まつりだ!
雷鳴で目が覚めた。
朝から雷雨とは珍しい。昨日はたくさん歩いたので疲れている。もう少し寝ていたい。しかし窓の外は晴れている。ならばカミナリの音ではない。ふんじゃあ何だ?
答えは天神祭。隣の大阪天満宮から聞こえてくる太鼓の音だった。
昨年とおととしはコロナ禍を受けて中止。今年は4年ぶりに通常開催される。だからみんな張り切っているのだろう。太鼓の音に4年間の音が漲っている。
4年前、私は大阪に来ていなかった。その後、今のマンションに入居する際に「天神祭のときはすごいことになりますよ」と不動産業者から聞かされた覚えがある。とはいっても、たかがお祭りではないか。それこそ高みの見物を決め込めば良い。窓の下を覗くとハッピを来た大勢の人が集まっている。
「祭り」と聞いて競馬ファンが思い起こすのは何か?
2017年の有馬記念で北島三郎さんが熱唱された「まつり」も忘れがたいが、やはりここはマツリダゴッホに代表される冠名「マツリダ」の馬たちではなかろうか。
「マツリダ」の冠号を使っていらっしゃるのは、八幡平市在住の高橋文枝オーナー。夫の福三郎さんが大の祭り好きということで、この冠号を付けるようになった。それより前は「ハッピー」とか「フジノ」の冠号も使っていたが、「マツリダ」と付けた馬たちが活躍したことで、最近では「マツリダ」一本で勝負していると聞く。最近はJRAでその馬名を聞く機会は減ったが、地元岩手ではマツリダスティールが不来方賞を勝つなどファンにインパクトを与え続けている。
一方で、種牡馬マツリダゴッホの勢には陰りが見え始めている。リンゴアメが勝った2020年函館2歳S以来JRAの重賞勝ちもない。今週のアイビスサマーダッシュにはチェアリングソングが登録しているが、近走の成績を見る限りでは、首尾よく外枠を引き当てたとしても厳しい競馬になりそうだ。
あれほどの栄華を極めたサンデー直子の種牡馬も、気づけばマツリダゴッホ以外ではダイワメジャーくらい。これも時代の流れか。諸行無常。盛者必衰。祭り騒ぎも永遠に続くわけではない。
天神祭は明日がハイライトの「本宮」。なんとテレビ大阪で生中継されるそうだ。隙間番組かと思いきやゴールデンタイムの2時間半特番である。しかもMCは西川きよし師匠とハイヒールのふたり。ゲスト出演者も多数。地上波がお祭りの中継をするなんて、東京ではまず聞かない。しかしテレビ大阪では開局以来ずっと天神祭の生中継を続けているそうだ。凄いですね。
高みの見物を決め込んだが、それでは済まぬような気もしてきた。いったい明日はどうなるのか。覚悟を決めて寝よう。
***** 2023/7/24 *****
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