園田と大井で
かつてなら東京大賞典、東京シンデレラマイル、東京2歳優駿牝馬の大井3本立てが常だった年の瀬も、大阪暮らしの身ではそうもいかない。仕方なく―――と書いたら叱られるけど―――今日も園田にやってきた。昨日と同じようにここで大井の馬券を仕入れてモニター観戦。ダノンレジーナの3連覇か、あるいはスピーディキックの重賞8勝目か。どちらに転んでも必見であろう。嗚呼、現地で見届けられない我が身がもどかしい。
とはいえ、まずは目の前の馬たちに声援を送ろう。園田メインはオッズパーク2022杯。古馬オープンによる1400m戦に11頭が揃った。ビナサクセスやパールプレミアといった若き上り馬が古豪マイタイザンに挑む。負担重量には「別定」と書いてあるが、重賞7勝にして2018年の年度代表馬のマイタイザンが重賞未勝利の他馬と同じ57キロで出走できるのだから、実質的には定量と変わりはない。
負担重量と言えば、昨日発表された京都金杯のハンデには驚かされた。
58キロを背負う馬がイルーシヴパンサー、エアロロノア、シュリ、タイムトゥヘヴン、ダイワキャグニー、ベレヌスと6頭もいる。さらに例年ならトップハンデであろう57.5キロも4頭。過去20年、324頭の京都金杯出走馬で58キロ以上を課された馬はステルヴィオやヴィクトリーなど11頭しかいないというのに、いったい何があったのか。
10月17日、JRAは2023年から鞭の使用に関するルール変更と共に負担重量に関するルール変更も発表していた。おおざっぱに言えば2023年から全体的に負担重量が1キロ重くなるという内容。その目的は騎手の健康と福祉および将来にわたる優秀な騎手の人材確保にある。すなわち過度な減量を抑制しようというもの。とはいえ人の福祉を求めようとすれば馬の福祉を犠牲にしかねないから、ある程度の上限も必要だろう。つまりハンデ戦の斤量差は減る方向に向くのかもしれない。
オッズパーク2022杯はパールプレミアとビナサクセスによる4歳馬同士の一騎打ち。最後はビナサクセスがクビだけ前に出た。これで昨年秋に園田に移籍後、わずか1年あまりで9勝もしたことになる。思えば母のビナスイートもJRAから園田に来て4戦4勝で引退していた。血は争えませんな。
一方、大井のシンデレラマイルは中団からレースを進めたスピーディキックが、逃げるダノンレジーナを直線入り口で捉えると直線は独走。後続を3馬身半突き放す圧勝劇で、初の古馬対決をものともせず8つ目の重賞タイトルを獲得した。来年はさらなる強敵相手の活躍が期待されるが、もっと手ごわいのは負担重量かもしれない。今日はこれまででもっとも重い55キロでの出走だったが、来年はもっと背負うことになる。
すると娘からスピーディキックの写真が送られてきた。なんと大井でシンデレラマイルをナマ観戦していたらしい。血は争えませんな。
***** 2022/12/30 *****
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