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2022年6月25日 (土)

パラダイスS1993

明日の東京のメインは芝1400mのリステッド・パラダイスS。 すっかり宝塚記念の裏番組として定着した感がある。

だが、かつてのパラダイスSはGⅠ戦線における箸休めのような存在だった。なにせダービー翌週の土曜メインである。お客さんも、騎手も、そして馬たちも、どことなくのんびりしていたのは仕方あるまい。前週までの緊張感はどこへやら。本格的な夏のローカルが始まるまでの、一種の調整期間のような開催だった。

そんな1993年のパラダイスSを勝ったのはトウショウフリート。名繁殖牝馬ソシアルバターフライの3×3という強い牝系クロスを内包することで注目を集めた。

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ダート1000mで挙げた初勝利は8馬身差。初めての芝のレースとなった臥牛山特別は6馬身差。そして、このパラダイスSも5馬身差の圧勝である。しかしコンスタントに使うことができない。そもデビューからして4歳の10月である。強さと同居する体質の弱さは近親配合の光と陰だ。

トウショウフリートは、このパラダイスSを最後に引退、種牡馬入り。大レースを勝つような産駒は輩出できなかったが、産駒のジェーントウショウ(こちらはダンディルートの3×2)が母となって重賞5勝のシーイズトウショウを送った。さらに、シーイズトウショウの仔・トウショウピストは2020年のパラダイスSに出走している。そのときは14着に敗れたが、10歳になった今年も現役続行中。2年ぶりのパラダイスS出走に期待したものの、登録はなかった。どうやら来月の福島テレビオープンに出走予定らしい。

Sheis

ところで先週土曜阪神の新馬を勝ったファントムシーフは、2代父と2代母がともにデインヒル産駒なのでデインヒルの3×3、しかもその2頭の母は100%同血(全姉妹)だから、実質的には2×2に相当する。強いインブリードを持つ馬が血統表に加わると、稀にとてつもない大物を送ることがある。ファントムシーフの次走に注目だ。

 

 

***** 2022/6/25 *****

 

 

 

 

 

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