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2022年7月 8日 (金)

夢のセミリタイア

この歳になると自分の周囲でもセミリタイア宣言をして地方に移り住む知人がぽつぽつと現れるようになる。3月には東京の知人が55歳になったのを機に退職して山梨・大月に移住。そしてつい先日は大阪で知り合った人がアッサリ仕事を辞めて長野・安曇野に行ってしまった。ちなみに当人は安曇野とはいっさいのゆかりを持たない。ただ、これまで何度か旅行で訪れて「良いところだな」という印象を抱いていたのだそうだ。

それにしても「セミリタイア」である。なんと優雅な響きであろうか。

私など下手すりゃ週七で仕事場に軟禁されることも珍しくない。文句が言えないのは辞められないからである。たまの休みも競馬場で過ごすことがほとんど。数日先の未来すら描くことができぬ日々。彼とは仕事の同期だったり同級生であったはず。なのにこの差はいつ生まれたんだ?

ともあれ長野県の安曇野界隈は移住先として高い人気を誇るらしい。数年前にNHK朝の連続ドラマ「おひさま」の舞台になったことも一因だとか。名物のそばとワサビを味わい、北アルプスを眺めながら田園地帯を散歩し、歩き疲れたら湧き水で喉を潤す。そんな生活に憧れる気持ちは、都会の薄汚れた空気を吸って生きる私には痛いほどわかる。

「そんなこと言っても、どうせ競馬が無けりゃ生きていけねぇんだろ!」

そんなご指摘は甘んじて受けよう。だが、かつてこの土地にJRAの場外馬券発売施設を作る動きがあったことをご存知だろうか。リタイア後の移住者を客層として見込んだのだとしたら、なるほど頷ける話でもある。だが、「風光明媚なこの土地に馬券売場は相応しくない」という地元住民の強固な反対を前に立ち消えとなった。その結末もやむ得まい。そんなJRAと相容れない土地柄でありながら、実は安曇野界隈は日本有数の競馬の盛んな土地でもある。

ただし、ここで言う「競馬」とは、いわゆる「草競馬」。隣の大町市にある仏崎観音寺は馬の守護寺として古くから地元民に愛されてきた。例祭には地域の人々が馬を曳いて参拝に訪れ、境内の馬場では農耕馬による奉納草競馬も行われてきたという。今では、市内を流れる高瀬川の河川敷に場所を移した観光草競馬として行われ、大町市初夏の風物詩となっているそうだ。

「そうだ」と書くからには、私はこれを直接見たことはない。なぜかというと、例年日本ダービーの行われる5月の最終日曜日に実施されるからで、熱心な競馬ファンであるほど足を運ぶことは難しい。この日程はおそらく偶然なのだろうけど、「実はそのように徹底している」という深読みもできる。ただし、新型コロナの影響で昨年も今年も中止された。来年も開催される保証はない。

安曇野市でも秋に草競馬が行われていた。ただ、数年前に廃止になっている。とはいえ市内の乗馬施設「安曇野ホースランド」には、2004年のユニコーンSを勝ったトップオブワールドも繋養されているから競馬と縁がないわけではない。ちなみに大月からウインズ石和まではクルマで30分。私ならそちらを選ぶ。いや、どうせなら石和に住むわな。

 

 

***** 2022/7/8 *****

 

 

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