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2022年6月27日 (月)

史上最短の梅雨

なんと東京は梅雨が明けてしまった。

気象庁は1951年の統計開始以来、最も早く関東甲信が梅雨明けしたとみられると発表。梅雨の期間としても観測史上最短だという。帝王賞が梅雨明け後に行われるのもレース史上初めて。過去20年の帝王賞のうち実に4分の3に相当する15回までが道悪で行われているのはダテではない。だが、今年は4年ぶりの良馬場で行われることになりそうだ。

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ところで、2001年の梅雨明けは「7月1日」と記録に残る。それに比べればわずか4日の差でしかない。2001年といえばジャングルポケットがダービーを勝ち、メイショウドトウがついにテイエムオペラオーを破って宝塚記念を勝った年である。だが、梅雨明けが早かったことが話題になったという記憶はない。

実は最初にこの年の梅雨明けが発表されたのは7月11日である。だが、9月に入ってから気象庁が梅雨明け日を訂正すると言い出した。あらためてデータを見直したところ、7月1日の時点で梅雨は明けていたという。結果的に統計開始以後最早の梅雨明けが記録されたわけだが、秋風が吹く季節に梅雨のニュースが人々の興味を誘うはずもなく、そのまま記録だけが残された。逆に言えば、今年の梅雨明け日にしてもあとから修正される可能性がないわけではない。「戻り梅雨」という言葉もある。

梅雨とは「春から夏に移る時期、その前後に比べて雨と曇りが多くなる季節現象」と定義されるそうだ。気圧配置や降水量、気温などの基準があるわけではない。だから、梅雨明けの発表についても気象庁として「宣言」という言葉を使ったことはなく、あくまでも情報の提供という立場だが、それを受け取る側が「宣言」だと思い込んでいるフシがある。この辺の事情は桜の開花宣言にも近い。季節感をことさら大事にする日本人ならではの誤解であろう。

客観的な基準がないのなら、いっそ梅雨入り・梅雨明けの発表などやめてしまってはどうか―――。

そんな意見も少なくはないが、百貨店の売り場展開やCMの差し替えなどに影響するとして、なくなっては困るという声の方が大きいらしい。梅雨明け宣言が出た日は、ビールがよく売れるというのも業界の常識になっている。

東京の梅雨が明けた一方で、北海道・道南地方の週間予報には一週間先まで晴れマークが見当たらない。こうなると牧草が心配。函館の馬場も心配。トシを取るといちいち心配事が増える。

いちおう北海道にも「蝦夷梅雨」という言葉がある。だが、これは発生のメカニズムからしていわゆる本州の「梅雨」とは別物らしい。だが、現在の天気図を見る限り、今の北海道に雨を降らせているのはまごうことなき梅雨前線。北海道に梅雨入りが宣言される日も近いのかもしれない。

 

 

***** 2022/6/27 *****

 

 

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