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2023年5月27日 (土)

これが私の生きる道

ゲートが開いて一拍置いたその瞬間、スタンドがドッと沸いた。

先週のオークスの話ではない。今日、京都で行われた葵Sでのこと。観客が沸いたのはモズメイメイがフライングと見紛うばかりの抜群のスタートを決めたから。スプリント路線で結果を残してきた馬が一同に介する一戦である。ほかにも速い馬はたくさんいるし、逃げ宣言をしている陣営も他に何頭かいた。それでもゲートが開いてわずか1秒で3馬身もリードされては、おとなしく控えるしかない。この瞬間モズメイメイの勝利は決まった。

葵Sは3歳馬による一戦でその距離は1200m。明日の日本ダービーの半分の距離で行われる。今日の出走馬の中には、明日のダービーを夢見た一頭もいるに違いない。それでもスプリントで生きていくと決めた18頭である。彼らにとっては、ある意味ダービーにも匹敵する舞台。逃げるモズメイメイ、迫るビッグシーザー。その2頭の間に割って入らんとするルガル。逃げ切り決着の割には、直線の攻防は見ごたえがあった。

Yutaka_20230527193001

勝ち時計1分07秒1は葵Sレコード。それどころか古馬も含めて今年行われた芝1200mでもっとも速い。しかもモズメイメイが自らが刻んだラップで記録したところに価値がある。「初めて乗ったときから、先々はスプリントだと思っていました」と言う武豊騎手は、モズメイメイがマークした4勝のうち3鞍で手綱を取っている。しかもすべて逃げ切り。モズメイメイが選んだ道は間違っていない。

厩舎と勝負服。豊かなスピードに任せた圧倒的な逃げというスタイルのおかげで、今日の勝利にかつての韋駄天女王・モズスーパーフレアを重ねたファンも多かったようだ。音無調教師の口からは「スプリンターズS」の言葉が聞かれた。時計的には足りている。逃げてしぶといレシステンシアも引退した。モズメイメイが一気に天下を取ることはあるのか。秋の大舞台が待ち遠しくなる今日の勝ちっぷりだった。

Kyoto_20230527193001

さあ、明日はいよいよ大一番。今週は東京に行く予定はないが、それでもダービー当日は体調万全で迎えたい。今日はまっすぐ帰ってさっさと寝よう。

 

 

***** 2023/5/27 *****

 

 

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