砂上の星
12月に入り星空が美しい季節になった。土曜の阪神メインはリゲルS、日曜の中山メインはカペラS。JRAのレース名にも星の名前が目立つようになっている。写真は昨年のリゲルS。勝ったのはエアロロノア。「エア」の勝負服には四枠青帽がことのほか似合う。
リゲルもカペラも冬の夜空に輝く一等星。全天で21個ある一等星のうち、日本の冬の夜空には7個が集まる。このうち、シリウス、プロキオン、カペラ、ポルックス、アルデバラン、リゲルの六つの星をつなぐと六角形になり、その中心にはベテルギウスが赤く輝く。私が子供の頃は、それを「冬の大六角」と覚えりしたが、最近では「冬のダイヤモンド」なんてシャレた呼び名があるらしい。パッと聞いただけだとサトノダイヤモンド産駒と勘違いしそうだ。
これら7個の一等星の名はみなJRAのレース名にも登場している。
シリウス ダート GⅢ
プロキオン ダート GⅢ
カペラ ダート GⅢ
リゲル 芝 L
ベテルギウス ダート L
ポルックス ダート オープン
アルデバラン ダート オープン
ほとんどがダートのレースなのは季節的な理由もありそうだが、そんな中にあって明日のリゲルSは数少ない芝の一戦という意味で興味深い―――なんてことはなくて、GⅠ牝馬の産駒3頭の激突の方がそりゃあ興味深いに決まってる。
とはいえ、こと注目度という点ではカペラSの方が数段上であろう。「ダート1200m」はJRAで2番目に数多く行われるレースでありながら、この条件で行われる重賞競走はカペラSただひとつ。ゆえにGⅢという格付けながら、この条件に絶対の自信を持つ快速ダートスプリンターが集結する。
【2021年JRAレース施行数と重賞レース数】
①ダ1800 934レース 6レース
②ダ1200 660レース 1レース
③芝1200 612レース 12レース
ダンシングプリンス、ジャスティン、コパノキッキング。最近のカペラSの優勝馬が、その後に海外や国内のビッグレースで活躍するのは偶然ではない。8年連続のフルゲートはレベルの高さの現れ。勝ち方次第でリヤドダートスプリントやドバイゴールデンシャヒーンが見えてくる。アラブの砂上に鮮烈な光を放つ超新星を、ひと足早く目撃したい。
***** 2022/12/7 *****
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