1年ぶりの地元で
イグナイターを見るため兵庫ゴールドトロフィーの園田に足を運んだ。
今年は各地の交流レースを転戦してダートグレードレース2勝の活躍。だが地元・兵庫での出走はここまで無かった。兵庫を代表する名馬でありながら私はその姿を見たことがない。地元で走るのは1年前のこのレース以来。そのときはハンデ52キロで3着だった。地元ファンの願いは昨年の雪辱を果たしての凱旋勝利であろう。だが、今年は57キロとハンデは見込まれた。ダートグレード2勝の実績は文字通り重荷につながる。
しかし勝ったのは59キロを背負った6歳セン馬のラプタスだった。2着シャマルは58キロ。3着サクセスエナジーは59キロ。4着オーロラテソーロは57.5キロ。上位馬はみなイグナイターを上回る負担重量を克服している。本気でJpn1タイトルを目指すなら、57キロごときで泣きごとを言ってはいられない。
ラプタスはこのレース3度目の挑戦でついにタイトルを掴んだ。一昨年は57.5キロで3着。昨年は59キロを背負って2着。こちらもある意味で雪辱であろう。韓国遠征の疲労が抜けきれないまま出走したJBCスプリントが11着大敗。そこからの立て直しに成功した陣営の手腕は素晴らしい。
期待したイグナイターは5着に終わった。好スタートから3番手を追走。3角では逃げるオーロラテソーロに外から馬体を合わせて、圧勝のシーンまで頭をよぎったが、最終コーナーで外に膨らんでしまったのは馬体重23キロ増が響いたせいか。パドックの解説者は「まったく太く見えない。成長分。トモの張りが凄い」と絶賛していたが、久しぶりの地元戦で輸送減りが無かった分の太目残りかもしれない。
思い返せば昨年のこのレースでは2着ラプタスと3着イグナイターとの間には実に7キロもの斤量差があった。それで着差は1馬身1/4でしかない。そして斤量差が2キロに縮まった今年、着差が4馬身3/4に広がったのはハンデ戦として必然でもある。2022年NARグランプリの有力候補でありながら年間を通して兵庫での勝利が無かったとこは、地元ファンも寂しかろう。むろん筆者とて同じ思いがする。来年の兵庫ゴールドトロフィーはイグナイターの雪辱に期待しよう。
***** 2022/12/21 *****
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