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2023年7月17日 (月)

じゃじゃ麺の流儀

梅雨明けが近づくと、盛岡競馬場が熱い季節を迎える。今日行われたマーキュリーカップはウィルソンテソーロが4馬身差で圧勝した。来月のクラスターカップにはドンフランキーが出走の可能性をほのめかしている。OROカップにダービーグランプリ、そして大一番の南部杯。この夏から秋にかけて盛岡競馬場を訪れるファンも多かろう。わんこそばや盛岡冷麺を楽しみにしている貴兄もいるかもしれない。

盛岡の名物麺でありながら、わんこそばや冷麺ほど認知度が上がっていないのが「盛岡じゃじゃ麺」ではあるまいか。中華のジャージャー麺(炸醤麺)とは違う。それを日本人に好まれるようにアレンジしたのが「盛岡じゃじゃ麺」だ。

私が盛岡じゃじゃ麺を贔屓にするのは、その麺が中華麺よりもうどんに近いからかもしれない。モチモチっとした食感の平打ち麺に肉味噌とキュウリが乗って出てくる。それにお好みで卓上の調味料を加えながら全体をよく混ぜて、麺にまんべんなく肉みそが絡めば準備OK。自分で味を完成させるのが、じゃじゃ麺の醍醐味でもある。

盛岡じゃじゃ麺の元祖と言われる盛岡の「白龍」は、吉永小百合さんがJR東日本のCMで訪れたことでも知られる。カウンターとテーブル合わせて20席ほどの店内だが、そこを訪れて空席があったためしがない。さすが盛岡市民のソウルフードだと感心する。

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盛岡まで行くお金も時間もないという貴兄には、三軒茶屋の「じゃじゃおいけん」をおすすめしたい。盛岡出身の店主は上京してモデルとして活躍した後、2003年にこの店を開いた。盛岡市内の人気店の味を思い出しながら独学で味を完成させたという。その味は伝統を守りつつも、特注の麺や自家製のラー油を使うこだわりようだ。

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麺をすべて食べ終えても、すぐに「ごちそうさま」と席を立ってはいけない。卓上にある生玉子を落としてかき混ぜると、すかさず店主がお湯を投入してくれる。すると玉子スープの「鶏蛋湯(チータンタン)」が完成。ここまでをセットで味わうのが盛岡じゃじゃ麺の流儀だ。じゃじゃ麺も鶏蛋湯も、とにかくよく混ぜてからいただこう。大阪に盛岡じゃじゃ麺を出す店がないのが残念でならない。

 

 

***** 2023/7/17 *****

 

 

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