ワンターンに賭ける夏
来週火曜は船橋で習志野きらっとスプリントが行われる。全国各地のスプリンターたちが凌ぎを削るスーパースプリントシリーズのファイナルレース。ワンターンに賭ける夏が今年もやってきた。
注目は2連覇がかかるギシギシ。昨年このレースを勝ってからは6連敗と振るわないが、それでも前走は久しぶりの5ハロン戦で2着と復調を伺わせた。左回りの1000m重賞は全国的にも施行例が少ないから、しばしばスペシャリストの世界となる。連覇があっても不思議ではない
昨年そのギシギシにクビ差で敗れたキモンルビーは、休み明けの川崎スパーキングスプリントを3馬身差の圧勝。昨年と同じローテで雪辱を狙う。
個人的注目は園田から遠征する2頭。とくにメイプルシスターは、兵庫FCスプリントで後続を5馬身突き放す圧巻のパフォーマンスを見せた。800~820mでは(5,2,0,0)とスピード能力なら上記2頭にひけはとらない。あとは「1000mでも長かった」ということにならぬよう祈るばかりだ。
ところで明日は福島でもダートスプリントの注目の一戦が行われる。
メインの安達太良Sは過去の1・2着馬にダイワテキサスやグルメフロンティアらが名を連ねる中距離の準オープン特別としてオールドファンにはお馴染みの存在だったが、昨年からダート1150mに条件が変更となり、今年はなんとオープン特別で行われることになった。福島ダート1150mは2004年秋から使われるようになった比較的新しいコース設定だが、20年近い歴史の中でオープンの競走は今回が初めて。いや、そもそも1200m未満のダートのオープンレース自体がJRAでは極めて珍しい。アラブのレースを除けば、1994年の函館3歳Sがダート1000mで行われて以来になる。
函館3歳Sがなぜダートだったのか。実はこの年の函館は馬場改修の真っ最中で、芝コースが使えなかった。ダートの1200mという設定もなかったため、すべてのレースはダートの1000mか1700mで行われたのである。それでよくお客さんが飽きなかったと関心するけど、まあ現在の高知競馬でも同じようなことになっているからさほど気にすることでもないのかもしれない。
ちなみに、その函館3歳Sにはデビュー1年目の吉田豊騎手がマイネルノルデンに騎乗していた。6番人気で結果は9着。それでもルーキーで重賞の手綱を任されるのだから才能の片鱗は見せていたのであろう。約30年の歳月を経て、パンサラッサとのコンビで世界にその名をとどろかせる存在にまでなった吉田豊騎手は、明日の安達太良Sでアーバンイェーガーの手綱を取る。瞬き厳禁。真夏のワンターンに注目しよう。
***** 2023/7/22 *****
| 固定リンク
「競馬」カテゴリの記事
- 20年目の引っ越し(2024.01.01)
- 2023年の大トリ(2023.12.31)
- アンカツルールの20年(2023.12.29)
最近のコメント