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2022年12月 2日 (金)

サカイ騎手引退

一昨日の船橋競馬は交流重賞・クイーン賞で注目を集めたが、その直後に行われた最終レースも俄かに注目を集めた。左海誠二騎手と酒井忍騎手。翌12月1日付で調教師に転身することが決まっている二人のダービージョッキーが、揃ってラストライドに臨んだのである。結果は左海騎手が3着で酒井騎手は13着。左海騎手が「無事に終えられた」とホッとした表情を見せれば、酒井騎手も「感謝しかない」と笑みを浮かべたという。無事に騎手人生のゴールを果たしたという安堵と達成感の現れであろう。まずは、お疲れ様と言いたい。

Seiji1

左海誠二騎手が初めてダービーを勝ったのは2013年。4番人気のインサイドザパークでゴール寸前差し切る名騎乗だった。9度目の挑戦でのダービー制覇は、既に南関東の重賞をいくつも勝ち、JRAでも重賞3勝をマークしていた彼からすると遅かったと言えるかもしれない。でも、それがダービーの魔力。アランバローズで挑んだ昨年は1番人気に応えて2度目の栄誉を掴んだ。個人的にはマキバスナイパーとのコンビが印象深い。

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酒井忍騎手はもともと新潟県競馬の所属。詳しく調べたわけではないが、三条競馬場でのレース経験がある最後のひとりではなかろうか。新潟県競馬の廃止に伴って2001年に川崎へと移籍。すると、その翌年の東京ダービーをキングセイバーで制覇するのだから凄い。名刺代わりと言うにはインパクトが強すぎる。ちなみにJRAで活躍する酒井学騎手は実の弟。JRAでは武豊騎手&幸四郎調教師タッグがたまに話題となるが、主催者の垣根を超えた酒井忍調教師&学騎手タッグがもし実現すれば、その希少性からも注目に値しよう。

Shinobu1

かつては中央地方合わせて5人の「サカイ」騎手が同時に活躍する時期があった。だからファンは「そらっ!セイジ!」とか、「チアキ!持たせろ!」とか、「何やってんだマナブ!」なんて具合に、苗字ではなく名前で騎手にエール(?)を送ったものである。ところが坂井千明騎手は2004年に引退。坂井英光騎手も既に調教師として活躍している。そして今回の2人の引退によって、坂井瑠星騎手と酒井学の2人を残すのみとなった。「サカイ」マニアの方にとっては寂しく感じられるかもしれない。

私はそんなマニアではないが、それでも今回の左海騎手と酒井騎手の引退を寂しく思う一人である。彼らには何度か世話になったし、一緒に写真も撮ったし、個人的にも応援していた。そんな二人のサカイ騎手が同時に鞭を置くというのも何かの縁か。ラスト騎乗を現地観戦することは叶わなかったが、遠く大阪の地から労いの言葉を送りたい。

 

 

***** 2022/12/2 *****

 

 

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