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2023年7月 9日 (日)

進撃の巨馬

傘が役に立たぬ豪雨に見舞われた名古屋駅を後にして中京競馬場駅に降り立ってみれば、雲の合間から陽射しが差し込んでいるではないか。全国的には大雨予報。中国・九州では大きな被害も出ているというのに、ここ東海では上手く雲を避ければ傘は要らない空模様。特別レースが始まる頃にはなんと青空も広がった。昨日と言い今日と言い、道悪競馬を期待していた向きには予想の前に予報に振り回された週末であろう。

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パドックにドンフランキーが姿を現した。馬体重は594キロとある。それでちょっとガッカリしたファンも多かったようだ。600キロを超える巨漢馬がJRA重賞を勝った例はない。むろん594キロでも新記録。これまでの記録は2019年マーチSを勝ったサトノティターンの572キロだから、もしドンフランキーが勝てば記録を一気に22キロも更新することになる。

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行きたい馬が多い中、抜群のスタートを決めたドンフランキーがすんなりとハナを奪った。外からメイショウテンスイが絡んでペースが速まったが、池添騎手の手綱に譲る気配は見られない。そのまま直線に向くと一気に後続を引き離した。しかしただ一頭、後続馬群から抜け出してドンフランキーに迫る馬がいる。

もちろん1番人気のリメイク。しかし、馬体を併せたところからドンフランキーがグイっともうひと伸びして見せたではないか。それでリメイクが一瞬怯んだようにも見えた。なにせ自分より一回りも二回りもデカい相手である。こうなるとどこまで行っても2頭の差は縮まることはあるまい。結果クビ差でドンフランキーが逃げ切った。

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ドンフランキーは3歳春のアーリントンCにも出走したことがある。その時の馬体重は574キロ。それでも勝てば記録更新だったが、残念ながら勝つことはできなかった。そこから20キロも馬体を増やして、この強さ。馬体の大きさ的にはこのあたりが完成形だろうか。

巨漢馬と言えばクリーンを思い出す方も多かろう。602キロでゴールデンスパートロフィーを勝ち、612キロで阿蘇Sを勝っている。彼は2歳の7月に562キロでデビューを果たし、8歳2月の洛陽S出走時には630キロにもなっていた。その差、実に68キロ。ずっと成長を続けていたことになる。ドンフランキーもまだまだ大きくなる。レース後には騎手も調教師も「まだ緩い」と声をそろえた。600キロ台の出走馬がJRA重賞を勝つ日は近い。

 

 

***** 2023/7/9 *****

 

 

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