3強時代
今日3月8日は「餃子の日」らしい。冷凍餃子でお馴染みの「味の素」さんが制定したそうだ。3月8日にした根拠は「みんな(3)・ハッピー(8)」とのこと。よくわからないけど、まあ餃子を食べればハッピーにはなりますよね。
先月発表された総務省の2022年の家計調査で、餃子の1世帯当たりの年間購入額は宮崎市が4053円で、2年連続で1着となった。2着は「元祖・餃子の街」として知られる宇都宮市。2008年に初めて家計調査の対象となった浜松市は、デビュー以来14戦続けていた「連対」記録がついに途絶えて3着と敗れた。
宇都 浜松 宮崎
2008年 ① ② 着外
2009年 ① ② 着外
2010年 ① ② 着外
2011年 ② ① 着外
2012年 ② ① 着外
2013年 ① ② 着外
2014年 ② ① ③
2015年 ② ① ③
2016年 ② ① ③
2017年 ① ② 着外
2018年 ② ① ③
2019年 ① ② 着外
2020年 ② ① ③
2021年 ③ ② ①
2022年 ② ③ ①
家計調査は2人以上の世帯が対象。都道府県庁所在地と政令市のみで実施されるため、浜松市は2007年4月に政令市に昇格すると、翌08年の初登場でいきなり2着という快挙を成し遂げた。以後、2020年までの13年間は浜松市の7勝6敗。たとえ敗れてもお互い2着は死守している成績からも分かるように、トウショウボーイとテンポイントのごときライバル関係だった。
そこへ遅れてやってきた大物が肉薄する。宮崎市は2020年こそ3着だったが、2着宇都宮との差は一人当たりわずか23円。「ハナ差」にまで迫っていた。そしてついに21年にトップに躍り出ると、昨年もしっかり首位の座を確保。まさにグリーングラスの如き成長力と言うほかはない。いずれにせよ餃子における3強時代は当分続きそうだ。
しかし、なぜ餃子なのか。家計調査の項目には焼売やハンバーグもある。それでも餃子ばかりが注目されるのは、それだけ日本人に馴染み深いことの証左であろう。
とはいえ、この家計調査は全ての餃子の消費を表すものではない。対象になるのは、スーパーなどの小売店で購入された餃子のみ。市内の専門店で食べれば「中華外食」というカテゴリにカウントされてしまう。テイクアウトでも同じ。たとえスーパーで購入してもそれが冷凍餃子だったりすると今度は「冷凍食品」に分類されてしまうから味の素さんもちょっと悲しかろう。つまりナマか焼きの餃子を小売店で買った金額のみでの比較である。現時点ですべての餃子の消費量を完全に網羅する統計指標は存在しない。
それを作れという声も聞く。だがその場合、3強の立場がどうなるか不透明だ。外食の金額では繁華街を有する都市部が圧倒的に有利。東京23区や横浜市がトップに立つかもしれない。そうなると「餃子の街」とか「ラーメン日本一の町」というギミックそのものが消滅してしまいかねない。
ちなみに同調査による「ラーメン支出額」の調査では山形市が日本一に輝いている。昨年優勝の新潟は2着に泣いた。山形と新潟。意外な気もするが、ラーメンにはラーメンのライバル関係があるのだと思えば、それはそれで楽しいではないか。ちなみにラーメンの調査は外食のみが対象で、「焼きそば」や「皿うどん」なども含まれるとのこと。厳密にはラーメンではなく「中華そば」についての調査だかららしい。そこはお役所のこと。いろいろありますな。
***** 2023/3/8 *****
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