だと思います」

JGⅠ・11勝目をマークした石神深一騎手は手放しで愛馬を褒めた。オジュウチョウサンとのコンビで一時代を築いた騎手の言葉だと思えば、その言葉の重みはいや増す。

今日のレースは障害新時代の幕開けかもしれない。一方の平地競走もイクイノックスの電撃引退で王者は空位となったばかり。果たして明日の今頃は新時代の幕が開いているのだろうか。

 

 

***** 2023/12/23 *****

 

 

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2023年12月22日 (金)

外枠不利は本当か

年末の挨拶回りで多忙を極める中ではあるが、昨日は有馬記念の枠順抽選のテレビ中継に見入った。

枠順抽選の模様が初めて中継されたのは2014年だから、今年はちょうど10回目。内側から淡々と希望馬番が埋まって盛り上がりに欠けた初回の反省を踏まえて採用された現在の手法にも、もうずいぶん馴染んだ感がある。12番目に呼ばれたスターズオンアースの時点まで、大外⑯番枠が空いていたことからババ抜き的スリルも満載だった。終盤まで内外がまんべんなく残った展開は見ている方も楽しいし、陣営にも「自分で選んだ」という気持ちが芽生えよう。

それにしても「内枠信仰」の根強さは初回から変わらない。8枠を引いたクリストフ・ルメールは、同じ8枠に決まった池添謙一の肩を抱き寄せて、二人揃ってうなだれて会場を後にした。笑いを誘う意図があったにしても、半分以上は本音の仕草であろう。

競馬では出走全馬がコースに対して横並びでスタートする。走る距離だけを考えれば内側の1番枠が最も有利。外枠が不利であることは何も中山芝2500mに限ったことではない。

ただ、中山ダート1200mや東京ダート1600mのように、スタート直後に芝コースを横切る場合、内枠の馬は内ラチに押し込められるリスクを孕むし、ブリンカー着用の馬なども内側で窮屈に走るより、外目をのびのびと走らせた方が良い。ブリンカー着用宣言のディープボンドは、絶好の3枠⑥番がアダになる危険性を孕む。

そもそも中山芝2500mの「外枠不利」は本当なのだろうか?

1988年1月以降に行われた中山芝2500m戦で、フルゲート16頭で行われた55鞍の1・2着馬の馬番号を調べてみた。繰り返すが今の私は、野球、バスケ、サッカー、ラグビーに加え、アイスホッケー、バレーボール、アメフトにも手を広げて中山にも大井にさえも行けぬ日々が続いている。それでも外枠不利への興味が勝り、トイレに行く時間をも惜しんで過去の結果を調べ尽くした。どうか心して調査結果をご覧いただきたい。

馬番 1着 2着
----------------
①番 2頭 2頭
②番 3頭 3頭
③番 6頭 5頭
④番 1頭 5頭
⑤番 2頭 5頭
⑥番 4頭 4頭
⑦番 4頭 3頭
⑧番 3頭 2頭
⑨番 4頭 5頭
⑩番 3頭 5頭
⑪番 3頭 9頭
⑫番 6頭 3頭
⑬番 7頭 1頭
⑭番 1頭 1頭
⑮番 1頭 2頭
⑯番 3頭 0頭

以外なことに、もっとも多く勝ち馬を出しているのは7枠⑬番であった。タスティエーラの関係者は強気になれる。⑬のゼッケンを付けたゴールドシップの独走はまだ記憶に新しい。

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さらに連対数で言えば6枠⑪番がダントツのトップ。ハーパーが連に絡めば高配当は間違いない。逆にわずか2連対の⑭番枠だが、そのうちの1勝が有馬記念であることは強調しておく必要があろう。1997年のシルクジャスティスだ。

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数字を見る限り、外枠は内枠に比べればわずかに劣勢と言った程度。わずか55サンプルであることを考えても、致命的な差を見出すことは難しい。とはいえ、きっと騎手たちは数字には表れぬ有利不利を身体で感じているのであろう。少なくとも不利だと思って乗る時点で既に不利が生じている。有馬記念ほどの大舞台となれば、心理面がもたらす影響も無視できまい。それが垣間見えたという点で、今年の公開抽選は見応えがあった。

 

 

***** 2023/12/22 *****

 

 

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2023年12月21日 (木)

引退式について考える

あさって予定されていたパンサラッサの引退式は1月8日に延期された。軽度の感冒のためとされるが、当日の指定席の売れ方から察するに中山大障害とセットで現地で見届けようというファンは相当多かったと推測される。肩透かしを食ったと思われる方もいらっしゃるだろうが、こればかりは仕方あるまい。JRAのサイトでは引退式について「馬の体調等により、変更・中止となる可能性がある」とあらかじめ断っている。

人を乗せずにファンの前で歩くだけとはいえ、引退式の負担は馬にとってばかにならない。それでも昔よりはいくぶんマシになった。かつてはラストランを終えたら、いったんトレセンに戻り、後日に引退式を行うのが普通。しかも騎手を乗せてゴール前の直線コースを結構なスピードで走らせるのである。だからトレセンに戻ってからも、引退式に向けた調教が課された。調教と輸送。引退式に臨む馬は「また競馬だ」と思ったに違いない。

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最近では引退レースを走った直後に引退式というケースも珍しいものではなくなった。1997年のスプリンターズSを最後に現役引退が決まっていたタイキシャトルの引退式を、当日の中山最終レース終了後に行ったのが先鞭である。前代未聞のラストラン当日の引退式は厩舎側の強い希望で実現した。タイキシャトルを管理する藤沢和雄調教師が、「競走生活を全うした後はすみやかに牧場へ帰してやりたい」とJRA側に掛け合ったのである。

藤沢和師が提唱した引退レース当日の引退式いうスタイルは、当時は「異例」と報じられた。しかしそうした報道に対して、「今後はこのスタイルが一般化するだろう」と藤沢和師は語っている。そして今現在、実際にその言葉の通りになりつつあるわけだから、師の慧眼には 恐縮させられるほかはない。

競馬主催者にしてみれば、別の日にファンを呼んでもらえた方がありがたい面もある。だから昔の引退式は1月や2月の開催の昼休みに行われるのが相場だった。特に目玉となるレースもなく、来場者が激減する冬枯れの競馬場にファンを呼ぶ材料が減ってしまうのは辛いだろうが、とはいえレース後の引退式を支持する声はファンの間でも高いという。

ちなみにJRAにおける「引退式実施対象馬」には一定の基準がある。

 ①GⅠ(JpnⅠ)競走の勝ち馬
 ②重賞5勝以上(牝馬、障害馬は4勝以上)
 ③上記以外でJRAに顕著な貢献をしたと認められる馬

①は説明の必要はなかろう。②の条件を満たして引退式を行うケースは稀だが、GⅠ戦線で名脇役として息の長い活躍をしたダイワテキサスが、この条件に基づいて引退式を実施したケースがある。毎日の調教でダイワテキサスの背に跨っていたという牧原由貴子騎手が、引退式の手綱を取ったことでも話題になった。

引退式実施の要件を満たしながら、実際に式が行われない馬が多い理由は馬主の遠慮や故障による引退など様々あるが、もっとも多いのは馬への負担を考慮したものだ。実際、引退式は不要と考えている関係者は少なくない。藤沢和師ですら当初はそのように考えていたフシもあった。だからこそ「レース後の実施」というアイディアが出たのだと推測する。

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そう考えればパンサラッサの引退式延期は当然の判断だ。中止の判断も出かねないところだが、そこはファンを大事にする矢作芳人調教師のこと。馬とファンの幸福を満たす最適解をいつも導き出してくれる。あさってを楽しみにしていたファンも多いだろうが、引退式が行われることをまずファンとしては喜びたい。

 

 

***** 2023/12/21 *****

 

 

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2023年12月20日 (水)

コンビ解散

パンサラッサは延期になったが、それでも先週はイクイノックスで今週はタイトルホルダーと中山は引退式ラッシュ。さらにテーオーケインズ、ソングライン、シュネルマイスター、ジェンティルドンナ、ウインマリリン、グレナディアガーズ、サークルオブライフ、そしてソダシも既に引退、あるいは引退を表明した。今年の年の瀬は例年にも増して世代交代の波を感じる。

そんなさなか「オニャンコポンもいなくなるらしい」と聞かされた。オニャンコポンと言えば、昨年の京成杯を勝ったエイシンフラッシュの牡馬。今年3月の六甲S後に骨折してから長く休んでいたけど、ついに復帰は諦めたのか。その特徴的なネーミングからファンの多い馬だったなぁ―――と遠い目をしていたら、競走馬で小島茂厩舎所属のオニャンコポンではなく、お笑いコンビで吉本興業所属のオニャンコポンの方だった。そりゃそうだよね。よくよく聞けば「引退」ではなく「解散」である。

今年は競走馬だけでなく、お笑いコンビの解散・活動休止も目立った。私が知っているものだけでも、コウテイ、オドるキネマ、ジュリエッタ、コマンダンテ、なにわスワンキーズ、竹内ズ、ハチカイ、スタンダップコーギー、ゾフィー、スーパーニュウニュウ、ANZEN漫才、和牛、オニャンコポンと十指に余る。私が知らぬコンビまで含めたらキリがない。過去に例がないほど長く続くお笑いブームにも、我々の目の届かないところでは地殻変動が起きている可能性がある。

「コンビ解散」を競馬に置き換えれば「乗り替り」がそれに近い。有馬記念に出走するディープボンドの騎手が、和田竜二からトム・マーカンドに変更されることが発表されるや一部でネットがザワついた。折りしも今年のJRAカレンダーのテーマは「共に掴んだ。心に刻まれた名コンビたち」だったりする。その12月の頁に使われているのはキタサンブラックと武豊騎手だ。

昨年の有馬記念を勝ったイクノイックスは引退までC.ルメール騎手が手綱を撮り続けた、一昨年の有馬記念の覇者エフフォーリアも横山武史騎手以外で競馬をしたことはない。3年前の優勝馬クロジェネシスも有馬記念を勝ったその時点までは北村友一騎手が手綱を取り続けていた。

昨今の騎手事情を勘案すれば、同じ騎手とのコンビで古馬GⅠに出走してくること自体が珍しい。それなのに、こと有馬記念に限ればデビュー以来ずっと手綱を取り続ける騎手とのコンビが好成績を残しているのである。この四半世紀だけでもご覧の通り。しかもここ5年は4例と突出している。

2022年 イクイノックス/C.ルメール
2021年 エフフォーリア/横山武史
2020年 クロノジェネシス/北村友一
2018年 ブラストワンピース/池添謙一
2016年 サトノダイヤモンド/C.ルメール
2011年 オルフェーヴル/池添謙一
2008年 ダイワスカーレット/安藤勝己
2006年 ディープインパクト/武豊
2000年 テイエムオペラオー/和田竜二
1999年 グラスワンダー/的場均
1998年 グラスワンダー/的場均

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過去の名馬と騎手のコンビを紐解いてみても、同じ馬と騎手のコンビの方がファンの心に刻まれるのは間違いない。ハイセイコーには増沢末男、ミスターシービーには吉永正人、シンボリルドルフには岡部幸雄、ディープインパクトには武豊、そしてイクイノックスにはクリストフ・ルメール。騎手の固定化は名馬大成の条件のひとつ。だが今年の有馬記念出走予定馬にデビューから続くコンビはない。とはいえ武豊騎手とドウデュースの乗り替わりにはやむを得ない事情があったことも事実。天皇賞とジャパンカップを例外にすれば、有馬記念好走のトレンドに合致する。

 

 

***** 2023/12/20 *****

 

 

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2023年12月19日 (火)

有馬の名を戴くもの

日本橋蛎殻町。水天宮からロイヤルパークホテルに向かって1分も歩かぬ距離に「古都里(ことり)」というお店が暖簾を掲げている。土日も営業というのが嬉しい。

割烹であり、稲庭うどん店でもある。かけうどん750円と多少値は張るが、もともと稲庭うどんは藩主への献納品で、庶民が口にすることなどできなかったいわばぜいたく品。350年の歴史を噛み締めながら啜れば味わいも変わってこよう。

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ところで暮れのGⅠレース有馬記念。競馬ファンでこのレース名を知らぬ人はいまい。

「有馬」とは、このレースの前身である「中山グランプリ競走」の実現を提唱した日本中央競馬会2代目理事長、有馬頼寧氏その人を指すことも良く知られた話だ。

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伯爵でもあった頼寧氏は、大政翼賛会事務総長を務め、近衛文麿とも深い親交を持つなど当時の政界の重要人物であった。またスポーツ全般にも深い関心を寄せており、プロ野球「東京セネタース」(現・北海道日本ハムファイターズの前身)を創立して初代オーナーとなっている。その時の経験から「プロ野球のオールスターゲームに倣い、ファン投票で出走馬を決めるレースを!」と提唱して始まったのが中山グランプリ。すなわち有馬記念である。

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しかし、実は「有馬」の名を戴くものは、競馬の有馬記念に留まらない。

「古都里」を出て隅田川に向かって左に曲がると、ロイヤルパークホテルや東京シティエアターミナルに囲まれるようにして、有馬小学校という区立小学校が見えてくる。開校は明治6年というから今年でちょうど150周年の歴史を誇るこの学校の名が「蛎殻小学校」ではなく、ましてや「日本橋小学校」でもなく、なぜ「有馬小学校」なのか。

それは「貧困な家庭の子女でも十分な教育を受ける機会が必要だ」という理念の元に、有馬家が私財を供して設立された学校だからに他ならない。むろん、有馬記念が生まれるよりずっと昔の話だ。

「有馬」の名が付くだけあって、有馬小学校も馬には縁がある。かつての神田祭に際しては、相馬野馬追の出陣式がこの有馬小学校の校庭で行われ、そこから神田神社までの道のりを騎馬がねり歩いていた。

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都心を馬が行列する機会は珍しく、多くの見物客はその姿に目を奪われたが、その行列のスタートとなった小学校と有馬記念との縁(えにし)について思いを馳せた人は、どれほどいたのだろうか。

 

 

***** 2023/12/19 *****

 

 

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2023年12月18日 (月)

これぞ宮崎

東京はここへきてようやく本気の冬に突入。あまりの寒さに、思わず江戸川橋のうどん屋さんに飛び込んだ。

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それがこちらの「はつとみ」。宮崎の釜揚げうどんを都内で味わえる貴重な店として、うどん好きの間では知らぬ者はいない―――かどうかは知らないが、近隣のオフィスで働く方々の間から人気を集めていることは間違いなさそうだ。13時を過ぎているというのにテーブルは満席。わずかにカウンターに空席が残されているだけだった。

注文はもちろん釜揚げうどん。むろん大盛り。

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桶の中のうどんは真っ白でツヤツヤ。中太の麺には独特のねじれが入り、ところどころ微妙に太さにバラつきがある。手打ちならではであろう。しかしいちばんの特徴はそのフワフワの食感。「これぞ宮崎!」と膝を打ちたくなる。

かつて宮崎競馬場があった宮崎県は、多くのホースマンを輩出してきた。なかでも宮崎県出身の調教師は名伯楽が多い。

池江泰郎、音無秀孝、小原伊佐美、坂口正則、二分久男、野元昭、橋口弘次郎、布施正、安田伊佐夫、矢野照正、山内研二、吉永忍。

宮崎県出身の調教師を五十音順にざっと並べてみたが、その全員がGⅠトレーナーであることに驚かされる。宮崎県には馬を強くする秘伝のレシピの言い伝えでもあるのだろうか。あるいはこのフワフワの釜揚げうどんを食べることで、馬を見る目が養われるのかもしれない。ならば私も食べなければ。

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麺の柔らかさもさることながら、このダシ汁の美味さはどう表現すればよいのか。つけ汁だから当然味は濃い目。だが、しょっぱさよりも、カツオやシイタケのダシと思われる旨味が上回ってくどさを感じさせない。さらにたっぷりの刻みネギと生姜がうどんの甘さを際立たせる。これは美味い。宮崎の底力を思い知らされた。こうなったら、今週末の阪神カップは音無厩舎のピクシーナイトの復活勝利に期待しよう。

 

 

***** 2023/11/18 *****

 

 

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2023年12月17日 (日)

第二の人生を切り開け

先週は怒涛の忘年会3連闘。ひと昔前なら他の話題は出ないほどウマの話一辺倒となったところだが、最近の飲み会での話題と言えば「病気」か「定年後」のどちらか。あるいはその両方に陥りがちだ。先日55歳になったばかりの身としては、後者の話題には特に力が入る。

「リタイアしたら毎日朝から夕方まで競馬三昧だ」

若い頃はそう考えていた。筆者が住む南関東には原則として競馬非開催日はない。朝のラッシュが終わった頃合いを見計らって競馬場に出かけ、夕方のラッシュが始まる前に家路に着く。そんな天国のような毎日を手に入れるために汗水流して働いてきたというのに、気づけば大井はともかく、川崎も、船橋も、浦和ですらナイター開催に舵を切ってしまった。老体に夜の電車移動は厳しい。しかも競馬場はどこも席数削減に動いている。思い描いたセカンドライフは遠のいた。ビジョンが定まぬまま隠居の日だけが近づいている。その日まで、もう5年もない。

午後になって新装なった馬事公苑に足を運んでみた。RRCファイナルラウンドの最終日が行われているのである。

RRCとは「Retired Racehorse Cup」の略。つまり「引退競走馬杯」である。

その目的は

①引退競走馬の活躍の場とセカンドキャリアの形成
②人材育成を含めたリトレーニング技術の向上
③ファンの拡大と社会認知度の向上

これらを図ることであり、2018年に始まった比較的新しい大会だ。

実は先週も「ジャパンブリーディングホースショー」という似たような大会があったが、お客さんの入りは今ひとつだった。だが、今週は馬場馬術にブラストワンピースが出場したこともあり、午後に入ってもお客さんの数は多い。少なくとも目的の③はクリアであろう。

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障害飛越には31頭がエントリー。すべて元競走馬だからほとんどの馬に馴染みがある。12番目に登場したダノンキングダムは、ノーザンファーム生産で安田隆行厩舎に所属したステーゴールド産駒。2017年2月のゆりかもめ賞を勝ってダービーを夢見た。出走は叶わなかったものの、6歳まで現役を続け6勝なら立派であろう。今日は2落下で29位と振るわなかったが、長い目で見守りたい。

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19番目に登場したジナンボーはご存じアパパネの2番子。新潟記念で2年連続2着。重賞級の能力は誰もが認めるところだが、あとちょっとだけ運が足りなかった。GⅠにも3度挑戦。アーモンドアイがGⅠ8勝目の記録を作った天皇賞秋にも出走して7着している。

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ジナンボーは先週のジャパンブリーディングホースショーにも出場していたから、いわば連闘。それでも今日は減点0で頑張った。しかしジャンプオフで敗れてしまったあたりは現役当時を彷彿とさせるものがある。

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ほかにもグローブシアターやクリアザトラック、ショウナンアンセムに代表されるかつての人気馬たちが、大勢の観客から拍手を浴びていた。中には競馬場を思い出す馬も一頭くらいいたかもしれない。いずれにせよ元競走馬がここまで障害を飛べるようになるまでには、相当なトレーニングがあったに違いない。彼らの活躍が、多くの馬たちのセカンドライフを切り開くことに繋がる。そう思えば飛越のひとつひとつが尊くてならない。それに比べれば私のセカンドライフなど些細な問題だ。

 

 

***** 2023/12/17 *****

 

 

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2023年12月16日 (土)

令和初の中山で

12月も下旬に入ったというのに今日の船橋市の最高気温は22.4度。千葉県内では夏日を記録した箇所もあったらしい。そんな陽気に誘われたわけではないが、久しぶりに中山競馬場を訪れてみた。2018年12月以来だから、なんと5年ぶり。つまり令和になって初というころになる。

調べてみると、前回は競馬学校を訪問するついでに、朝にチラッと立ち寄っただけだった。重賞レース観戦となると同年9月のオールカマーまで遡る。その勝ち馬レイデオロも、2着アルアインも、既に産駒がデビューしている種牡馬ではないか。競馬場の施設や装飾が以前と変わっていることにいちいち驚いてもいられない。競馬に5年の月日は長すぎるのである。

それでも驚いたことがある。土曜のハンデGⅢだというのに、スタンドのこの人だかりはどうしたことか。まるでGⅠ当日の光景ではないか。

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理由はすぐに分かった。これである。

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ちなみに私の目的はこれではない。来年のJRAカレンダーを買う。それだけ。なのにイクイノックス・グッズを買い求める客で、ターフィーショップもワゴン販売も長蛇の列ができている。一瞬諦めかけたが、今日が年内最後の中山チャンスだからと、わざわざやってきたのではないか。並ぶしかあるまい。ターコイズSを観たらさっさと帰ろう。

そのターコイズSは1番人気フィアスプライドが好発からインの4番手をキープ。そのまま直線でビュっと抜け出すと、そのリードを保ったまま1着ゴールを果たした。鞍上はクリストフ・ルメール奇手。イクイノックスの引退式当日の重賞を勝つなんて出来過ぎの感があるが、それをサラリとやってのけるのがスーパースターたるゆえんであろう。

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2着には逃げた8番人気フィールシンパシーが粘り込んだ。手綱を取ったのはデビュー3年目の横山琉人騎手。今日の8レースで行われたヤングジョッキーズシリーズ・ファイナルラウンド第2戦を勝ってシリーズ優勝を果たした勢いそのままに好騎乗を見せた。これが6度目の重賞騎乗。連対は初めてだという。

私が5年前に中山経由で訪問した競馬学校に、当時1年生の彼がいた。顔も合わせている……はずなのだが、ぜんぜん思い出せない。覚えているのはみんな子供だったこと。それが今や重賞レースでデムーロや武豊を尻目にルメールに迫る騎乗を見せている。やはり競馬に5年という月日はつくづく大きい。

 

 

***** 2023/12/16 *****

 

 

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2023年12月15日 (金)

ザグレブ産駒のコスモと言えば

阪神JFを勝ったアスコリピチェーノのお父さんは2001年生まれのダイワメジャー。19歳で種付けした産駒ということになる。あさっての朝日FSで人気を集めるエコロヴァルツのお父さんブラックタイドはダイワメジャーと同い年。「晩年の傑作」が2週続けて誕生するかもしれない。

それにしても2001年生まれのサラブレッドは実に層が厚かった。ダービーを2分23秒3の大レコードで制したキングカメハメハがその筆頭格。朝日FSにはその血を受け継ぐ馬が6頭も出走する。

ダイワメジャーもハーツクライも日本を代表する種牡馬となり、次々とGⅠ馬を輩出している。他にもこの世代の古馬GⅠ優勝馬を思いつくまま挙げてみれば、アジュディミツオー、カンパニー、コスモバルク、スイープトウショウ、スズカマンボ、ダンスインザムード、デルタブルース、ハットトリック、メイショウボーラー、と列挙に暇がない。

そんな粒ぞろいの2001年生まれ世代の2歳牡馬チャンピオンを、みなさんは覚えているだろうか。ヒントはザグレブ産駒の「コスモ」の馬です。

多くの方が「コスモバルク」を思い浮かべるかもしれない、しかし正解はコスモサンビーム。2003年朝日杯FS、逃げ込みを図る1番人気メイショウボーラーをゴール寸前で差し切ると、バルジュー騎手の右手が高々と上がった。

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しかし、期待された3歳春シーズンは皐月賞が4着。NHKマイルCは2着と好走したものの、キングカメハメハからは5馬身離された。ダービーはさすがに距離が長く大敗。しかもその直後に左前脚の第一指節種子骨骨折が判明する。当初の報道では「再起不能」という見出しが躍るほどの重症だった。それでも陣営は現役続行を決断。1年2か月の休養を経て復帰した関屋記念では上がり33秒1で差を詰めて1分33秒0だから凄い。5着に敗れたとはいえGⅠ馬の底力は示した。

その後、京成杯AH(10着)、富士S(9着)とマイル戦を続けて使われたあと、連闘で挑んだスワンSを快勝し、見事に復活を果たす。再起さえ危ぶまれた骨折から立ち直った愛馬の頑張りに、佐々木晶調教師は目を潤ませながらインタビューに応じた。「走ってること自体がすごいことなんです」。その言葉からは関係者の努力と苦労のほどが伺い知れる。

連闘後ということもありマイルCSは回避。目標は翌春の高松宮記念に据えられる。その前哨戦に選ばれたのが阪急杯だった。

馬群の最後方で4コーナーを回ったコスモサンビームは、みるみる速度を落として直線で競走を中止した。脚元に異常は見られない。鼻出血だろうか? 私はそう思った。だが、結果は急性心不全。復活劇の第二章で、舞台は突然の暗転を迎えてしまったのである。調教師をはじめ関係者の気持ちを思うとやるせない。競馬の神様は稀にひどいことをする。

朝日杯の時点でコスモサンビームの戦績は6戦3勝。その3勝はいずれも武豊騎手の手綱によってもたらされている。だが朝日杯の武豊騎手にはグレートジャーニーの先約があった。それで仕方なくバルジューに手綱を譲ったという経緯がある。

競馬にはよくあること。とはいえ、話の転がり方次第では武豊騎手はもっと早く朝日杯を勝って、JRAのGⅠ完全制覇を達成していたかもしれない。あれから20年。コスモサンビームに思いを馳せつつ、武豊騎手のエコロヴァルツにも注目したい。

 

 

***** 2023/12/15 *****

 

 

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2023年12月14日 (木)

突然の悲劇

「イタっ!!」

そう叫ぼうとしたのを反射的に押し留めたのは、そこが満員電車の車内だったから。突然、立っていられないほどの痛みが腰を襲った。両手でつり革を掴んで、どうにか体勢を保つが、脂汗が額に滲み出てくるのが分かる。痛い。ものすごく痛い。

左腰に「ぐりっ」という感触が走ったのは、社内が混んできたので半歩奥に移動しようと、身体をひねって背後を振り返った時だった。重いものを持ったわけでも、不自然な姿勢を取ったわけでもない。しかし、これがぎっくり腰というヤツだと瞬時に悟った。齢五十五にして初めての経験である。

それでも日中はどうにかなった。階段は使わずエスカレータに頼る。長歩きもつらいので、たとえ近くでも電車やバスのお世話になった。イスに座る、あるいはいイスから立ち上がる動作は両腕の力に頼れば痛みはほとんど感じない。なんだ、案外たいしたことないじゃないか。

問題が表面化したのは意外にも帰宅してからである。まず着替えができないことに気付いて呆然とした。屈めないからズボンも靴下も脱ぐことができない。足を上げても痛いのだから風呂も無理であろう。仮に浴槽に入れたとしても出る自信がない。ふやけ死ぬのはゴメンだ。最重要案件はトイレである。たまたま昼間はしゃがんで用を足すシチュエーションがなかっただけのこと。こればかりは決死の覚悟で挑むしかあるまい。

先月のジャパンカップで園田のチェスナットコートに騎乗予定だった田中学騎手が、レース前日になって腰痛のため騎乗できなくなるアクシデントがあった。レースでは田辺裕信騎手が騎乗してことなきを得たが、田中学騎手に歴史的ジャパンカップに参加してもらうことが大きな目的のひとつだった陣営としては、着順は別としてさぞ無念だったに違いない。

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田中学騎手の腰痛がいわゆる「ぎっくり腰」かどうかはさておき、ぎっくり腰のような症状で乗り替わりとなるケースは稀にある。なにせレース中に発症することもあるというから怖い。

その場合の変更事由は「急性腰痛症」となる。昨年3月の中京で富田暁騎手が、おととし9月の中山では石橋脩騎手が、この急性腰痛症で乗り替わりとなった。実は件の田辺騎手も2015年の有馬記念騎乗を急性腰痛症でフイにしている。ジャパンカップでのチェスナットコートの鞍上が宙に浮いたと聞いて真っ先に騎乗を申し出た背景には、腰痛の辛さを知っていたからかもしれない。

乗り替わりは、結果的に馬券を購入したファンの信頼を裏切ってしまうもの。しかし腰痛は時と場所を選ばずに襲い掛かる。過去に「腰痛ぐらい我慢しろ」などと言ってた自分が恥ずかしい。なにせ顔を洗うことすらできないのである。目下の私の課題は床に敷かれた布団に寝ること。仮に横になれたとしてもそれが最後、起き上がれる自信がない。

 

 

***** 2023/12/14 *****

 

 

 

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2023年12月13日 (水)

銀座の野菜

3年ぶりに銀座を歩いた。無くなってしまった店や見知らぬ店もある中、こちらのお店が健在だったのは嬉しい。吸い寄せられるように入店したのは「よもだそば」。蕎麦のツユでラーメンを食べる「ラそば」や、蕎麦屋なのにカレーが美味いといった一風変わった店としてテレビでもたびたび取り上げられる有名店だが、決して奇をてらった店ではない。自家製の生蕎麦にカツオ、サバ、ソーダ鰹、ウルメ鰯、昆布で取ったダシは、立ち食いとは思えぬクオリティを誇る。

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「牧場ゴボウのかき揚げ天そば」を注文。普段ならうどんを頼むところだが、ここに来たらやはりそばを食べたい。

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メニュー名にも使われている「牧場」とは青森県の東北牧場のこと。天ぷらなどに使う野菜が東北牧場であることがこの店の売りのひとつになっている。

大半の客は気にも留めないかもしれないが、ベテランの競馬ファンなら「おや?」と思うことだろう。そう、ケイワンバイキングやクロックワークを生産したあの東北牧場だ。生産牧場としては「フォレブルー」名義に変わったが、生産馬のギシギシが南関東の短距離路線で活躍しているし、スピルバーグやベルシャザールといった種牡馬も繋養している。そんな東北牧場さんでは、生産の現場から出たボロを有効活用した完全有機農法で、最近では馬よりも野菜でその名を知られているとのこと。なるほどそう思って食べれば、このゴボウも一味違って感じられよう。実際ちゃんと美味い。

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何か所かに立ち寄りながら築地を目指して歩く。そうこうするうちに時計の針は12時に近い。さっきそばを食べたばかりだというのに、もう腹が減って来た。井之頭五郎か、オレは?

やはりうどんを食わねばならんということであろう。ならばいい店がある。昭和通りを渡った木挽町に暖簾を掲げるうどん店「太常」は、江戸時代から江戸時代から五代続く八百屋さんが始めたという変わり種。その歴史溢れる佇まいと、野菜をメインに据えた変わったトッピング目当てに、海外からやってくる客も少なくないそうだ。

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注文はセルフ式。注文したうどんを受け取ったら、天ぷらなどのトッピングをお好みで取ってレジに進むスタイルだ。かけうどんに加えて、ナス、舞茸、ミョウガ、スティックセニョール、ズッキーニ、そしてアボカドの天ぷら6点勝負。メジャーな海老とかイカといったタネはそもそも置かれていない。野菜オンリー。これらをすべてトッピングすると、豪華天ぷらうどんが完成した。

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ズッキーニを天ぷらで頂くのは初めてだが、銀座の名だたる天ぷら専門店がこれを出さないのはもったいない気がする。それくら美味い。個人的に天ぷら最強説を唱えるナスに肉薄してきた。ほかにも香りが際立つミョウガや、「サクトロ」食感のアボカドも癖になりそう。天ぷらにばかり目が行ってしまいがちだが、もちろんうどんの旨さも折り紙付き。先週は肉うどん三昧だったから、バランス的にはこれくらいでちょうど良かろう。

 

 

***** 2023/12/13 *****

 

 

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2023年12月12日 (火)

史上8頭目の快挙へ

今週の関東メインは古馬牝馬によるハンデGⅢターコイズS。関西の人にとっては印象が薄いかもしれないが、関東のファンには師走の中山の名物として馴染み深い。名牝スカーレットブーケが58キロをものともせず勝って、引退の花道を飾ったのは1991年のことだ。

古馬牝馬による唯一のオープン特別として長らく独特の存在感を誇ってきたこのレースが重賞に格上げされたのは2015年のこと。関東のいちファンとして、ちょっと嬉しい反面、寂しい気持ちもないわけではなかった。ダイナカール、キョウエイタップ、ホクトベガ、キストゥヘヴンといったGⅠ馬の走りが、ガラガラの競馬場で間近に見ることができる。オープン特別にはそんなささやかな愉悦があったように思う。

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シーズン末期の牝馬限定戦という特徴のせいか、同じ馬が年を跨いで活躍するケースも目立つ。いわゆるリピーター。コスモマーベラスは2005年に2着したあと、06年、07年と連覇を果たした。07年のレースで2着に敗れたザレマも翌年の同レースを勝っている。17年、18年はミスパンテールが連覇を果たした。デンコウアンジュはその両方のレースで人気薄ながらも3着に突っ込む健闘を見せ、高配当を演出している。

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そして今年は新たな記録が生まれるかもしれない。一昨年、昨年とこのレース連勝中のミスニューヨークが3連覇を目指して登録してきた。JRA同一平地重賞3連覇となれば、アルバート(15~17年ステイヤーズS)以来、史上8頭目。牝馬としては初の快挙となる。

 セカイオー(鳴尾記念 1956-1958)
 シゲルホームラン(セイユウ記念 1993-1995)
 タップダンスシチー(金鯱賞 2003-2005)
 エリモハリアー(函館記念 2005-2007)
 マツリダゴッホ(オールカマー 2007-2009)
 ゴールドシップ(阪神大賞典 2013-2015)
 アルバート(ステイヤーズS 2015-2017)

それが困難を極めるチャレンジであることを説明する必要はあるまい。3連覇を狙って惜しくも2着に敗れたシーイズトウショウやデュランダルのレースを思い出すたび、我々はその難しさを再認識してきた。

過去に3連覇を達成した7頭のうち、タップダンスシチー、マツリダゴッホ、ゴールドシップはGⅠを勝つほどの実力の持ち主。至難であるはずの3連覇をGⅡで達成しているのは、さすがと言わざるを得ない。

さらに、決してGⅠ級とは言えないエリモハリアーも、函館競馬場の適性という点では突出した能力を持っていた。同様に3600mという距離も現代競馬では特殊領域と言って良い。アルバートのステイヤーズS3連覇も適性によるところが大きいと思われる。

一方で、多少特徴的な形状ではあるにせよ、ターコイズSの中山1600mに特別な適性が必要だとは聞いたことがない。活きの良い3歳馬も6頭登録してきた。ミスニューヨークの3連覇に不安がないとは言えない。とはいえ強調材料もある。鞍上のミルコ・デムーロ騎手はオメガパフュームで前人未踏の東京大賞典4連覇を為した連覇の達人。「3連覇くらいどうってことないよ」とばかりにあっさり達成してしまっても、別に驚く必要はないのかもしれない。

Omega 

 

***** 2023/12/12 *****

 

 

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2023年12月11日 (月)

ハマスタの因縁

横浜ベイスターズの本拠地、横浜スタジアムを訪れた。フィールドを一般に開放するイベント「ボールパークファンタジア」が開催中なのだが、その一環として行われているバックヤードツアーに参加するのである。ツアーの幕開けはスタジアムの最高点にある米ディスカバリーデッキの見学から。31mの高さから見下ろすダイヤモンドは壮観と言えば壮観だが、あまりに高くてちと怖い。早く次行きましょう。

Hamasuta

「ハマの番長」ことベイスターズの三浦大輔監督は馬主としても知られる。佐々木主浩氏のように現役引退後に馬主となるスポーツ選手はいたものの、現役プロ野球選手でありながらJRA馬主として競走馬を所有したのは三浦投手が初めてだった。それに続くのが、今日、契約更改が報じられたホークスの「ギータ」こと柳田悠岐選手。最多安打のタイトルを獲得しながら5000万円の減俸には驚かされた。そのぶんを馬が稼いでくれることを期待しよう。

Brupen

三浦監督がこれまで所有した馬は、6勝を挙げたリーゼントロックを筆頭に11頭。うち7頭までが矢作厩舎の所属である。もともと競馬が好きだった三浦監督は、とあるスポーツ紙の記者の紹介で矢作調教師と知り合った。そこで馬券がなかなか当たらないという話題を持ち出したところ、「それなら馬を持てばいい」と、矢作師から馬主になることを勧められたという。

現役時代の2005年に最多奪三振と最優秀防御率の2冠を獲得した三浦監督は、2010年には2度の二軍落ちを経験するなど大スランプに陥った。この年わずか3勝。当時37歳という年齢からすれば「限界説」が流れたのも無理はない。馬主資格を取得したのは、そんな苦しいシーズンの終了直後のことだった。

翌年、初めて所有したリーゼントブルースが2歳でデビュー。この年は勝ち星を挙げることができなかったものの、3歳になった翌年には念願の初勝利を挙げた。さらにその翌年はリーゼントロックと合わせて所有馬が3勝を挙げる大活躍を見せる。すると三浦投手も5勝、9勝、9勝と、かつての輝きを取り戻し始めた。愛馬の活躍に刺激を受けての復活劇―――。競馬も野球も愛する外野としては、そう思うことにしたい。ひとつ勝つことの難しさは投手も競馬も同じだ。

Rezent

3塁側の選手ロッカーにこんな張り紙を見つけた。

Demae

目玉チャーハンはスタンド売店でも発売されているハマスタ名物。ビジターの選手にも評判なんだそうだ。かつてハマスタのバックスクリーンを破壊する150m弾を放った柳田選手も食べているかもしれない。そういえばあのホームランを浴びたのは現役当時の三浦監督だった。投手と打者として二人が対戦することはもうあるまいが、JRAの競馬場で2人の対決が見られる日もそう遠くないかもしれない。今度は三浦監督がやり返す番だ。

 

 

***** 2023/12/11 *****

 

 

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2023年12月10日 (日)

中山 vs 東京

阪神ではジュヴェナイルフィリーズ、中山ではカペラS。さらに中京開催に加え、香港のGⅠ4鞍が馬券発売される忙しい日曜日に出かけた先は、中山ではなく、阪神でもなく、ましてや香港でもなくて青山だった。

Chichibu

ここは秩父宮ラグビー場。ここでラグビーのリーグワン初戦となるクボタスピアーズ船橋・東京ベイと東京サントリーサンゴリアスの一戦を観るのである。先週の早明戦に続いて2週連続のラグビー観戦。すっかりラグビーにハマってしまった―――というワケではなくて、これも仕事。とはいえラグビーは嫌いではない。そのあたりの微妙な感情が顔に出ているのだろう。仕方ないなーとか言いながら家を出ようとする私に向けられた家人の視線がいたく厳しい。どうせ仕事のフリして中山に行くのだろう―――そう疑っている顔だ。

なので、誤解を受けないようにとなるべくゆっくり家を出た。14時に家を出れば秩父宮14時半のキックオフには間に合うが、中山15時20分の発走には間に合わない。家人もその辺は分かっているから、13時を過ぎたあたりから「まだ行かなくて大丈夫か?」と何度も聞いてくる。これで印象付けは十分。あとはラグビーグッズを持ち帰れば問題なかろう。というか、私は本当にラグビー場に行くのに、なんでこんなに気を遣わなければならんのか。しかし非は過去の私の行状にあるので、文句は言えない。

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サンゴリアスのホームは府中市。「右に見える競馬場。左はビール工場」でお馴染みのサントリービール工場の近くに練習場がある。一方、スピアーズの本拠地は船橋。つまりこの試合は武蔵野線対決であると同時に、中山競馬場と東京競馬場の対決と言っても過言ではない。いや、過言か。

実際、競馬場として中山と東京は一定のライバル関係にある。売上や入場人員で東京の後塵を拝する中山は、独自の取り組みで集客や集馬の努力を積み重ねてきた。優勝馬のオーナーにオリジナルの大きなウマのぬいぐるみを提供したり、この秋からは「ウィナーズレディ」がレースを盛り上げるためにパドックで一役買っている。

中山にもダービーに負けない大レースを―――。

有馬記念は、そんな有馬頼寧氏(中央競馬会初代理事長)の発案で1956年に始まった。初回は「中山グランプリ」という名称だったのが、有馬氏の急逝によって翌年から「有馬記念」と改称されたというエピソードはあまりに有名。いずれにせよファン投票の導入も中山活性策のひとつだった。そんな様々な努力が実を結び、東京には及ばないにせよ、中山競馬場の売上は全10場の中で2位を保っている。

今日夕方、有馬記念の特別登録が締め切られた。「GⅠ馬9頭」は豪華には違いないが、過去になかったわけでもない。むしろ注目は3世代のダービー馬揃い踏みであろう。実現すればジャパンカップ以外では初めてのことになる。ダービー馬3頭の直接対決となれば、ある意味「ダービーに負けないレース」に違いない。今年もいよいよ大詰めが近づいた。

 

 

***** 2023/12/10 *****

 

 

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2023年12月 9日 (土)

執念の結晶

今年の香港国際レースが明日に迫った。

過去に何度か現地で観戦しているレースだが今回ほど現地に行きたいと願った年ははない。誘ってくれる人もいたし、行った方が良いと言ってくれる人もひとりやふたりではなかった。これが30年前なら、たとえ仕事を放り投げてでも、たとえ土日の一泊でも、飛んで行ったはず。日本馬が海外のビッグレースを勝つことが珍しいものではなくなり、自分でも気付かないうちに海外競馬に対する憧景が薄れてしまったのかもしれない。

初めて香港を訪れたのは1995年。当時は国際GⅡ格付けだった香港国際カップをフジヤマケンザンが制した。現在の日本馬の躍進はここから始まったと私は信じてやまない。なにせハクチカラ以来36年ぶりの快挙である。

Kenzan

表彰式を終えての帰り道、たまたまフジヤマケンザンの生産者である吉田重雄氏が我々の隣を歩いていた。そこで私の妻が「おめでとうございます」と声を掛けたのである。それに対する重雄氏の言葉が今も忘れられない。

「ようやくです……本当に……夢を見ているみたいだ」

フジヤマケンザンの父ラッキーキャストを知る人はほとんどいまい。フジヤマケンザンと同じ吉田牧場の生産馬。だが、日本ではなく米国でのデビューを目指して2歳時に渡米していた。

ラッキーキャストの父マイスワローはグランクリテリウム、ロベールパパン賞、モルニ賞の仏国2歳三冠レースを完全制覇した全欧2歳チャンピオン。引退後は種牡馬として愛国で繋養されていたが、重雄氏が中心となり1978年に日本へ輸入された。

また、ラッキーキャストの母タイプキャストは、マンノウォ―Sなど通算21勝を挙げて全米最優秀古馬牝馬にも選ばれた名牝。それを重雄氏が、72万5000ドルという当時の世界最高落札価格で購入して話題となった。「無茶な買い物」と揶揄する声もあったと聞く。産駒のプリティキャストが天皇賞を勝っても、展開に恵まれただけだと周囲の評価は厳しかった。

米国デビューを目指して渡米しながら、屈腱炎のため競走馬としてデビューすらできなかったラッキーキャストを、それでも種牡馬としたのは重雄氏の執念であろう。それが牧場ゆかりのワカクモの牝系で結果を出したのだから、嬉しくないはずがない。しかもそのラッキーキャストは、同じ年の2月にこの世を去ったばかり。タイプキャストを日本に連れてきてから23年。テンポイントの海外遠征が幻に終わってから17年。「ようやく」の言葉に重みが増す。いま思えば、フジヤマケンザンの香港国際カップ制覇は、重雄氏の執念の結晶だったように思えてならない。

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今回の遠征馬の中にそのようなストーリーを持つ馬を捜せば、レーベンスティールをおいてほかにいないのではないか。リアルスティール、トウカイテイオー、リアルシャダイ、ターゴワイスと遡るボトムラインには、吉田重雄さんと同じ生産者の執念が見て取れる。リアルスティールもトウカイテイオーも世界を相手に勝った国際的名馬。その名を再び世界に轟かせる活躍を、遠く東京から祈ることにしよう。

 

 

***** 2023/12/9 *****

 

 

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2023年12月 8日 (金)

ペイペイ使えます

大井競馬場は開催の最終日―――と思ったら、明日もあるんですね。ただ明日は入場できないので、一般入場できる開催としては今日が最終日。

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わざわざやってきたのはほかでもない。この開催から大井では一部の券売機にPayPayでの決済機能を導入した。券売機におけるQRコード決済は公営競技では初の試みらしい。これを体験するには、入場して実際に券売機を操作する必要がある。それを目当てにしている私にとって、やはり今日は「最終日」だった。

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PayPayに対応している端末はL-WING1階のパドック側に設置された18台。操作説明のためと思しき数人のスタッフが、周辺に待機して我々の馬券購入の様子を遠巻きに見守っている。

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さっそく実践。使用するマークカードは現金購入と変わらない。塗り終えたマークカードを片手に券売機の前に立ったら、まずタッチパネル右下の「PayPay」のマークをタップ。しかるのちにマークカードを入り口に滑らせる。「先にお金を投入」のルーティンを身体で覚えてしまっている筆者は、ここで多少戸惑いを覚えた。購入確認の画面を経て、自身のスマホに表示したQRコードを券売機左側の読み取り機にかざせばよい。「ペイペイ!」という声が聞こえて、いつもと変わらぬ馬券が出てきた。

マークカードも、馬券も、さらに券売機も現金購入と同じ。払い戻しも現金だから、現金購入とさほど変わりはない。現金を持ち歩くための財布がスマホに置き換わっただけの話。これをしてギャンブル依存症の増長に結び付けるのは早計であろう。「PayPayマネーライト」や「クレジットカード払い」は使えないことからも、財布がスマホに変わっただけの印象が強い。

ただし普段から馬券に親しんでいる向きには、意外な落とし穴が2つある。

ひとつ目は、PayPayが残高不足だった場合のハンドリング。なんとこの場合、投入したマークカードは戻ってこない。これが「仕様」だそうだ。筆者もいきなりこれを食らって、すぐさまスタッフが飛んできた。おそらくボックス買いでの1点あたりの購入金額の単位の塗り間違え。「百」とすべきところを、誤って「千」にマークしてしまったのだと思われる。「思われる」のだが、マークカードが戻らぬ以上、これを確認する術はない。

もうひとつの注意事項は、先ほどのマークミスのケースで、残高に余裕があったとしたら誤った金額の馬券を購入する羽目になるという点である。現金ならば先にお金を投入するのが大原則。つまり事前に入れた額面以上が決済される恐れはない。もちろんQRコード決済でも購入内容をしっかり確認すればマークミスへの対処は可能だが、現金購入よりも気付かぬ可能性は高いと感じた。まあ、それが当たる可能性も否定できないが。

とはいえ利用者には一定のメリットがあることは間違いない。一方で、主催者側にも記名式発売ができるというメリットが見込まれる。誰に何をいくらで売ったか。主催者はそれを知りたい。JRAのスマッピーやUMACAも目指すところは同じであろう。でも私個人は知られたくない。モノ珍しさでPayPay投票を体験してみたが、やはり私は現金払いの方が性に合っているようだ。

 

 

***** 2023/12/8 *****

 

 

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2023年12月 7日 (木)

夢は果てしなく

JRAは2024年度新規調教師免許試験の合格者を発表。その中に現役ジョッキーとして通算1809勝の実績を誇る田中勝春騎手の名前があると知って驚いた。今も昔も調教師試験が難関であることは変わりない。今年は133人の出願に対して合格者は9人だったという。勝春騎手にしても3度目にしてようやくの吉報だった。52歳の挑戦に惜しみない拍手を送りたい。

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彼のコメントがまた泣かせる。「目標というか憧れは野平祐二先生。シンボリルドルフという名馬を育てられ、しかも競馬の発展に尽力をした方です。僕もルドルフみたいな馬を作って競馬の発展に尽力したい」。こういう場面で「野平祐二」や「シンボリルドルフ」の名前を聞くことがめっきり少なくなった。だから勝春騎手は、わざわざ説明的な発言を添えたのであろう。そういう心遣いも調教師として必要な素養であることは言うまでもない。

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縁があって勝春騎手とは何度か会う機会があった。中でも暮れの野平邸での出来事が思い出深い。当時は有馬記念が一年の終わり。中山競馬場にほど近い野平邸には、最終レース終了後から馬主、騎手、調教師が次々と年末の挨拶に訪れるのだが、野平氏が調教師を引退してからは来客もほとんどなくなっていた。それでも勝春騎手だけはちゃんとやってきて、一年の報告と感謝を述べるのである。

有馬記念当日は近所で餅つきが行われ、それが来客にもふるまわれる。勝春騎手も「おいしい、おいしい」と食べていた。あまりに美味しそうに食べるものだから、野平先生も「じゃあ、もっと食べなさい」と勧める。それを隣で見ている私は減量が心配でならない。当日の勝春騎手は関東リーディングを争う立場。金杯でも有力馬に乗るはずだ。ハンデはいったい何キロになるんだ?

しかしそんな私の心配をよそに、勝春騎手はニコニコしながら勧められるがままにお餅を食べている。彼のそんなところに周囲は惹かれるのであろう。そういうキャラクターは調教師としての大きな武器となるに違いない。

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シャドウゲイトで制したシンガポール国際航空カップ優勝祝賀パーティーで同席したときも、彼は普通にブッフェ料理を取っていた。そのあまりの「普通」さに、私と同じただの招待客だと思ったほど。慌てて「あっ、おめでとうございます」と言う私の右手にはしっかりとトングが握られていたように思う。

このパーティーで勝春騎手は、歌手の前川清さんと一緒に名曲「そして神戸」を熱唱した。

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「そしてひとつが終わり」が騎手引退なら、調教師への転身は「そしてひとつが生まれ」であろう。歌詞では「夢の続き見せてくれる相手捜すのよ」と続くが、「僕もルドルフみたいな馬を作って競馬の発展に尽力したい」と彼は調教師としての夢を語った。彼の夢の続きを私も見届けたい。野平祐二氏の座右の銘は「夢は果てしなく」だった。

 

 

***** 2023/12/7 *****

 

 

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2023年12月 6日 (水)

水曜の夜なのに

都内での仕事が早目に終わり、ならば大井で重賞を観ようと張り切って専門紙を買ったら、一面トップに勝島王冠の馬柱がない。ぺらぺら頁をめくってようやく見つけた馬柱には「前日発売」とある。あれ? 今日はまだ火曜日だったか?

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トシのせいか最近ボケがひどい。こないだも当たり馬券をうっかりごみ箱に捨てて肝を冷やした。幕張メッセに向かったつもりが、ふと気づいたら東京ビッグサイトの前に立っていたこともある。日にちを間違えるのは認知症の第一歩。ついに私にも来るべきときが来たのようだ。

ところが、手元の専門紙の日付は「12月6日水曜日」と明記されている。つまりボケたのは大井競馬場の方だった。開催日の間違いとなれば前代未聞。電気系統の不具合でまる一日開催を飛ばしたり、同一開催で同じ馬を重複投票させたり(川崎)、11頭立てなのに5枠から2頭ずつにして8枠が1頭だけになる(船橋)ような失態とは比べものになるまい。

―――なんてコトはもちろんなくて、今開催の重賞はもともと明日7日木曜日に実施されるだけの話。そうは言いつつ解せぬこともある。先週の船橋も、先々週の浦和でも木曜日に重賞が行われた。さらに来週の川崎も、再来週の浦和でも木曜日に重賞が行われることになっている。よもや、私が大阪に行ってる間に南関東の慣習が変わったのではあるまいな。

「南関東の重賞は水曜日」。そんな曜日感覚が南関ファンや関係者に浸透して久しい。

2000年頃までの南関東の重賞レース開催日は、月曜もあれば金曜もあれば日曜もあると言った感じで、バラバラだった。実は今も重賞は水曜に行うといったルールや申し合せがあるわけではない。ただ、もっとも馬券の売れ行きが良いのが水曜日であることは経験上分かっていた。それでなんとなく「水曜でどうでしょう」という具合に、水曜日に収斂したように思う。だからそれが木曜にズレたところで文句を言える筋合いではないが、あいにく明日の夜は仕事が入っている。帰京後初の南関重賞観戦が遠い。

ともあれ、ほかに行くところもないので東京スカイツリーに行ってみた。ここのソラマチ6階に四国の老舗「うどん本陣・山田家」が入っていたはず。HTBの番組「水曜どうでしょう」のファンの方ならご存知であろう。四国霊場八十八ヶ所巡りなどの企画の中で、大泉洋さんや番組スタッフらが企画そっちのけで必ず訪れた人気店だ。

ところが、そのお店をソラマチに見つけることができない。あれ? どこだ? そもそもソラマチにその店があったのかすら記憶が怪しくなってきた。やはり認知症なのかもしれぬ。

途方に暮れる私をグーグル先生が救ってくれた。目当てのお店は3年前にソラマチから撤退したのだという。良かった、認知症じゃなかった―――と喜んでいる場合ではない。重賞も観れず、うどんも食べられなかったのは事実。いったい私は何をやっているのか。東京に戻って1か月が過ぎたというのに、まだ手探りの日々が続いている。やはり3年のブランクは長い。

 

 

***** 2023/12/6 *****

 

 

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2023年12月 5日 (火)

国立の芝

朝もはよから国立競技場を訪れた。

今日はここで試合は行われない。それでもわざわざやってきたのは、スタジアムツアーに参加するため。選手ロッカールームや競技トラックなど、普段は見たり触れたりすることのできないエリアに立ち入れるというのがウリで、4年前のオープン当初は人気だったものの、今では当日チケットで参加することができる。

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大半の参加者のお目当ては陸上のトラックだが、フィールドの芝生が気になるのは競馬ファンの性(さが)であろう。一昨日ここで早明戦が行われたばかり。それを私は2階のスタンドから見ていた。そのとき背後の観客が言ったのである。「芝、ボロボロだな」と。

私は正直そこまで悪いようには見えなかった。一部に剥げたり掘れたりした跡が集中している箇所はあるが、激しいプレーをすれば当然そうなる。そうでないと逆に危ない。選手が踏ん張ったりスパイクの歯が噛んだりしたときに、ほどよく剥がれたり掘れたりしないと重大な怪我に繋がるからだ。「剥げる」「掘れる」は天然芝の大きなメリット。人工芝にはそれがない。だから天然芝が重宝される。

今日のツアーでは芝生の上に立つことは許されなかったが、5mくらいの距離から見ることはできた。国立競技場のベースの芝は野芝だが、秋のうちにペレニアルライグラスなどの洋芝をオーバーシードして冬場でも緑を保っているという。そういう点ではJRA競馬場と運用は変わらない。

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オーバーシードのきっかけはサッカーのトヨタカップだったという。国立での事前練習を終えた選手が「ところで試合はどこでやるんだ?」と競技場関係者に聞いてきた。競馬のジャパンカップでも同じようなエピソードが残されているから面白い。東京競馬場にやって来た外国招待馬の関係者が「芝コースはどこにあるんだ?」と尋ねたのである。当時は国立競技場も、東京競馬場も、秋になれば芝が茶色くなるのはある意味当然であり風物詩でもあった。しかし、冬でも芝が青々としている欧州の人たちにとってはきっと奇異に映ったのだろう。

ツアーの最後にフィールドを見おろす4階の展望スペースに案内された。あらためて芝の様子に目を凝らしてみる。

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全体的に緑色の濃淡がまだらに見えるのは、冬芝が完全に生え揃っていないせいかもしれない。それをして例年の12月に比べて「ボロボロ」と言われた可能性はあろう。たしかに今年の秋は異常な温かさだった。12月に入ってもなお温かい日が続いている。暑さに弱い洋芝の生育にはたしかに向いていなそうだが、それでも全体的に見れば許容範囲であろう。それを「ボロボロ」と評するのが正しいのだとしたら国立の常連は芝に厳しい。

Shiba2

そもそも芝の良し悪しは選手が評価すべきもの。仮に「ボロボロ」だとしても、それは選手の代わりに芝が負ってくれた傷かもしれない。掘れたり剥げたりするのが天然芝。競馬場の芝コースを実際に歩いてみれば、見た目と実際の足裏の感触の違いに驚くに違いない。

 

 

***** 2023/12/5 *****

 

 

 

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2023年12月 4日 (月)

大根馬券師の決意

仕事で横須賀市を訪れたついでに、三浦市三崎港まで足を延ばしてみた。ご存じマグロの一大水揚げ港。港の周囲にはまぐろを提供する店が軒を並べている。

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港に隣接する産直センター「うらり」は観光客に人気のショッピングスポットだが、その運営費用に川崎競馬の収益金を活用している。そういう意味では、この施設の運営に私もひと役買っているというわけ。しかし、だからと言って値引きしてくれるわけではない。

マグロだけでなく三浦はダイコンの一大産地でもある。市街地を一歩離れれば、右も左も大根畑。ここ「うらり」でもマグロと並んで、たくさんの大根が売られている。

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ダイコンは一年中出回る野菜だが、夏場のそれは繊維も固く、生食するには辛過ぎてどうもいけない。美味しくなるのは、まさにこれから。寒くなるほど、水分も、キメも、甘味も増してくる。

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ダートの女王・ホクトベガはニンジンよりダイコンを好んだ。エリザベス女王杯やフェブラリーS、そして連覇を果たした川崎記念と寒い時季の活躍が印象に残るのは、ダイコンが美味しくなる季節と関係があったのではないか。私は密かにそう推察している。

一方で、競馬場でのダイコンは禁忌という声もなくはない。

「大根役者」の言葉にあるように、古来よりダイコンは当たらないものの代表的存在である。焼き魚にちょこんとダイコンが添えられているのは辛み付けというよりも、食中毒防止の意味合いが強い。刺身のツマの代表格がダイコンなのも同じ理由。「大根の医者いらず」という諺もある。「徒然草」にも薬草として紹介されているほどだから、その当たらなさにはよほどの効力があるに違いない。

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ただ、そうは言っても、真冬の競馬場で寒風に吹かれながらおでんのダイコンを箸先でちょっとずつ切り、燗酒と共に口に運ぶあの幸福感は何ものにも代え難い。正直、馬券なんて当たらなくってイイやという気持ちにさえなってくる。ただこれは、馬券が当たらぬ「大根馬券師」の言い訳。この冬はダイコンを食べつつ、馬券も当ててやろう。

 

 

***** 2023/12/4 *****

 

 

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2023年12月 3日 (日)

百年目の早明戦

国立競技場にやって来ている。今日はラグビーの早明戦。大学ラグビーを観るのは34年ぶりだ。当時の早稲田の主将は清宮克幸さんだった。日ハム・清宮幸太郎選手のお父さんと書けば分かりやすいだろうか。

Kokuritsu

昨日の時点で既に帝京の3連覇は決まっている。ならば今日のスタンドはガラガラだろう。そうタカを括って出かけたのだが、満員とは言わないまでも、思ったよりお客さんは入っていた。さすが伝統の一戦は違う。声援のボルテージは競馬場とさほど変わらない。

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入口で配られた「明大スポーツ」紙によれば、今年は早明戦が始まって100周年の節目だそうだ。明大ラグビー部は1923年の創部とある。1923年と言えばファロス (Pharos) が英国のダービーで2着に敗れた年。ファロスというのはチャンピオンステークスなどを勝った名馬だが、大種牡馬ネアルコのお父さんと書けば分かりやすいだろうか。イクイノックスで言えば9代父にあたる。いずれにせよ100年の歴史はとてつもない。

試合は明治が前半だけで4トライを奪い27-3で折り返す一方的な展開。遠く離れた早稲田陣内でのプレーが続いて良く観えない。仕方なく先ほどの「明大スポーツ」を広げて見た。言ってもスポーツ紙である。ひとつくらい競馬の記事はないか。

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さすがに競馬はないが、馬術競技の記事はあった。三木ホースランドパークで行われた全日本学生馬術大会で明治大学が総合馬術で3位になったとある。明治大学馬術部の創設は1920年だからラグビー部より歴史が深い。JRAの調教師も輩出している。それで、ふと思いついた。

今日のチャンピオンズカップでは、明大出身の調教師を狙ってみようか―――。

慌ててスマホで調べると、なんと2人の明大OB調教師がチャンピオンズCに管理馬を送り込んでいるではないか。テーオーケインズの高柳大輔師とドゥラエレーデの池添学師。その2頭が仲良く3枠に並んで入っている。こんな奇跡はあるまい。慌ててネット投票で2頭の単複と3枠総流しの馬券を仕込んだ。

試合も後半。しかし私はスマホのレース実況に見入った。すると直線で後続を突き放すレモンポップに、赤い帽子の2頭が猛然と迫ってきた!

「よし! 行けーっ!」

国立競技場に足を踏み入れてからずっと黙っていた私も、ようやく声を張り上げた。周囲は驚いたに違いない。ボールが動いているときならまだしも、ラインアウトの準備をしているタイミングである。しかし私の声援もむなしく明大2頭は3着と4着に敗れた。

それでも人気薄のドゥラエレーデが3着に来てくれたのはありがたい。複勝890円なら悪くなかろう。しかし枠連が外れては大儲けには至らぬ。トライに成功したもののゴールキックに失敗したような気分か。

私が競馬に熱中している間に、フィールドでは早稲田の猛反撃が続いていたようだ。残り15分で5トライは凄い。異次元の脚で追い込んだウィルソンテソーロの姿にもダブる。しかし、それでも明大は抜かせなかった。それが王者の試合運び。こちらはレモンポップだった。

 

 

***** 2023/12/3 *****

 

 

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2023年12月 2日 (土)

消えた冬時間

JRAのメインレース発送時刻は、GⅠなど一部開催日を除いて、関西が15時35分、関東が15時45分で概ね固定化されている。それが11月になると東西の順番が逆になる。これは日の入り時刻が早まることへの対応。東の方が日没が早いせいだ。この運用は年明け2週目のフェアリーSあたりまで続くので、この2か月間余りのタイムテーブルを「冬時間」と呼んだりもする。

今日の阪神メインのチャレンジCに私が追いかけ続けるエヒトが出走してきた。ジャパンCを敢えて回避しての出走が果たして吉と出るのか。現地での観戦は叶わぬが、テレビ中継くらいはちゃんと観ておきたい。それで15時45分に合わせてテレビをつけた。すると、あろうことか阪神メインはすでに終わっており、中山メイン・ステイヤーズSのスタートが映し出されたではないか。

慌てて確認すると、たしかに阪神11レースの発走時刻は15時35分とある。中山11レースは15時45分だから冬時間が適用されていない。そんなバカな話があるか。暮れの競馬は中山→阪神の順に発走するもの。長年それでやってきたではないか。だから年の最後の最後に行われる大トリが阪神のファイナルSになるのである。

かつて日本中央競馬会の競馬施行規程は、競走の実施を「日の出から日没まで」と規程していた。今日の中山最終レースの発走時刻は16時20分。船橋市の日没は16時27分。発走前にアクシデントでもあれば7分程度のゆとりはすぐに吹き飛ぶ。しかし、この「日没規程」は数年前に廃止されたはずだから、今回の冬時間の消滅の直接の理由ではあるまい。

答えはJRAのリリースに書かれていた。

令和5年度秋季競馬番組の概要について gai03.pdf (jra.go.jp) より抜粋

第5回中山競馬の発走時刻について
中山競馬では、冬期間における最終競走発走時の馬場の照度を確保するため馬場照明設備を増設しており、これに伴い第5回中山競馬の発走時刻は、一部のGI競走実施日を除き、当日の競馬場で最も遅い設定となるように従来の発走時刻から繰り下げております

なるほどね。つまり日没規程が廃止されたことに加え、中山のインフラ整備も進んで薄暮でのレース施行に支障がなくなったので、わざわざ冬時間を適用する必要がなくなったというわけ。なお、これに合わせる格好でファイナルSも中山に移行されるらしい。大トリを関東に奪われたと憤る関西のファンの方も、案外いらっしゃるのではあるまいか。

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ともあれ「冬時間」は11月の東京開催期間中だけの風物詩になってしまったようだ。11月では「冬時間」と呼ぶのも憚られる。だからと言って「秋時間」では何のことだか分からない。そのうちレース順を入れ替える運用自体もなくなってしまうのだろう。競馬のキャリアが深ければ深いほど、レースの順番やメインの時間というのは深く広く身体に染み付いているもの。こういう些細な変化が億劫に感じる歳に、そろそろ私もなってきた。

 

 

***** 2023/11/2 *****

 

 

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2023年12月 1日 (金)

長距離の遺伝子

関東の競馬はいよいよ暮れの中山開催に移る。明日のメインは師走の名物重賞・ステイヤーズS。関東のベテラン横山典弘騎手は、このレースが1997年にGⅡに昇格以降12回騎乗して(6,2,1,3)。複勝率7割5分だから凄い。

Nori

俗に「長距離は騎手で買え」と言われる。「馬7:人3」とされる力量の比率が、「人4」あるいは「人5」にもなるという教えであろう。折り合い、駆け引き、ペース判断、そして仕掛けのタイミング。とかく長距離戦は騎手の技量差が出やすい。

なかでも大事なカギを握るのはペース判断。だが、天皇賞(春)の3分15秒やステイヤーズSの3分45秒をピタリと計れるか? そう質問されて「できる」と答える騎手などほとんどいない。では、実際のレースではどうしているのか?

「ノリさんのポジションで判断します」

「ユタカさんに付いていくだけだよ」

ペース判断に長けた騎手はごく一握り。横山典騎手と武豊騎手が東西の双璧だ。彼らの位置取りを見ながら、他の大半の騎手はペースを知る。ゆえに、この二人が不在の長距離戦は乱ペースによる紛れが生じることも。ヒシミラクルが勝った菊花賞などはその典型であろう。

なかでも菊花賞のセイウンスカイでの逃げ切り、天皇賞・春のイングランディーレでの独走など、横山典騎手にしかできないペースを生み出すことは少なくない。負けはしたものの2006年のアドマイヤジャパンの菊花賞などは、その最たる例ではあるまいか。禁忌とされる坂での仕掛け。それがあわやのシーンを演出し、結果的にディープインパクトの三冠達成がより衝撃的なものとなった。興醒めのスローペースでレースの評価を下げたりはしない。

しかし明日の横山典騎手は阪神で騎乗。ならば横山武史騎手に期待してみるのはどうだろうか。明日はマイネルウィルトスに騎乗予定。なにせ記念すべき第1回のステイヤーズSを勝ったのは誰あろう横山富雄騎手。典弘騎手のお父さんであり、武史騎手にとってはお祖父さんにあたる。騎手に長距離血統があってもおかしくはない。

 

 

***** 2023/12/1 *****

 

 

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