« じゃじゃ麺の流儀 | トップページ | 敵は酷暑か、酷量か »

2023年7月18日 (火)

地方にも昼休みを

大阪から福島に行くのが大変だという話を先日書いたけど、私が子供の頃は東京から行くのも一苦労だった。競馬目的ではないが、福島に行くのに夜行列車を使ったこともある。上野23:55発の急行あずま3号。福島駅には明け方に到着した。今なら新幹線で東京から福島まで1時間半。これを「隔世の感」と呼ぶのだろう。

さらに歴史を遡ると、今から半世紀ほど前まで福島の夏競馬は8月に開催されていた。7月でも福島は暑いのに、8月となったら想像を絶する。戦前にはアラブのミスカズオーが熱中症で死んでしまうという出来事もあった。夏競馬の主体が福島から新潟に移ったのは、暑さと無関係ではない。

Paddock_20230718224901

今日は各地で猛暑となった。名古屋市は学校での体育の授業を中止。もちろん部活動も中止。猛暑による授業中止ははじめてだという。環境省と気象庁が愛知県に「熱中症警戒アラート」を発出し外出を避けるよう警告していたのだから、ある意味で順当な措置と言える。

さいたま市にも39度の予報が出て熱中症警戒アラートが発出された。しかし、さいたま市で開催された浦和競馬は中止になっていない。猛暑の中1808人の勇者が来場している。パドックや屋外スタンドは熱中症と隣り合わせ。競馬を観るのも命がけだ。

もちろんお客さんより馬と騎手の方がたいへん。気温39度ということは砂の上は45度を超える。騎手は意識が朦朧とするし、馬がフラフラになって制御不能になることも。とくにモノ言わぬ馬の体調には細心の注意を払いたい。気温が38度を超えた15時過ぎの浦和8レースは、事故が起こりやしないかとヒヤヒヤだった。現場はアツアツだっただろうけど。

JRAは来年から真夏の新潟開催における暑熱対策として、11時半から15時までレースを一時休止する方針を発表している。その間、新潟競馬場ではレースは行われない。お客さんは他場のレースを観たり馬券を買ったりして過ごすことになる。そして暑さのピークを過ぎた15時過ぎにレース再開。最終レースは18時過ぎるから薄暮開催だ。効果を可視化するのは難しそうな取り組みだし、不便に感じる人もいそうだが、なにより優先すべきは馬の健康であることは間違いない。

同じことが浦和でもできないか。月曜は盛岡と、火~木曜は門別と連携すればできないこともあるまい。金曜はあとで考えよう。せっかく整えた薄暮開催の体制を馬の福祉に役立ててほしい。

 

 

***** 2023/7/18 *****

 

 

|

« じゃじゃ麺の流儀 | トップページ | 敵は酷暑か、酷量か »

競馬」カテゴリの記事