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2022年12月27日 (火)

共に走った。共につかんだ。

来年のカレンダーが次々と手元に届くようになると年の瀬を実感する。2023年のJRAカレンダーのテーマは「共に走った。共につかんだ。心に刻まれた、名コンビたち」。JRAのGⅠ(JGⅠ)で勝利数上位の人馬を月替わりで紹介している。

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有馬記念を勝ったイクノイックスはデビュー以来首尾一貫してC.ルメール騎手が手綱を撮り続けている、昨年の覇者で連覇を狙ったエフフォーリアも横山武史騎手以外で競馬をしたことはない。一昨年の優勝馬クロジェネシスも有馬記念時点では北村友一騎手が手綱を取り続けていた。

昨今の騎手事情を勘案すれば、同じ騎手とのコンビで古馬GⅠに出走してくること自体が珍しい。しかし、こと有馬記念に限ればデビュー以来ずっと手綱を取り続ける騎手とのコンビが好成績を残している。この四半世紀だけでもご覧の通り。意外なことにここ5年は4例と多い。

2022年 イクイノックス・C.ルメール
2021年 エフフォーリア・横山武史
2020年 クロノジェネシス・北村友一
2018年 ブラスとワンピース・池添謙一
2016年 サトノダイヤモンド・C.ルメール
2011年 オルフェーヴル・池添謙一
2008年 ダイワスカーレット・安藤勝己
2006年 ディープインパクト・武豊
2000年 テイエムオペラオー・和田竜二
1999年 グラスワンダー・的場均
1998年 グラスワンダー・的場均

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どんな名馬でも、騎手に人を得なければ大成できない。惜敗続きだったビワハヤヒデは岡部幸雄騎手に乗り替わってからGⅠを3勝した。私だって自分の持ち馬が負けて「ヤネを替えろ!」と叫んだことがある。そんな私が、乗り替わりそのものを否定するわけにはいかない。

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一方で、過去の名馬と騎手のコンビを紐解いてみても、同じ馬と騎手のコンビの方が、競馬ファンとしての感情移入が強かったし、心に残っている。ハイセイコーには増沢末男、ミスターシービーには吉永正人、そしてディープインパクトには武豊。騎手の固定化は名馬大成の条件のひとつ。オルフェーヴルの引退に際し、ディープインパクトほどの盛り上がりが見られなかったのは、そのあたりが影響しているのではないかと邪推する。

邪推ついでにこんなことを考えてみた。有馬記念の出走馬を決めるファン投票で、馬と一緒に乗ってもらいたい騎手も記入できるようにしたらどうなるだろうか?

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むろん騎手の選択は馬主の専権事項だから、ファンの思いを形に表すに過ぎない。だが、年度代表馬を争うような名馬たちの乗り替わりが相次ぐ昨今である。名馬に名騎手に乗れば、即「名コンビ」となるわけでもない。実際、ファンはどう感じているのだろう。その辺が気になるのである。

 

 

***** 2022/12/27 *****

 

 

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