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2022年5月 9日 (月)

大きなハナ差

先週土曜は競馬場に到着したのがお昼過ぎ。席に着くと、ちょうど5レースが発走するところである。芝2000mの3歳未勝利戦。1番人気サトノリーベが混戦から抜け出すと、1馬身のリードを保って残り50mを過ぎた。これは完勝。―――そう思った瞬間、外から一気の脚で伸びてくる馬がいる。白い帽子に青い勝負服。誰だ?と確認する間もなく、ぐんぐん差を詰めてきた。最後は両馬が鼻面を並べてゴール。これは際どい。

Washizu

場内実況も興奮を隠さない。「並んでゴールイン! さあ、どっちだ? これは微妙だ。しかしこれは大きなハナ差です!」

競馬におけるハナ差はたかだか数センチだが、それが大きく明暗を分けることは珍しくない。ときには両馬の一生を左右することも。だから「大きなハナ差」というのは理解できる。それにしても「大きい」を強調し過ぎではないか。まだ5月。この先も未勝利はまだたくさんある。これが8月末の未勝利戦だったらメチャクチャ大きなハナ差だろうが、今ならそこまで大きくはあるまい。

そのときハッと気づいた。ひょっとしたら馬ではなく人の方か? 

慌てて新聞を広げると騎手欄には「鷲頭」とあった。

―――知らん。

ということはこの春にデビューしたばかりの新人だ。ともあれ写真判定の末に確定した1着馬はヤマニンゼスト。鷲頭虎太騎手はこれが嬉しい初勝利となった。福永祐一騎手の人気馬を差し切ったのだから自信を持って良い。

3月にはドバイへ渡りシャフリヤールの調教にも騎乗していたという。たとえ調教とはいえダービー馬の手綱を取らせてもらえるとは相当なもの。今年の新人騎手10人では6人目の勝利だという。鷲頭騎手自身はインタビューで「(初勝利までに)時間がかかってしまった」とコメントしていた。同期が勝ち星を重ねていく姿を横目で見ていれば、自分だって早くひとつ勝ちたいと思うもの。焦る気持ちもわかる。

だが、早く勝てば良いというものでもない。同期の一番星となりながら、その後大成せずに終わった騎手のなんと多いことか。逆に田辺裕信騎手のように8月の新潟でようやく初勝利を挙げながら、トップジョッキーに昇り詰める例だってある。競走馬同様、騎手にも早熟タイプや晩成タイプがあるに違いない。今年の新人騎手たちは果たしてどのような成長曲線を描くのだろうか。焦らずじっくり見守りたい。

 

 

***** 2022/5/9 *****

 

 

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