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2023年7月27日 (木)

単勝元返しが意味するもの

兵庫ではスマイルミーシャが早くも始動。しかし重賞ではないし、それどころかオープンですらない。今日のメインはB1クラスの特別戦。そこに重賞3勝、最優秀2歳馬にして今年のダービー馬が出てくるのだから単勝元返しのオッズも頷ける。

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別にスマイルミーシャがズルをしたわけではない。ダービー馬でもB1クラスに格付けされるのは、クラス分けにポイント制度を採用している兵庫ならでは。3歳以降のクラス分けに獲得賞金は意味をなさない。昨年ダービー馬バウチェイサーも、おととしのスマイルサルファーも、3年前のディアタイザンもB1クラスからスタートして、ちゃんと勝っている。しかしそれでも単勝元返しにはならなかった。このあとのスマイルミーシャの走りが、現在の格付けルールに一石を投じることになるかもしれない。

レースは大方の予想通りに進んだ。好発を決めたスマイルミーシャは逃げ馬を先に行かせてスンナリと2番手に収まる。2周目の向こう正面。後続に手応えの良さそうな馬はいない。それを確認してじわっと先頭に並びかけると、4コーナーから一気にスパート。瞬く間に後続に5馬身差をつけると、最後は手綱を抑える余裕を見せながらゴールを果たした。

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ダービーから1か月余り。この中間は在厩での調整だったそうだが、まずは疲労回復を最優先にしたはず。パドックでもそこまで作っている印象は受けなかった。それでも終わってみればこの楽勝ぶりである。それこそ「格」が違ったとしか言いようがない

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それでもスマイルミーシャはこのレースに出てポイントを稼ぎ、自らの格付けを上げておく必要があった。でないとこの先のレース選択の幅が狭まる恐れがある。過去のダービー馬たちも事情は同じだ。

一緒に走る馬にとってはいい迷惑かもしれない。このレースを「ケン」したファンも多かろう。ダービーの勝ちっぷりからして、B1の器ではないことは明白だった。今日のレース結果は明白な事実の証明に過ぎない。JRAでタスティエーラやリバティアイランドが2勝クラスに出てきたらファンはどう思うか。1.0倍のオッズはファンたちの声なき声。兵庫が導入したポイント制度は大筋では良くできているだけに、画竜に点睛を欠くようなことはあって欲しくない。

 

 

***** 2023/7/27 *****

 

 

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