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2022年4月30日 (土)

馬場を見極めろ

天皇賞の前日に行われるのは天王山S。ダート1200mのオープン特別では天皇賞の参考にはなるまいが、明日に勢いをつける意味でも馬券は当てておきたい。

昨日の雨で馬場は稍重。その割には緩めの流れを好位馬群の中できっちり折り合った坂井瑠星騎手のデュアリストが、逃げ粘るオーロラテソーロをゴール前でキッチリ捉えてクビ差をつけて優勝した。勝ち時計は1分10秒5。

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2歳時には兵庫ジュニアグランプリを勝った経歴の持ち主で、その後もしばらく1400~1600mを使われたが思うような結果が出ていなかった。そこから6ハロン路線に変更してからは5戦して(2,0,0,3)の成績。大敗もあるが古馬オープン2勝の事実は見逃せまい。やはり1200mが合うのだろう。思えば母デュアルストーリーも現役時代は全4勝をすべて1200mで挙げた快速馬だった。

2月から続いた12週連続24日間開催も、ついに明日1日を残すのみ。関係者のみならず馬券を買うファンにしても気になるのは芝の状態であろう。昨日の雨で今日の芝コースは稍重でスタート。以後芝のレースの連対馬番をレース順に並べてみると、このようになる。

3(①人気)⇒5(⑤人気)
7(④人気)⇒3(⑦人気)
7(②人気)⇒3(⑤人気)
2(③人気)⇒7(⑦人気)
2(⑤人気)⇒7(⑫人気)

という具合にやたらと7号馬が走る一日だったわけだが、ともあれ内枠が不利ということはなかったように見える。

大阪杯の頃は馬場の内側は芝が剥げてあちこちで土がむき出しになっているのが見て取れたが、その後は週を追うごとに芝が生え揃い、青さも増した。毎週同じ席から定点観測しているので分かる。この季節、野芝の成長は速い。思えば昨年の天皇賞もゴール前こそ内外に広がったが、道中で内側を避けようとする人馬はなかった。

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ただ、明日は午前中を中心に雨予報が出ている。ひと雨で馬場が変わってしまうことは珍しくない。人気馬が極端な枠を引いてしまったおかげで、発走直前まで馬場の見極めに悩まされそうだ。

 

 

***** 2022/4/30 *****

 

 

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2022年4月29日 (金)

阪堺沿線ぶらり旅

通天閣を左手に見ながら堺筋を南に向かって歩くと、細い路地の先に阪堺電気軌道・恵美須町駅が見えた。「駅」というよりも停留所。大阪府内唯一の路面電車であるから停留所、すなわち「電停」で合っているはずだが、この路線では「駅」と呼ぶらしい。車両は1両のみ。発車5分前で私が唯一の状況である。運転士もいない。ホンマに出るんかいな、と思ったら、発車時刻直前にどこからともなく運転士が到着。私のほかに3人の乗客を乗せたところで扉が閉まった。

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「ブルン」とばかりに車体が揺れて、徐々に加速。「ガタンゴトン」というステレオタイプのリズムが心地よい。

阪堺電気軌道は1912年に全線開通だから今年は110周年。しかし1951年に年間6200万人を運んだ府民の足も、今ではその10分の1程度の利用客に留まる。新今宮、今池、今船と小さな駅が続くが、乗り込んでくる客の姿はない。東玉出を出ると専用軌道から路面区間へと移る。住吉鳥居前で降り立つと立派な鳥居が目に飛び込んできた。

4月29日の祝日をいまだに「天皇誕生日」だと認識している人は案外多いのではあるまいか。実は私もその一人、昭和から平成に時代が変わり、それに伴って祝日の名前も変わったことは承知しているが、今はなんと呼ばれているのかに興味はない。4月29日と言えば天皇誕生日であり、京都では天皇賞が行われる日でもあった。天皇賞の的中を祈願するなら、皇室ともゆかりが深い住吉大社をおいてほかにない。

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気合十分の参拝を終えると、今度は住吉駅から天王寺方面の阪堺電車に乗り込む。こちらは混んでいた。やはり通天閣よりもハルカスですかね。終点の天王寺駅前駅というややこしい名前の駅で降りて、雨から逃げるように飛び込んだ「ヴィアあべのウォーク」に、こんなお店を見つけた。

競馬場ではお馴染みの「KASUYA」さん。かすうどんが美味い。「かす」というのは牛のホルモンを揚げたもの。関西ではお好み焼きやたこ焼きの隠し味として使われるメジャーな食材で、カリっとした外目とトロっとした
内側の食感のコントラストが楽しい。むろん良い出汁が出る。

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競馬場では紙カップで提供されるが、やはりうどんは丼で食べる方が美味い。ただ注文してすぐに出てくるのは競馬場向きであろう。味もさほど変りない。ただ、こちらのお店の方がメニューは豊富。いろいろな部位のホルモン焼きやホルモン揚げが楽しめる。

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競馬場でよく見かける紙カップも山積み。ここでもテイクアウトをやっているらしい。天皇賞当日の阪神ではあれを手に取ってかすうどんを食べることになるんだろうなぁ。

 

 

***** 2022/4/29 *****

 

 

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2022年4月28日 (木)

大外18番枠の試練

天皇賞の枠順が確定した。

人気の中心となりそうなディープボンドとタイトルホルダーが揃って8枠を引いてしまったことで、2強による一騎打ちムードが薄まりつつある。とくにディープボンドの大外18番は厳しい。「1979年にカシュウチカラが制して以降、勝ち馬が出ていない試練の枠」と紹介する記事も見かけたが、1979年は21頭立てだから18番枠は「大外」ではなかった。片側に馬のいない大外枠には内外で測れぬ難しさがある。

それを痛感したのが2012年の天皇賞・春。もはや伝説になった「走り直し」の阪神大賞典の2着を経て、淀の2マイルに挑んだオルフェーヴルが引いた枠順が大外18番だった。単勝オッズは1.3倍。それが11着(同着)に敗れるのだからファンが混乱したのも無理はない。

「調教再審査のせいで、いつもの坂路じゃなくダートで調教した影響が出たのかな」

「芝コースが硬過ぎたのがいけなかったんじゃないか?」

「折り合いばかり気にして位置取りが後ろ過ぎたんだよ」

「初めてメンコをつけたままレースに臨んだから、馬が調教と勘違いしたんじゃないの?(笑)」

帰りの南武線の車内は、さながら競馬場前の居酒屋の様相であったが、位置取りに起因するような負けっぷりではなかったし、秋には凱旋門賞出走を公言していた日本最強馬が馬場状態を理由にするようではちょっと寂しい。もっと大きな何かであろう。今思えば、あれこそ大外18番枠の試練だったのかもしれない。

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あれから10年。ディープボンドはオルフェ―ヴルでも為し得なかった大外18番枠からの春の盾取りに挑む。新たな歴史の扉は開くのか。あるいは歴史は繰り返されるのか。思えばあの年、波乱の春天を制したのは最内1番枠から飛び出したビートブラックだった。ならば今年の天皇賞でも1番枠には注意を払っておきたい。アイバンバローズの父は因縁のオルフェーヴル。その手綱を取るのは、ビートブラックと同じ石橋脩騎手だ。

 

 

***** 2022/4/28 *****

 

 

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2022年4月27日 (水)

呪いは解けるのか

青葉賞は重賞に格上げされて今年が28回目。過去には2頭の年度代表馬がここで重賞初勝利を挙げている。

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ダービーと同じスタート地点から発走するトライアルとして注目されるべき一戦。だがしかし、過去の青葉賞馬はダービーで(0,6,2,18)といまだ勝てないでいある。青葉賞が指定オープンだった時代も、レオダーバンの2着が精一杯。青葉賞馬はダービーを勝てない―――。いつの頃からか、そんなことがダービーのジンクスとして語られるようになった。

青葉賞勝ち馬は、なぜダービーを勝てないのか?

こういう疑問を「単なるジンクス」として放置せず、なんとか合理的に解明しようと試みるのが、日本の正しい競馬ファンの姿である。ローテーションに目を付けた人は、中3週で東京の2400mを2度走ることの負担を口にするし、レースの格を重んじる人は、皐月賞と青葉賞とではレースの激しさが違うのだから皐月賞組優位は当然だろうとクールに言ってのけたりする。

それでも30回近くもやっていれば、一度くらいはダービー優勝馬が出てもおかしくないように思えてならない。なのに、シンボリクリスエス、ゼンノロブロイ、フェノーメノといった逸材を以てしても、その壁は越えることができなかった。ダービーでの2着6回という数字には逆に恐怖さえ感じる。ジンクスというより、もはや呪いではないか。アプレザンレーヴ(父シンボリクリスエス)、10年ペルーサ(父ゼンノロブロイ)、14年ショウナンラグーン(父シンボリクリスエス)。その呪いは、あろうことか親から子へと受け継がれてなお青葉賞馬たちを苦しめているのだ。

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だがしかし、我々はフサイチコンコルドやウオッカの、まるで奇跡としか思えないダービー制覇を目撃するたびに、「ジンクスは破られるためにある」の格言を思い知らされてきた。むろん呪いなどあるものか。「競馬に絶対はない」。これこそもっとも競馬で使い古された格言。ジンクスよりは格言を信じよう。今年の青葉賞馬が1か月後にはダービー馬となっている可能性だってある。歴史の目撃者となるためには、まずは3日後の青葉賞をしっかり観ておかねばなるまい。

 

 

***** 2022/4/27 *****

 

 

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2022年4月26日 (火)

体重超過の壁

先週土曜の福島1Rでダンツカプリ(9着)に騎乗した西谷凜騎手が、負担重量に関する注意義務を怠ったとして、おとといから裁定委員会の議定があるまで騎乗停止となった。このレースの負担重量は53キロ。それが53.2キロだったという。わずか200グラム。それでも超過には違いない。

大量の唐揚げを頬張りながらビールをガブ飲みした挙句、大盛の夕霧そばを胃に流し込むようなデブおやじに他人の体重を指摘する資格などあるまいが、体重超過のみならず、レースで着用する保護ベストの中身を抜いていたことも判明しというた。重量を少しでも軽くしたかったのだろうが、装具の勝手な改造は重大事案である。さらに今年2月の小倉でも体重超過のため30日間の騎乗停止になっていたことを踏まえれば、重い処分が下されるのは避けられまい。

今から26年前の1992年。その当時に実施されていたヤングワールドジョッキーシリーズに招待されたとある若手外国人ジョッキーが、重量超過のために初戦のオープニングカップに騎乗できないという大失態を犯したことがあった。聞けば「ホテルの食事が美味くてつい食べ過ぎた。日本食は太らないものと思っていた」という。「日本食はヘルシー」という神話は海外にまで広まっていた。ちなみにこのジョッキーは、英ダービーや凱旋門賞を勝ち、2011年のワールドスーパージョッキーシリーズでも総合優勝を果たしたジョニー・ムルタ騎手である。

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「1個のおにぎりは1日2回に分けて食べる」

「1日の食事はトマト一個」

「水は口をすすぐだけで絶対に飲まない」

ジョッキーと聞けばすぐに減量を想像する人もいるかと思うが、今も昔もその苦労は変わらない。運動しても体重が落ちなくなったベテラン騎手が最後に頼ったサウナルームも、最近では新人ジョッキーが占拠している有様だという。日本人の平均身長が上がるのに合わせて、若いジョッキーには背の高い人も増えてきているが、それでも体重は維持しなければならない。となれば、アスリートに必要な筋肉も付けられず、無理な減量で身体を痛める必要がある。

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昨日殿堂入りが伝えられたランフランコ・デットーリ騎手が、健康に重大な影響を及ぼす恐れがあるとされる利尿剤を使用していた時期があると告白したのは、15年ほど前だったか。「私は利尿剤や便通促進剤など、あらゆるものを試した。好きでやっているのではなく、体重を減らすためだ」という彼の言葉は、この減量問題の根深さを訴えるのに十分過ぎるインパクトを世界に与えた。

世界一の選手がプレーを続けるために健康を犠牲にせざるを得ないスポーツなど他にあるだろうか。西谷凜騎手の行動は褒められたものではあるまいが、その一方で彼に同情せずにはいられない自分もいるのである。

 

 

***** 2022/4/26 *****

 

 

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2022年4月25日 (月)

デットーリと聞けば思い出す

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こちらの騎手が誰だかおわかりになるだろうか。パトリック・ジェームズ・ジョン・エデリー。通称「パット・エデリー」。ゴードン・リチャーズに次ぐ4632勝を挙げ、3度のダービー制覇と11度のチャンピオンジョッキーを誇るレジェンドである。昨年、英国競馬の殿堂入りも果たした。

1996年9月28日。私はそのエデリーを見るためにアスコット競馬場を訪れた。ワールドスーパージョッキーズシリーズやジャパンカップで来日することはあったけれども、それは日本で行われるメジャーリーグの試合を見るようなもの。やはり、本場英国に見に行ってこそであろう。レジェンドの手綱さばきを、この目にしっかり焼き付けておこうと遠路はるばる出かけたのである。

当日のプログラムは3鞍の重賞を含む7鞍。メインは欧州マイル戦線の総決算クイーンエリザベスⅡステークスである。エデリーは1000ギニーを勝ったボスラシャムで挑む。ライバルと目されるのはデットーリ騎乗のマークオブエスティーム。デットーリ・フリークを公言する私の妻は、競馬場に着くなりマークオブエスティームの単勝を購入した。

私も負けていられない。とりあえずエデリーの単勝をベタベタを買い漁り、さらに「まさかあるわけなけど一応記念に」とばかりに「エデリーの7連勝」の7重勝馬券も購入。万全である。

やがて第1レースがスタート。1992年にはオペラハウスも勝っているGⅢ・カンバーランドロッジSを制したのは、ミスタープロスペクター産駒のウオールストリートであった。勝利騎手はデットーリ。

続く2レースはGⅡの6ハロン戦。勝ったのはヌレエフ産駒のディフィデント。勝利騎手はデットーリ。

メインのクイーンエリザベスⅡSは、マークオブエスティームが「空を飛んだかのような」(by合田直弘氏)末脚を繰り出して優勝。優勝騎手はデットーリ。うちの奥さんは単勝的中である。配当は3倍くらいだったか。その場はひとしきり喜んだ。よかった。これで今夜の夕食は少しぜいたくできる。ボスラシャムは悔しい2着。

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4レースは26頭立てのハンデ戦。大混戦を制したのはウォーニング産駒のデコレイティドヒーロー。勝利騎手はデットーリ。

それにしてもエデリーが勝たん。いったいにどうしたことか。ボスラシャムは負けちゃったけど、ひとつくらいは勝ってくれるよなぁ……。

5レースのリステッドを勝ったのはプライヴェートアカウント産駒のフェイトフリー。勝利騎手はデットーリ。いよいよこの後に及んで、周囲もざわつき始める。ひょっとしてデットーリが全部勝っちゃうんじゃないか? いやぁ、まさかぁ?

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6レースは2歳馬による6ハロン戦。勝ったのは名牝ロックソングの妹で、自身も1998年のナンソープSを勝つことになるロックエンジェル。なんとなんと、これもデットーリの手綱である。1日全勝の大記録に向け、いよいよ残すは最終レースのみとなった。

デットーリが手綱を取るフジヤマクレストは1番人気。こうなりゃ、みんなデットーリに乗るしかないのであろう。とはいえ18頭立てのハンデ戦。平穏に収まる条件ではない。ところがなんと、ゴール寸前までもつれ込む大接戦の末、あろうことかフジヤマクレストが勝ってしまった。英国競馬史上初となる1日7勝 "The Magnificent Seven" 達成の瞬間である。

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世紀の連勝記録を目撃した私も歓喜に震えた。……が、ほどなくして何かに思い当たった。

妻は「デットーリのファンだから」という理由で、「3レースのデットーリ」の単勝馬券だけを勝った。

一方の私は「エデリーを見に来たのだから」という理由で、「エデリーの7連勝」の7重勝馬券を勝った。

……もうちょっとだけ考えれば、「デットーリの7連勝」という7重勝馬券が買えたんじゃなかろうか?

そう思った瞬間、私はにわかに怖くなってきた。何かがおかしい。やってはいけない致命的なことをやってしまったような、そんなイヤな予感が喉の奥からせり上がってくる。不意に、7重勝の配当を映し出している大型スクリーンが目に入ってしまった。その額なんと50万ポンド! 邦貨にして8800万円である。

私はアスコットのターフに突っ伏して泣いた。世紀の連勝記録を見れただけでもヨシとすべきなのだろう。だが、そう割り切れぬところが、私のダメなところでもある。今日、デットーリ騎手の英国競馬殿堂入りが発表となった。昨年のエデリー騎手に続き、騎手としては3人目。あのマジックを目の当たりにした一人として、殿堂入りは当然のことだと思うが、あれ以来私は「デットーリ」と聞くと、泣き腫らしながら囓ったアスコットの草の味を思い出してしまう。あれは苦かった。

【デットーリ騎手・1日7勝(全勝)のレースと勝ち馬】

1R THE CUMBERLAND LODGE STAKES 2400m Group3
  WALL STREET (by Mr Prospector)

2R THE RACAL DIADEM STAKES 1200m Group2
  DIFFIDENT (by Nureyev)

3R THE QUEEN ELIZABETH Ⅱ STAKES 1600m Group1
  MARK OF ESTEEM (by Darshaan)

4R THE TOTE FESTIVAL HANDICAP 1400m
  DECORATED HERO (by Waning)

5R THE ROSEMARY RATED STAKES 1600m Listed
  FATEFULLY (by Private Account)

6R THE BLUE SEAL CONDITIONS STAKES 1200m
  LOCHANGEL (by Night Shift)

7R THE GORDON CARTER STAKES 3200m
  FUJIYAMA CREST (by Roi Danzig)

 

 

***** 2022/4/25 *****

 

 

 

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2022年4月24日 (日)

あめあめ、降れ降れ

雨の音で目が覚めた。

天気は下り坂という予報ではあったが、実際降るか降らないかは微妙なところ。雨は近畿南部が中心も、前線の位置によっては大阪にも雨雲がかかるかもしれない。そんなお天気キャスターのコメントに望みを託してベッドに入ったわけだが、やはり雨は避けられなかったか。レーダーによれば阪神競馬場にも朝から雨が降り続いている。今日のメインは高速決着になることで知られる読売マイラーズC。とはいえパンパンの良馬場は期待できそうもない。

競馬場に到着すると芝コースは案の定「稍重」であった。3レースはマイラーズCと同じ芝1600mの未勝利戦。勝ったコスモボニータは道中3~4番手から、直線では荒れた内を避けるように馬場のやや外目に持ち出して一気に突き抜けた。勝ち時計1分36秒2。上がり34秒5。

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8レースも古馬1勝クラスのマイル戦。こちらも道中3~4番手を進んだスズカトップバゴが内ラチ沿いを速めに抜け出すと、後続の追い上げをどうにか凌ぎ切った。勝ち時計1分34秒5。上がり34秒7。

1分31秒台の勝ち時計や32秒台の上りを期待できるような馬場ではなさそうだ。エアロロノアやエアファンディタやには不向き。逆に道悪実績のあるホウオウアマゾンやソウルラッシュには恵みの雨かもしれない。

レースはまったくその通りの結末になった。2番手追走のホウオウアマゾンは、直線に向くなり大きく外に持ち出した。外が伸びるのは3レースで実証済みだ。馬場の中央から堂々先頭。「勝ったか」と思った瞬間、さらにその外、馬場の七分どころを別次元の脚で伸びてくる馬がいる。抜け出したホウオウアマゾンまではまだ差があるが、差し切るのは間違いない。それくらい脚色が違う。結局着差は半馬身だったが、着差以上の余裕感じた。

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勝ったのはソウルラッシュ。重賞初挑戦の古馬GⅡをあっさり勝つなんて、なかなかできることではない。手綱を取った浜中騎手も「強い!」と興奮を隠そうともしなかった。マイル路線に転じてから3連勝中だったとはいえ、持ち時計は1分33秒6に留まる。もし時計勝負になっていたら分が悪かったはず。浜中騎手は「今日はあいにくのお天気でしたが、声援ありがとうございました」とインタビューで語っていたが、雨が味方をしたことは間違いない。

勝てたことで安田記念の優先出走権も獲得。賞金が少ないソウルラッシュが安田記念を確実にするためは、ここを勝つしかなかった。そういう意味でも、彼らにとっては「あいにく」どころか「素晴らしい天気」だったに違いない。

 

***** 2022/4/24 *****

 

 

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2022年4月23日 (土)

10か月ぶりの土星観測

2月から続く阪神ロングラン開催は11週目に突入した。今日の大阪の最高気温は25.1度。こうなると上着が邪魔で仕方ない。ついこないだまで寒さに震えながらアツアツのぶっかけうどんをすすっていたはずなのに、ついに今日はヒヤを注文してしまった。来週は天皇賞(春)が行われるが、天皇賞(夏)に呼び名が変わる日も近いのではないか。

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今日の阪神メインは3賞クラスの難波S。7頭立て割には速い流れを5番手で進んだサターンが、長く持続する末脚を繰り出して差し切った。6歳春のオープン入りは嬉しい。

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母シャンロッサに父ディープインパクトだから、ローズSを勝ったカンタービレの全弟という良血。しかし自身は故障で3歳時を棒に振った。門別経由でJRA再転入を果たしたいわゆるマル地の苦労人(馬)である。それでも再転入後は(3,1,3,2)。しかも2度の着外はいずれも4着なのだから、能力の高さは疑いようがない。

前走がアカイイトとタイム差なしの2着。前々走でも明日のマイラーズCで人気を集めるエアファンディタに先着していた。それで7頭立ての4番人気に留めてしまったのは、いちファンとして恥ずかしい。おそらく10か月間もの休み明けが嫌われたのだろうが、常に脚元の状態と相談しながらの出走を強いられる以上、出てくる以上は毎回が勝負掛かりのはず。叩き台などない。そこに思いが至らなかった。これで3か月以上の休み明けは3戦3勝となった。むしろ休み明けこそ大きく狙おう。

 

 

***** 2022/4/23 *****

 

 

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2022年4月22日 (金)

ユウギリ

昨日の続き。

ビアレストラン「ミュンヘン曽根崎店」を出て2軒目に向かう。アーケード街を外れて暗い夜道を歩き、近松門左衛門の「曽根崎心中」で有名なお初天神の境内を抜けた裏路地にその店はひっそりと佇んでいた。

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「夕霧そば 瓢亭」。1952年創業の老舗だそうだ。

名物は店の名前にもなっている「夕霧そば」。柚子皮を練り込んだいわゆる「柚子切り」だが、関西では柚子を「ゆう」と呼ぶことから、「柚子切り」が「ゆうぎり」に変化したという。同じく近松門左衛門の原作で上方歌舞伎の代表演目でもある「吉田屋」に登場する遊女のヒロイン「夕霧」を意識したネーミングだそうだ。

つい最近は、海外からもユウギリに関する話題が飛び込んできている。現地時間の今月2日、米国オークローンパーク競馬場で行われたGⅢファンタジーステークス(3歳牝・ダート1700m)を「Yuugiri」という馬が勝った。3番人気。父 Shackleford、母 Yuzuru、母の父 Medaglia d'Oro という血統の持ち主で、オーナーは「エア」の冠名でお馴染みの吉原毎文氏である。「柚子」を母に持つ「夕霧」だから、まさにこの蕎麦のような一頭だ。

母 Yuzuru の1歳上の姉に Nokaze というエンパイアメーカーの牝馬がいる。大ヒットドラマ「JIN-仁-」で中谷美紀さんが演じた遊女「野風」からのネーミングかもしれない。ともあれ Nokaze といえば明後日の読売マイラーズカップに出走するエアファンディタのお母さん。つまり、ユウギリとエアファンディタとはいとこ同士の関係になる。

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ユウギリは5月6日のケンタッキーオークスに出走を予定。その前にエアファンディタが勝っていとこのチャレンジに勢いを付けたい。それを願いつつ夕霧そばをすすると、柚子の爽やかな香りが鼻腔をくすぐった。ただの変わりそばかと思いきや、蕎麦もつゆもしっかり美味い。70年の歴史を感じる一杯。来るべきケンタッキーオークスでもユウギリの底力に期待しよう。

 

 

***** 2022/4/22 *****

 

 

 

 

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2022年4月21日 (木)

ミュンヘンのビール

今日は競馬仲間と皐月賞の反省会。むろん反省とはいいながら、あーだこーだ言いながら飲むだけの集まりだが、訪れたビアレストラン「ニューミュンヘン」の唐揚げの旨さに驚いた。使われているのはモモや手羽先とかではなく、カブトと呼ばれる胴体の一部。これを骨ごと豪快にカットして、カラッと揚げてある。その中身はとことんジューシー。噛むごとに旨味が溢れ出てくる。大阪の名物は粉もんだけではない。

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店の名前にもなっている「ミュンヘン」はドイツ・バイエルン州の州都。それで話題は血統の話へと流れた。

「20年前から10年くらい前にかけてドイツ血統ブームがあったよね」

「あったあった。マンハッタンカフェあたりから始まって、ブエナビスタにも、エイシンフラッシュにも、ディープブリランテにも、凱旋門賞馬デインドリームにも、ケンタッキーダービー馬アニマルキングダムにも、怪物フランケルにも、みんなドイツの血が流れてるって」

「社台の牧場ツアーに行くと『これからはドイツ血統』とか『このお母さんにもドイツの血が流れてます』なんて謳い文句ばかりでさ」

―――と、座はひと通り盛り上がった。しかし落ち着いて考えればドイツ血統が消えたわけではない。昨年の天皇賞(春)を勝ったワールドプレミア。なかなか復活できないけど頑張っているヴェロックス。そして何より昨年のNHKマイルCを勝ったシュネルマイスター。皐月賞に出たボーンディスウェイも母系はドイツだ。

「オニャンコポンにしてもお父さんがエイシンフラッシュならドイツ血統馬だろ」

そう。つまりブームが去ったのではなく、それだけドイツの血統が珍しくなくなったということか。じゃあ安心して飲もうじゃないか―――と、言いつつビールのお代わりを頼んでソーセージにかぶりつく。座はまさにオクトーバーフェストの様相だ。

ちなみに、昨今では日本国内でも開催されるようになった「オクトーバーフェスト」は、1810年にバイエルンの皇太子・ルードヴィッヒの婚約を祝って祝賀競馬が催されたのがその嚆矢。ゆえに、今でも本場のオクトーバーフェストには馬が欠かせない。ミュンヘンのオクトーバーフェストでは、巨大ビール樽を引く馬車が街中をパレードし、祭りに合わせて競馬も開催される。

エリシオが凱旋門賞を勝った年、私はミュンヘン経由でパリに入った。そのときミュンヘン競馬場の屋台で買ったビールとソーセージの味が忘れがたい。そもそも紙コップなどという無粋な器ではなく、屋台でもちゃんとグラスに注いでくれるところからして違う。ソーセージにはちっちゃなパンも添えてあって、それがまた美味い。ここ大阪の「ミュンヘン」の唐揚げとビールももちろん美味いけど、あのビールは10馬身先を行っていた。そんな気がするのである。

 

 

***** 2022/4/21 *****

 

 

 

 

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2022年4月20日 (水)

ブリリアントカップの起点

ブリリアントカップは2017年まで準重賞だったのが、翌18からS3に格上げされた歴史の浅い重賞。毎年「重賞級の好メンバー」が揃うことでコアなファンの間にはその名を知られていたが、いざ重賞になると今度は「物足りない」なんて声が聞こえてきたことを思い出す。外野は勝手だ。

外野の勝手な会話は続く。「なぜ準重賞のままではいけないのか?」

同じ年から大井記念が南関東最高格付けのS1となり、その前哨戦が準重賞では格好が付かないのでは……。

その意見に一同は頷いた。だが、浦和のプラチナカップや大井の雲取賞といった名物準重賞も、この年から次々と重賞に格上げされた。いま思えば、2019年から「リステッド」の格付けを始めたJRAへの忖度だったような気もする。……という具合に外野の憶測は止まらない。

ともあれ準重賞には準重賞の良さがある。そんなファンの声も忖度してほしい。具体的にどんな良さだよ!といわれると、ちょっと言葉では表現しづらいのだけど、簡単に言えば「マニアックな親密さ」ということになろうか。

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とにかく第1回のブリリアントカップは大本命のリッカルドの完勝だった。ナイター照明に照らされて眩しく輝くその馬体も、誰もが一目置くその強さも、そのどちらもブリリアント。歴史の起点となる初代チャンピオンに相応しかった。第5回目のブリリアントカップは明日の大井で行われる。

 

 

***** 2022/4/20 *****

 

 

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2022年4月19日 (火)

朝日VS読売

今週末に行われる「読売マイラーズカップ」は、読売新聞社の名が冠された数少ないレースである。

競馬の冠化は朝日新聞と読売新聞の2大全国紙が先鞭を付けた。1949年のことである。戦後の混乱期に、新聞がいち早く競馬のイメージアップに協力したのは、当時の競馬が国営だったせいもあるだろう。

朝日新聞はその編集方針の中で「公営ギャンブル有害論」を謳っている割に競馬の冠レースは多く、『朝日杯フューチュリティステークス』や『朝日チャレンジカップ』などの重賞の冠を持っているほか、日本ダービー優勝騎手表彰にも「朝日新聞社旗」を提供している。

一方、朝日のライバル読売新聞は、公営ギャンブル自体には優しい眼差しを向けているはずなのだが、「読売」の名が付く重賞レースは『読売マイラーズカップ』のひとつしかなく、特別まで含めても『読売杯西海賞』という小倉の900万特別くらいしか見あたらない上、その西海賞も現在では「読売」の冠は外されている。

そんな競馬に冷たい読売新聞さんも、かつては日本ダービーに匹敵するようなビッグタイトルをバックアップしていたことがある。

そのレースは「読売楯争奪アラブ東西対抗」。春は関東、秋は関西で行われ、第1回は1949年12月の阪神競馬場が舞台となった。

Yomiuri

「アラブ」と聞いて失笑するなかれ。1着賞金30万円は、当時の皐月賞が40万円、桜花賞が35万円だったことを考えれば、クラシック並みの大レースだった。ユニークな団体戦(関東と関西との対抗戦)が人気を呼び、1951年春の馬券売り上げは同年の菊花賞や天皇賞を遙かに上回っている。アラブのレースの売り上げがダービーに続いて年間2位になることなど現在のファン感覚から想像もできないだろう。しかし、優勝騎手に内閣総理大臣賞が授与されていたと聞けば、もはや「たかがアラブのレース」と蔑むわけにはいくまい。まさにダービーに匹敵するビッグタイトルだったわけだ。

しかし、なにより特筆すべきは「団体戦」であったこと。これに尽きる。

競馬は元来「個人戦」である。この「東西対抗」のアイディアは実はプロ野球によるものである。レース創設当時、プロ野球はまだ1リーグ制の時代。当然ながら、プロ野球のオールスターゲームはセ・パに別れてのリーグ対抗ではなく、東西対抗形式がとられていた。すなわち『グランプリ有馬記念』よりも先に、プロ野球のオールスターゲームに範を為す競馬のレースが既に存在していたことになる。これは日本の競馬史を語る上でも、見逃せないトピックスである。

ともあれ、東西対抗というユニークな試みは爆発的な人気を呼び、先述のような馬券売上げにも繋がった。実際のレースでは上位5着までの採点で勝敗を決めるのだが、通算成績は東軍の5勝4敗だった。1953年には西軍13-12東軍の大接戦という記録も残されている。

日本の競馬からアラブ限定競走が消えて久しい。ちなみに私が初めて競馬場で業務撮影を行ったのは90年代前半の大井競馬場。アラブの重賞競走『ワード賞』だった。

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写真は、そのレースに出走していた通算21勝のランドアポロ。的場さんも若かった。

 

 

***** 2022/4/19 *****

 

 

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2022年4月18日 (月)

桜花賞とオークスの狭間で

今年のフローラSの登録馬に珍しく桜花賞出走馬の名を見つけた。抽選突破で桜花賞出走を果たしたパーソナルハイ。17番人気ながら6着好走は立派だが、5着ピンハイとのアタマ差が悔やまれる。5着ならオ―クスへの優先出走権が手に入った。6着ではもらえない。それで中1週でのトライアル出走を余儀なくされた。

フローラSの前進はサンスポ賞4歳牝馬特別。マックスビューティ、メジロラモーヌ、リーゼンクロス、…等々。かつては桜花賞馬の参戦さえ珍しくなかった由緒あるレースである。1988年のアラホウトクを最後に桜花賞馬が出てくることはなくなったが、それでも桜花賞で敗れた馬がオークスに向けての仕切り直しで出走してくることは珍しくなかった。

「桜花賞出走組」vs「遅れてやって来た上がり馬」。果たしてどちらが強いのか―――。

それこそが、このレース最大の関心事ではなかったか。桜花賞との間隔が中1週になった2000年以降も、フューチャサンデー、テイエムプリキュア、イクスキューズ、その他数多の桜花賞出走馬がフローラSに出走してきた。だがそれも2017年のアロンザモナを最後に途絶えている。その前は2011年のダンスファンタジアだから、ほとんどないと言って良い。

先日引退された藤沢和雄元調教師は「サンスポ賞4歳牝馬特別」時代を含めこのレースを3勝している。1勝目はサイレントハピネスで勝った1995年。その直後の藤澤師のコメントが忘れられない。「(オークスまでの)中2週で馬体が回復するかどうか。ローテーション的にはダービーの方が良いかな」。そう言ってダービーへの特別登録も済ませた。それでもなんだかんだでオークスに出ることになったのだが、レース2日前になって体調不良を理由に回避。結局はオークスにもダービーにも出ることはなかった。

Stinger

その4年後に、サイレントハピネスの妹・スティンガーでこのレース2勝目を目指した藤澤師は「NHKマイルカップも視野にある」としつつも、フサイチエアデールを差し切ったレースぶりを見てオークス参戦を明言。今度は無事にオークスに出走したもののウメノファイバーの4着と敗れている。

Flora

そのスティンガーから17年後。厩舎ゆかりの血統を持つチェッキーノが、致命的不利の大外枠をものともせず3馬身差の圧勝劇を演じた。勝ち時計1分59秒7は当時のレースレコード。それでもオークスはシンハライトの2着に敗れた。本番の連勝の難しさで言えば青葉賞にも通じるとはいえ、それでもサンテミリオンの一例がある。パーソナルハイのレースぶりを物差しに、桜花賞上位組との力の差を見極めよう。

 

 

***** 2022/4/18 *****

 

 

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2022年4月17日 (日)

たいたんの不思議

木曜の弟に続いて昨日から娘が大阪にやってきている。こちらで大きめの馬術大会が行われているらしい。それで昨夜はメシでも食おうということになった。

こういうシチュエーションで最近は店選びに困っている。大阪が初めてというのならまだいい。お好み焼きや串カツでどうにかなる。それでも「昼はお好み焼きを食べてきた」と言われたりすると一転パニックに。なのでベタな大阪らしさはいったん置いといて、普通に使い勝手の良いお店にすることにしているのだけど、「ひょっとしたらお好み焼きの方がよかったかなぁ……」などと、あとでくよくよ考えてしまう。

ともあれ昨夜は普段からお世話になっている居酒屋に。しかしそれはそれで関東人には新鮮に映るメニューがあるようだ。トンカツではなくビフカツが普通。イカゲソの天ぷらは知っているけど、スルメの天ぷらは見たことがない。つきだし(お通し)、レモンチューハイ(レモンサワー)、ヨコワの刺身(メジの刺身)といった微妙なネーミングの違いにもいちいち反応している。こういうことも文化の違い。お好み焼き屋さんでは気付かないかもしれない。

なかでも娘が食いついたのは「お揚げと若ごぼうのたいたん」。

たいたん―――?

土星の衛星か、あるいはギリシャ神話に登場する巨神のことか? でもそれでは居酒屋のメニューには載るはずがない。ひょっとしたらこのメニューを注文すると、爆笑問題でおなじみの芸能事務所「タイタン」に所属する「お揚げと若ゴボウ」というお笑いコンビが、我々の前に登場してひとネタ披露してくれるのかもしれない。

Titan

―――なんてコトはもちろんなくて、これは「炊いたん」と書く。関西弁で「炊いたもの」の意味。私も最初はなんのことかわからなかった。女将さんによると発音する時のアクセントは1字目の「炊」にくるそうだ。ただ、これは東京の人間の感覚だととても発音しにくい。なので私もいまだにメニューを指さして「これください」でやり過ごしている。

Shigeru

昨日の阪神10レース・天満橋Sを勝ったのは2番人気のシゲルタイタン。マジェスティックウォリアー産駒の5歳牡馬だが、これは土星の衛星という意味らしい。「しげるの炊いたん」では、さすがに馬名審査は通りませんよね。

 

 

***** 2022/4/17 *****

 

 

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2022年4月16日 (土)

GⅡに相応しいGⅢ

アーリントンカップ(GⅢ)は4年前から施行時期が4月中旬に移動。ニュージーランドトロフィー(GⅡ)と並びNHKマイルカップのトライアルレースとなった。しかし、本来格上であるはずのニュージーランドトロフィーは凋落が著しく、GⅢへの降格が話題になっている。逆にアーリントンカップは出世レースとしての地位を確かなものにした。レースレートの過去3年平均は110.42ポンドでGⅢながらGⅡの基準(110ポンド)をクリアしているのに対し、ニュージーランドトロフィーは105.58とGⅢ並み。いっそ格付けを逆にしたら、という声が聞こえるのも、この数字を見れば頷けなくもない。

過去10年だけでもピクシーナイト、タワーオブロンドン、インディチャンプ、ダノンスマッシュ、ペルシアンナイト、ミッキーアイル、コパノリチャード、ラブリーデイ、ジャスタウェイと、綺羅星のごとき名馬が出走してきた。さらにさかのぼればディープスカイやタニノギムレットといったダービー馬の名前を見つけることもできる。さらにさらに前身のペガサスSは、あのオグリキャップ伝説の幕開けとなったレースでもある。

同じ芝1600mで行われるNHKマイルCのトライアル。施行日も1週間しか変わらない。なのにGⅢの方に有力馬が集まるのにはワケがある。それは阪神芝1600mがチャンピオンコースであること。東京芝2400mと並び最多の3つのGⅠの舞台。去年、今年で言えばマイルチャンピオンシップも行われるから単独トップになる。逆にニュージーランドトロフィーの舞台で行われるGⅠはゼロ。となれば多少賞金が低くても、将来有望な素質馬ほどアーリントンカップに向かうのも無理はない。

今年は朝日杯3着馬ダノンスコーピオンと京王杯2歳S優勝のキングエルメスがレーティング上位。ただ、先々を見据えてきらりと光る素質を見出したい。2008年3着のディープスカイなどは10番人気での激走だった、

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さて、実際のレースは1番人気ダノンスコーピオンが4コーナー11番手から猛然と追い込むと、先に抜け出したタイセイディバインをゴール寸前で差し切ってみせた。勝ち時計は1分32秒7のレースレコード。34秒台が当たり前のアーリントンカップで32秒台は過去に令がない。レーティングは時計で決まるわけではないが、レベルの高さの裏書きにはなる。朝日杯3着で116ポンドのレーティングを獲得したダノンスコーピオンが、果たして今回どれだけのレーティングの獲得するのか。そしてNHKマイルカップで上位に来るのは、GⅡニュージーランドトロフィー組か、それともGⅢアーリントンカップ組になるのか。注目しよう。

 

 

***** 2022/4/16 *****

 

 

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2022年4月15日 (金)

値上げの春

夜になって「近鉄が運賃値上げ」というニュースが流れた。それを聞いて「ふーん」と流したのは私。しかし周囲はざわついている。聞けば近鉄が値上げなんて信じられないらしい。よくよく調べてみれば近鉄の値上げは27年ぶりだという。そりゃあ確かにレアだ。

最近、値上げのニュースを耳にしない日はない。はなまるうどん、リンガーハット、びっくりドンキー、Coco壱番屋、カップヌードル、からあげクン、かっぱえびせん、コメダコーヒー、エクセルシオールカフェ、……等々。あまりに多過ぎてまとめサイトも登場している。

近所のカレーショップも知らぬ間に値上げしていた。食券が買えなくて気付くパターン。ピッタリの金額を投入したはずなのにボタンのランプが点灯しない。あれ? おかしいな、とアタフタしていると、店員さんが申し訳なさそうにと教えてくれる。「あ、そうなんですか」と言ってお金を追加しようと思ったら小銭も千円札もない。それで面倒臭くなってやめてしまった。決して値上げが嫌なのではない。お店の苦労は承知しているつもり。むしろこうしてリズムが崩れるのが困る。キャッシュレス派の皆さんはこんな思いをせずに済んでいるのかもしれないが、値上げに気付かぬまま値上げ分を支払っているのだとしたら、それはそれで不愉快かもしれぬ。

社台グループの牧場ツアーの募集要項が発表になった。ただし日帰りのみ。バーベキューも、夜のパーティーも、スタリオン見学もない。各自で北海道入りして新千歳空港に集合。朝からバスに乗って牧場をぐるぐる回って、お昼にお弁当を食べて、午後もバスに乗って牧場を回って、空港に戻り解散。それで15000円。まあまあ高い。いや、かなり高い。だって、私がかつて現地参加していた時は、同じ価格でバーベキューとパーティーとスタリオンが含まれていた。それでも応募は殺到するに違いない。なにせ過去2年は新型コロナの影響で中止。催行されれば3年ぶりのことになる。

高いと文句を言いながら、私も参加を考えないではない。それで新千歳までの飛行機の空席を調べたら、伊丹からの運賃53610円にひっくり返った。言っときますが片道料金ですからね。往復割引を使っても10万はエグい。こんなに高かったか?と思ったら、これもこの春の値上げのひとつだという。いやはや、どこもかしこも値上げで逃げ場がない。預託料も上がる一方。なのに地方競馬の賞金は上がらない。カレーの値上げは納得できても、これは納得できないぞ。

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***** 2022/4/15 *****

 

 

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2022年4月14日 (木)

全兄弟の呪縛

弟とその家族が大阪にやって来たのでメシでも食おうということになった。なんとクルマでの来阪である。「今朝何時起き?」と聞いたら2時だという。それは私が昨夜布団に入った時間ですな。本人やその家族には珍しいことではないらしい。全兄弟でもこうまで違うものか。ともあれ、梅田「ケラケラクランツ」のソファ席に腰を下ろしてもらって、お疲れさんとばかりにジョッキを傾けた。

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「平日なのに付き合ってもらって悪いね」と彼は言う。高卒で働き始めた彼は私よりも社会人歴が長い。勤め始めて35年目。それで今回初めて有給休暇を取ったという。平日に休んで、遠出して、酒を飲んでいることに若干のうしろめたさがあるようだ。ことあるごとに「平日なのに」を連発する。一方の私は「土日はJRA開催がある日」ぐらいにしか思ってない。有給休暇だって毎年取っている。やはり全兄弟でも違う。

明後日の福島開幕日の3歳未勝利戦にサンセットクラウドという牡馬が出走する。

父がディープインパクトで母はロードクロサイト。つまりコントレイルの全弟である。でも6戦して未勝利。初勝利をかけて7戦目に臨む。全兄の7戦目は菊花賞だった。ここも勝って無敗のまま3冠を制したあのシーンは、まだ記憶に新しい。しかもサンセットクラウドは芦毛だから見た目からしてまったく違う。全兄弟でも同じように……というわけにはいかないのが競馬の難しいところ。サンセットクラウドには、なんとしても勝って血の呪縛を振りほどいてもらいたい。

 

 

***** 2022/4/14 *****

 

 

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2022年4月13日 (水)

ダイワメジャーの不思議

写真は2004年の皐月賞を勝ったダイワメジャー。鞍上のミルコ・デムーロ騎手はネオユニヴァースで制した前年に続いて皐月賞連覇の快挙を為した。

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1番人気だったネオユニヴァースと大きく異なるのは、皐月賞でのダイワメジャーが単勝10番人気と伏兵中の伏兵扱いだったことに尽きる。なにせ1勝馬。芝で勝ったこともない。前々走のダート500万条件では平場戦にも関わらず、勝ち馬から5馬身以上離された4着に敗れていた。冷静に考えれば10番人気でも過大評価のような気がしてならない。12番人気マイネルデュプレは前走で共同通信杯を勝っていたのだし、シンザン記念の勝ち馬グレートジャーニーも14番人気に甘んじていた。そんな彼らを抑え、ダートの未勝利戦を勝っただけの馬がなぜ10番人気の支持を得ていたのだろうか。不思議である。むろんこの圧勝劇自体も、皐月賞の直後は「不思議の勝ち」に思えた。

ダイワメジャーは育成段階からスタッフを困らせる存在だったという。騎乗者を振り落すのは日常茶飯事。鞭を極端に嫌うし、ゲートにも入らない。競走馬になるのは難しいかもしれない。諦めかけた時期もあったと聞く。だから、ようやく果たしたデビューも2歳の暮れ。有馬記念当日にまでずれ込んだ。しかし子供らしさはまるで抜けていない。パドック周回中に眠りそうになってガクッと膝から崩れかけたのは、今となっては笑い話である。パドックでは2人引き、プラス後ろにもう1人。パドックを取り囲んだファンたちは、その光景をきっと不思議に思ったことだろう。それくらいしなければならないヤンチャ坊主だったのである。

祖母・スカーレットインクの父・クリムズンサタンは、ダート1700mを1分40秒6で駆け抜けたレコードホルダーであり、そこから広がる母系にはヴァーミリアンを筆頭にシビルウォーやサカラートといったダートの猛者が名を連ねる我が国屈指のダート牝系である。

だから、ダイワメジャー産駒のカレンブラックヒルがフェブラリーSに挑戦するとなった時、多くの人はそのダート適性を信じて◎をつけた。だが結果は15着。ダイワメジャー産駒はこれまでJRA重賞を43勝もしているが、そこにダート重賞は含まれていない。今週のアンタレスSに出走予定のデュープロセスは英国産のダイワメジャー産駒。父が勝った皐月賞の当日に、父に初めてのJRAダート重賞タイトルをプレゼントできるだろうか。

ダイワメジャー自身、筋骨隆々でいかにもパワータイプの馬格を誇る。その産駒ならばダートをこなしてもなんら不思議ではない。なのにこなさい。それも不思議のひとつ。ダイワメジャーにはいろいろな不思議がまつわる。果たして今年の皐月賞はどんな結末になるのだろうか。

 

 

***** 2022/4/13 *****

 

 

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2022年4月12日 (火)

皐月賞の二百円

皐月賞は回を重ねて今年が82回目。

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過去20年の馬連の平均配当は11,761円。比較的順当な結果に収まる日本ダービーと比べると波乱のイメージが強い。ディープインパクトで3冠を達成した武豊騎手は、「皐月賞がいちばん危ないと思っていた。負けるとしたらあそこだった」とした上で、「でもディープの3冠の中でいちばん強かったレースも皐月賞」と振り返っている。いずれにせよ、人気馬に取っては鬼門のレースであることに違いはない。

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皐月賞の波乱の歴史は、第1回目からすでに始まっている。

皐月賞の前身とされる「横浜農林省賞典四歳呼馬競走」の第1回は、1939年に根岸競馬場、良馬場の1850mで行われた。その記念すべき第1回で、今の常識では考えられないことが起きている。勝ったロックパーク号の単勝式が1枚しか売れていなかったのだ。

当時の馬券は高値の華。とても庶民が気軽に買える代物ではなかった。なにせ1枚が20円である。ちなみに大卒の初任給が40円前後だったというから、今なら10万円前後に相当するだろうか。発売単位が10万円の馬券で遊ぶ気になれますか? 私は到底無理ですね。

日中戦争が始まり、やがて太平洋戦争の火蓋が切って落とされようとしている時代。競馬は「軍馬育成」の名目で開催されていた。政府は徒に射幸心を煽る馬券を庶民から遠ざけるため、敢えて発売単位を非常識な額にまで引き揚げたのである。

しかし、それでも金持ちもたくさんいたから馬券は売れたし、庶民は庶民で少額を出し合って馬券を共同で購入する「乗り馬券」を楽しんでいた。もし現在のようにオッズが発表されていれば、いくらなんでも「単勝票数=1票」なんて事態にはならなかったであろう。

単勝の総売上は103,920円(5,196票)だった。しかし、記録に残る単勝配当は「200円」。つまりたったの10倍。これでは計算が合わない。

戦時下ということで、控除率がべらぼうに高かったのか?

いや違う。配当は「最高でも10倍まで」という打ち切り制度があったから。配当打ち切りが適用されたレースでは、残った金額をハズレ馬券に還元して配当するというルールもあり、これを「特払い」と呼んだ。今では的中者ゼロの場合に支払われる70円の払戻金を指す言葉は、配当打ち切りルールの名残でもある。

さらに当時は大穴馬券を指して「二百円」と呼ぶこともあったとされる。ニュアンス的には「万馬券」に相当する言葉だと思っていい。ほとんどのレースが小頭数。しかも出走メンバーの実力差もかけ離れていおり、波乱が極めて珍しかった当時の10倍の配当は、まさに現代の万馬券級のインパクトがあった。

配当打ち切り制度下の皐月賞で二百円を出したのは、ロックパークただ一頭。ちなみに、このレースは8頭立てだったが、記録では彼は「7番人気」となっている。実は、もう一頭「単勝1票」の馬がいたためで、8頭立て7番人気でもロックパークはれっきとした最低人気馬。皐月賞の歴史の中で、最低人気での優勝というのも彼を置いて他にはいない。2002年に単勝万馬券を演出したノーリーズンですら、18頭立ての15番人気だった。果たして、今年の皐月賞はどんな結末が待っているのだろうか。

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***** 2022/4/12 *****

 

 

 

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2022年4月11日 (月)

74キロに比べれば

今週土曜の中山メインは「花の大障害」の異名を持つ中山グランドジャンプ。王者オジュウチョウサンは同レース5勝に加え、中山大障害3勝の実績。前人未踏のJGⅠ9勝目を目指す。

それでもオジュウチョウサンの負担重量は他の馬と同じ63キロ。斤量で不利を受けることはない。それがチャンピオンシップの原則である。だが1976年春の中山大障害ではその原則が崩された。中山大障害5連覇を目指すグランドマーチスの背負う斤量が二転三転の末に前年から6キロも増えることになったのである。

当時の中山大障害の重量規定には大障害優勝経験馬に対する加増重量があった。基本重量58キロに加え、優勝経験馬は一律2キロ増である。それが、1976年1月の番組改編で「大障害1勝馬は2キロ増。2勝以上馬はさらに1勝ごとに1キロ増」に改編され、その時点でグランドマーチスは63キロを背負うことになった。それが2か月後の3月になって「2勝以上馬はさらに1勝ごとに2キロ増」に変更されたのである。これによりグランドマーチスは66キロを背負うことに。大レースの競走条件の変更が一度も実施されることなく、短期間に二度も変更された例は後にも先にもこの一度しかない。

当時無敵を誇っていたグランドマーチスに対して、馬主グループの反感ムードが高まっていた事実は否めない。だが、馬の実力でなく、ルールによって最強馬を破ろうとする行為は、ホースマンシップに著しく反する行為だ。グランドマーチスただ一頭を標的にしたルール改悪を、主催者の無定見と非難されても仕方あるまい。実際、5連覇をかけて臨んだ中山大障害(春)では、エリモイーグルの逃げを捉え切れずに2着に敗れる。グランドマーチスとエリモイーグルとの間には8キロもの斤量差があった。

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もしグランドマーチスと同じルールが残されていたら、オジュウチョウサンは74キロを背負わされるところだった。それが63キロだと思うと断然有利にも思える。だからといって勝てる保証はない。それが競馬だ。もし勝てばJRA史上初の11歳による重賞勝利となる。様々な記録がかかる大一番。刮目しよう。

 

 

***** 2022/4/11 *****

 

 

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2022年4月10日 (日)

5年ぶりの縦ジマ

桜花賞を勝ったスターズオンアースは、その勝負服から判る通り社台レースホースの所有にかかる一頭。出資会員の皆様おめでとうございます。同じクラブに身を置くものとしてはやはり嬉しい。コロナ禍で実馬を見ることは叶わなかったけれども、あのカタログの中に間違いなく桜花賞馬がいたのだと思えば「よし来年こそは」と希望も持てよう。

基本的に我々は「縦ジマ」と「バッテン」から馬を選ぶことになるわけだが、「バッテン」すなわちサンデーサラブレッドクラブの方が競争率は高い。サンデーサラブレッドクラブが昨年獲得したJRA・GⅠタイトル数は「5」。しかもそこに日本ダービーが含まれているとなれば、単なる5勝と片付けるわけにもいかない。

一方、「縦ジマ」すなわち社台レースホースのJRA・GⅠ勝ちとなると、なんと2017年オークスのソウルスターリングにまでさかのぼる。だから今回のスターズオンアースの桜花賞制覇は、「縦ジマ」にとっては5年ぶりの快挙。スターズオンアースはそのソウルスターリングの姪だから良くできている。

Soul

この縦ジマの勝負服が、かつてどれだけGⅠレースを勝ってきたかを知らぬ若い競馬ファンも少なくあるまい。いずれにせよ、縦ジマの復権は我々弱小会員にとっては希望の光でもある。

 

 

***** 2021/4/10 *****

 

 

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2022年4月 9日 (土)

馬にもスポットを

小林百太郎オーナーが、先月27日に亡くなっていたことが明らかになった。93歳。「ニロンピロ」の冠名で多くの競馬ファンに知られた存在。中でもニホンピロウイナーは日本競馬が世界に誇るスピード志向の原点でもある。しかしそれよりもサークル内ではその人柄が話題になることが多い。いわゆる昔気質で義理堅く、人情味のあるオーナー。勝ち負けよりも、騎手、調教師、生産者といった競馬に関わる人たちの人生を大事にする方だった。

Nihonpiro

去る人がいれば新しく来た人もいる。ニュージーランドトロフィーを勝ったジャングロのオーナーさサイバーエージェントの藤田晋社長。馬を持ち始めたのは現3歳世代からで、わずか5度目の重賞挑戦であっさりGⅡを勝つのだから凄い。高額馬ばかり買い揃えても、簡単には勝てないのが競馬だ。

Janglo

ジャングロを勝利に導いたのはベテラン武豊騎手。すんなり先手を取ると、直線でいったんは人気のマテンロウオリオンに交わされながら、差し返してみせた。前後半の4ハロンラップは計ったように46秒8―46秒7=1分33秒5。猛然と追い込んだマテンロウオリオンとの差はわずかアタマ差。横山典弘騎手とのベテラン同時の叩き合いに痺れたファンは私を含め少なくあるまい。

期せずして「人」の方が目立つ結果となってしまったニュージーランドトロフィーであるが、本来注目すべきは馬の方だった。GⅡ格付け維持の危機が報じられたのは1月のこと。今年のレースレートが107にポンドに届かなければ、GⅢ降格が現実味を帯びてくる。

去年のニュージーランドトロフィーのレースレートはGⅢ格付けの基準105ポンドにも満たない103.50ポンド。しかし優勝馬バスラットレオンは先日のゴドルフィンマイルを勝ち、2着馬タイムトゥヘヴンもダービー卿チャレンジトロフィーを勝った。3年前の優勝馬ワイドファラオにしても、1年後のかしわ記念でGⅠタイトルを獲得している。ニュージーランドトロフィーのレベルが下がっているとは決して思えない。果たしてハンデキャッパーの目に今年のニュージーランドトロフィーはどのように映ったであろうか。人の技術が素晴らしかったのは間違いないが、その技術に応えた馬の頑張りにも注目したい。

 

 

***** 2022/4/9 *****

 

 

 

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2022年4月 8日 (金)

醍醐味

あさっての桜花賞に行けないので、京都伏見区の醍醐寺を訪れてみた。豊臣秀吉が盛大な花見の宴を催したことで有名。ソメイヨシノの盛りが過ぎた平日ということで、境内も人はまばら。遅咲きの枝下桜の周囲に人が集まる程度だ。

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ソメイヨシノよりも濃いピンク色の花びら。これを「今年の桜」と捉えれば、揃って8枠に入ったサークルオブライフとナミュールの一騎打ちか。しかし高松宮記念、大阪杯と一筋縄ではいかない競馬が続く昨今。人気サイドであっさり決まるとも思えぬ。この時期、まだ評価も定まってていない伏兵を見出だすことも桜花賞の醍醐味であろう。

ちなみに筆者は「醍醐味」という言葉の由来は、この醍醐寺にあるものと思い込んでいたが、実際は逆らしい。つまり醍醐寺を含む周辺一帯の「醍醐」の地名の由来が「醍醐味」にあるのだという。わざわざ出掛けることで、そういう知識を得ることある。ちなみにフジテレビ「みんなのケイバ」のMCを務めるDAIGOさんの芸名の由来は、本名の「大湖」によるものです。

 

 

***** 2022/4/8 *****

 

 

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2022年4月 7日 (木)

ゴール板撮ってんじゃない

昨日付で某スポーツ紙のカレンダー写真に文句を書いてしまったが、商売柄他人の撮った写真にケチを付けるような真似はしないように心掛けているつもり。それでも「他人のチョイス」に異議を感じることはなくもない。

つまり昨日のネタは「よりによってその一枚を使わんでも…」ということを言いたかった。撮る側と使う側は別の立場であることが多いから、時として拭い切れぬ軋轢が生じることもある。でも、たいていはカメラマンの方が納得を強いられるのだけれど……。

カメラマンは高速連写で何枚もの写真を撮る。おそらく前後のカットには、四肢が美しくターフを蹴り、そのつぶらな瞳がパッチリ写っているカットがあったに違いない。それでも編集者がこの一枚を選んだのには、それなりに理由があるはずだ。

写真のチョイスでは、ゼッケンがきちんと写っているかや騎手のポーズなんかもそれなりに重視されているようだが、経験的に「ゴール板が写っていること」を最優先とする編集者は少なくないように思う。

何より重要なのはわかりやすさであることは言うまでもない。そのためにはゼッケンをフレームの真ん中に置きたいし、騎手の表情が読み取れないのも困る。それは分かる。だが、ゴール板ってどれほど重要なの?と昔からモヤモヤしながら撮り続けているのも事実なのである。

実際、そうした疑問を直接編集者にぶつけたこともある。いや、あくまでやんわりとね。で、返ってきた答えは「そりゃ“ゴール写真”なんだから、ゴール板は必要だろ」というもの。

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ふーむ むむ……。さも当たり前に言われた以上、それを理解できないという私は、きっとまだ修行が足らんのですな。大井の猫も「これがそんなに大事なのかニャン」と言ってる……ような気がする。

でもとにかく、必死に走って勝利を掴み取ったその馬の脚の形や表情を、少しでも優先してもらえないかと思えてならないのである。

 

 

***** 2022/4/7 *****

 

 

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2022年4月 6日 (水)

馬の見る夢

4月になったので、壁に飾られた某スポーツ新聞の競馬カレンダーをめくって思わず絶句してしまった。そこに写された馬の脚の並びが不格好なのはまだ許せるとして、あろうことか馬がまばたきをした瞬間の写真なのである。

普通なら真っ先にボツにするような写真を、よりによってカレンダーに使ったそのセンスには感服せざるを得ない。よほど深謀遠慮あってのことであろう。それが分からぬ私のような人間が、この写真を見ながらこの1か月を過ごさねばならんというのは、なかなか辛いものがあるが、それはひとえに私の不徳の致すところと思う以外あるまい。

冗談はさておく。いったいどういう理由により、瞳を閉じた馬の写真が選抜されたのか?   と思い悩んでいたら、TVのクイズバラエティ番組から、こんな問題が聞こえてきた。

 Q.ウマに関する意外な生態で正しいものはどれか?

 A.口で呼吸をすることができない
 B.まぶたを閉じることができない
 C.横になって眠ることができない

いっぱしの競馬ファンなら即答できる。答えは「A」。鼻血ごときに神経を尖らせなければならないのは、そのためである。

ちなみに番組内の回答者は「C」と答えていた。

確かに「馬は立ったまま眠る」とも言われるが、正確には「立ったまま眠ることもある」のであって、横になって眠ることができないわけではない。放牧地でも厩舎でも、みなゴロゴロと横たわってぐうぐう寝ている。こちらはクロフネ。ちょっと変わった格好ですね。

Kuro

馬が横になって寝るのは、一日のうち2~3時間ほど。完全に熟睡するのは30分前後だという。これだけ聞けばいかにも少ない気がするが、その分を「立ち寝」で補っているわけだ。ただし、立ったままの睡眠は、いわゆる”まどろみ”状態で、何か異変を感じ取れば、すぐさま覚醒してしまう。

横になって眠っている馬をじっと観察していると、寝入っているはずなのに突然いなないたり、四肢をバタつかせたりすることがある。おそらく夢を見ているのであろう。眠りながら口をもごもご動かしている姿を見れば、夢の中で山盛りの青草でも食べているのかもしれない。

なお、言うまでもないことだが、馬はまぶたを閉じて眠るし、普段でも瞬きをすることもある。したがって「B」も不正解。それは、目の前のカレンダーを見れば一目瞭然だ。まさか、こんなクイズが不意に出題されたときのために、わざわざこんな写真を選んでカレンダーに使ったのだろうか? あり得ない話だが、それくらいの理由しか思いつかないぞ。

 

 

***** 2022/4/6 *****

 

 

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2022年4月 5日 (火)

老眼と戦え

最近、眼鏡が合わないと感じるようになった。

まず手元の新聞の文字が読めない。だがこれは老眼が進んだせい。眼鏡を外せば済むこと。だが、馬場を走る馬のゼッケンが見えないのが困る。目を細めてもダメ。眼鏡を斜めにかけても見えない。まず最初に「6」と「8」の判別が難しくなる。次いで「3」と「8」も同じに見えるようになった。さすがに「3」と「6」の区別はついたが、今度は「5」と「6」の区別ができなくなる。しかもこの両者は帽色まで同じであることが多い。

こうなると勝負服に頼るほかなくなるのだが、馬券は数字で買うもの。「さあ、5来い!」とか「よっしゃ、6-8!」などと叫ぶことができなくなり、とはいえ「さあ、ゴドルフィン来い!」とか「よっしゃ! マツモト、カネコ!」などと叫ぶのも面倒くさいので、結果おとなしく見ていることが多くなる。まあ、そもそも昨今の競馬場では叫ぶことは慎まねばならない。

実は先日の大阪杯でこれが悲劇を生んだ。私の馬券はエフフォーリアからである。そのキャロットの勝負服が直線の坂を先頭で抜け出してきた。それを交わして先頭に立つのは金子真人オーナーの勝負服ではないか。

Osaka_20220405202501

マカヒキか! マカヒキなら持ってるゾ。エフフォーリアからとはいえ13番人気マカヒキとの組み合わせなら太い。やったやった! 仕留めてやったぜ!

―――と拳を突き上げたのもつかの間、よくよく見ればどちらも私の買っていない馬だった。突き上げたこの拳をどうすりゃいいのか。恥ずかしいったらない。

こんな調子では当たる馬券も当たらないので、梅田に取って返すなり阪急3番街の眼鏡店に駆け込んだ。眼鏡が合わなくて困る。馬券が当たらないのは眼鏡のせいだと若い店員にまくし立てて、「では、とりあえず検査をしましょう」と一通り調べてもらったら、視力自体はほとんど変わらなかった。それでも見えづらいと感じた原因は老眼が進んだせいだという。そうだろうなとは思っていたが、面と向かってハッキリそういわれるとやはり落ち込む。

今日、新しい眼鏡を受け取ってかけてみた。なるほど手元が見やすい。気のせいか、遠くも見やすくなっている。これならモニターに表示された馬体重の増減やオッズを手元の新聞に書き込むたびに、眼鏡のかけ外しを繰り返す必要もない。パドックでの馬の見え方も違ってこよう。これで馬券が当たるようになるなら安いもの。さあ、今週末からの私の馬券はひと味違うぞ。

 

 

***** 2022/4/5 *****

 

 

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2022年4月 4日 (月)

不可解

大阪杯からひと晩が経ったが、エフフォーリア敗戦のショックから立ち直れぬ人はまだいるようだ。夕食に入った居酒屋で隣のテーブルから話し声が聞こえてきた。曰く、昨日は朝から阪神競馬場に出かけた。指定席が取れなかったので入場券のみのチケットだったという。それでも運が良い方だ。なにせ昨日の入場者数は8477人。入場制限がなければ6万人は入っていただろうから、7倍以上の倍率をかいくぐったことになる。

年度代表馬エフフォーリアが初めて関西の競馬場に姿を現すとなれば、朝から出かけた熱心なファンが多かったことも理解できる。その熱意は単勝1.5倍の支持となって表れた。それがよもやの9着だから、雨に打たれながらエフフォーリアの登場を待ち続けたファンの方には気の毒というほかはない。

F4

道中は中団の外目。ペースを考えれば絶好のポジションである。しかし3コーナーあたりで異変に気付く。「ん!?」と私は声に出した。しかしそれだけ。大声は禁忌である。エフフォーリアが進んでいかない。鞍上と馬の呼吸も合っていない。ジョッキーは促しているのに馬はむしろ下がった。声を上げての応援が禁止されているはずの場内から上がったのは、歓声ではなく戸惑いの声である。

横山武騎手は「この馬らしくなかった。1週前の調教の動きが重くてメリハリのなかったことが今回出てしまった」と振り返った。具体性に欠ける言葉が並ぶのは、つまりは敗因が分からないということ。今朝の新聞やネットは「不可解な敗戦」という言葉を使うしかなかった。

しかし、競馬において不可解な敗戦は珍しくはない。2012年の天皇賞・春でオルフェーヴルは11着に敗れているし、2017年の宝塚記念でもキタサンブラックが何の不利もないまま9着に敗れた。年度代表馬でもこういう負け方をすることは稀にある。きっと馬には馬の言い分があろう。だが馬はそれを我々に教えてくれない。ここでの「不可解」は「人間が理解できない」という意味で捉えるべきだ。

エフフォーリアの鹿戸雄一調教師は「敗因はこれから探っていきたい」とした上で、ゲート内で突進をして顔に負傷をしていたことを明かした。

昨年の秋華賞でも圧倒的1番人気のソダシが何の不利もないまま不可解な大敗を喫したことは、まだ記憶にも新しい。あのときも考えられる敗因として「ゲートに顔をぶつけた」ことが指摘された。ただ、我々がそこまで考えて予想することは難しい。敢えてできることを探すなら、「阪神内回りのGⅠでは何かが起きる」と肝に銘じておくことくらいであろう。だがしかし、こんな「不可解」こそが競馬の醍醐味のひとつであることは間違いない。

 

 

***** 2022/4/4 *****

 

 

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2022年4月 3日 (日)

注目の一戦

いよいよ年度代表馬が始動する。迎え撃つディフェンディングチャンピオン。そこに5連勝でGⅡをレコード勝ちした挑戦者が殴り込む構図の大阪杯は、早くも今年一番のマッチアップと話題になった。何よりエフフォーリアは関西初見参。その姿をナマで観たいというファンも少なくない。入場制限中だから入場者数こそ普段と同じだが、先週までとは熱気が違う。午前中から人が多いのがその証。ソダシが出走した昨年の秋華賞以来ではないか。のんびり花見競馬を楽しむという空気ではない。

9レースの明石特別は大阪杯と同じ芝2000m戦。後方からレースを進めたミルコ・デムーロ騎手のプレイイットサムが、直線で最内の隙間を突くと、測ったようゴール前で差し切った。Aコースも8週目。上から見ると、ゴール前などは完全に芝が剥げてしまっているように見えるが、見た目ほど走りにくいということはなさそう。勝ち時計は1分59秒2。良馬場発表ではあるが時計はかかっている。昨日と違って先行馬に有利ということもない。

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そうこうするうちに大阪杯である。ここまで展開や騎手同士の駆け引きを考えさせられるGⅠは久しぶり。ジャックドールは行くしかないが、アフリカンゴールドもハナ宣言をしている。レイパパレだって金鯱賞のように大人しくしているはずはない。

Sakura_20220403203001

いちばんのスタートを決めたのはジャックドールだった。しかし、二の脚が付かずウインマリリンに並ばれ、外から猛然とダッシュしてきたレイパパレとアフリカンゴールドにいったんは交わされてしまう。しかし内から押して押してジャックドールが先頭。1コーナーまでに隊列は決まったが、2ハロン目のラップは10秒3と相当速い。そこからゆったり流れて1000mのラップは58秒8と驚くほどの速さではないが、ジャックドールにすれば2ハロン目までに余計な脚を使わされた格好になった。

Potaje

ポタジェの勝因はいくつかあろうが、そんな先行争いを見ながら自分のペースを守ったことが大きい。この馬にしても昨年は1勝クラスから4連勝で白富士Sを制して「新星誕生」と騒がれた一頭。プリンシパルSで敗れていたのも同じ。ただ、重賞ではあと一歩が足りない。それでもデアリングタクトやシュネルマイスター、ダノンキングリーあたりと対戦して徐々に力を付けていたに違いない。それを信じて私は前走の金鯱賞でポタジェを本命とした。それが今回はジャックドールに乗り換えである。なぜもう一戦追いかけなかったのか。反省。こういう馬券を取るには信念と我慢が試される。

とはいえジャックドールにしても初めて厳しい競馬を強いられながら5着に粘ったのは立派だ。悲観する内容ではない。あの先行力がこの路線のトップホースたちの脅威になることは今日のレースで証明された。むしろ悲観すべきはエフフォーリアの方であろう。初の関西遠征。つまり私自身も初見だが、年度代表馬のオーラは感じられなかった。宝塚出走の予定は一転白紙に。夏のグランプリは混迷の一戦になりそうだ。

 

 

***** 2022/4/3 *****

 

 

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2022年4月 2日 (土)

密室の選考

高校野球・春の選抜大会が終わった。やはり東京に比べて大阪の方が高校野球熱は高い。地元の大阪桐蔭が圧倒的な強さを見せたせいもある。しかしなにより準優勝の近江が選抜漏れから一転、繰り上がり出場ながら決勝まで勝ち上がったことがこの選抜を大いに盛り上げたことは間違いない。

選考では近畿ブロックの7枠のうち最後の1枠を市和歌山と近江が争い、近江が涙を呑んだ。それが決勝進出だから選考の在り方に異論が出るのは仕方ない。それでなくても、東海ブロックでは東海大会準優勝の聖隷クリストファーがではなく、4強に留まった大垣日大が選ばれて物議を醸した大会だった。プロ野球界からもこの選考結果を疑問視する声が相次ぎ、主催の毎日新聞社が自社の紙面で選考方法を説明するという異例の事態となっている。

選考の方法やその後の説明に問題があったことは間違いない。だが、補欠繰り上がりの近江が決勝まで勝ち進んだことを「選考基準の闇」に結びつけるのは無理がある。ご時世を考えれば補欠とはいえ出場もあり得ると考え、出場を見据えて実戦的な練習は欠かさなかった。そもそも野球なんて勝ったり負けたりのスポーツでもある。近江の試合ぶりは日を追うごとに強さを増していった。新型コロナという不条理な理由で出場機会を奪われた京都国際の分まで頑張ろうという思いが浸透していたとしてもおかしくはない。

競馬でも補欠から運よく繰り上がり出走を果たした馬が勝つことは珍しくない。思いつくままに書いてみる。

1976菊花賞 グリーングラス
1988菊花賞 スーパークリーク
1992エリザベス女王杯 タケノベルベット
1996桜花賞 ファイトガリバー
2000スプリンターズS ダイタクヤマト
2014フェブラリーS コパノリッキー

Feb

競馬の補欠は獲得賞金とレーティングという客観的な指標で決まるからまだいい。しかし過去にはまったくの主観的判断で出走馬が決まるケースもあったことをご存じだろうか。それは有馬記念と宝塚記念。ファン投票で出走馬を決めることで有名なレースであるが、それと同時に馬主・調教師・競馬記者・JRAハンデキャッパーによる「推薦委員会」が出走馬を決定するレースでもあった。密室での選考という観点で言えば選抜高校野球とさして変わりはない。

1991年の有馬記念で大波乱の立役者となったダイユウサクは「推薦馬」の一頭。直前に「阪神競馬場新装記念」という地味なオープン特別を使った背景には、勝てば推薦されるという調教師の読みがあったという。重賞勝ちの実績はあるにはあったが金杯でのもの。ほぼ1年も前の話では推薦委員の印象も薄まっている。結果は59キロを背負いながら後方一気の快勝。直後の推薦委員会でダイユウサクは見事推薦された。世紀の番狂わせの影には調教師のしたたかな読みもあったのである。

 

 

***** 2022/4/2 *****

 

 

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2022年4月 1日 (金)

エイプリルフールの悲劇

大井は5日間開催の途中ではあるが、会計年度を跨ぐから昨日は「令和3年度19回開催最終日」で、今日が「令和4年度1回開催初日」となる。お役所仕事である以上、年度は無視できない。

年度納めに欠かせないのは会計報告。令和3年度の大井競馬97日間の総売得金は1828億6471万1820円で歴代3番目を記録。一日平均にすると18億8520万3210円となり、前年度に記録したレコードを更新したんだそうだ。

さらに偉い人の一言も重要。桑野俊郎開催執務委員長は「前年度に引き続き、競馬開催を一度も中止することなく、全日程を終了することができました。引き続きTCKをご愛顧賜りますようお願い申し上げます」とコメントした。

ダートグレード競走の賞金アップが報じられてはいるが、記録的な売上の割には一般レースの賞金が記録的に上がることはないらしい。とはいえ勝たねば文句も言えぬ。今日は私の持ち馬が出走するらしい。先日珍しく牧場関係者が電話してきた。なんでも追い切りでこれまでにないほど素晴らしい動きを見せたらしい。いつも外枠ばかり引いていたのが、今回は久しぶりに内枠を引いた。運も味方している。久しぶりに勝てるチャンスかもしれない。

ところが昼前に電話が鳴る。相手は件の牧場関係者。開口一番、こう言った。

「すみません。今日の大井、中止になっちゃいまして」

はっはっは。いくらエイプリルフールだとっても、もっとマシなウソをつけないものか。今日は肌寒いらしいが雪が降るほどではあるまい。さっさと本題を切り出せ。それとも何か。馬にアクシデントでもあったのか? それなら許さんぞ。

「いや、ホントに中止なんです。昨日の雨で馬場が悪くなっちゃって」

ちょっと待ってくれ。前日の雨で中止なんて、きょうび野球でも聞かないぞ。地方競馬の雄たる大井競馬場でいくらなんでもそれはあるまい。

信じられないが本当の話であった。たしかに昨日は雨が降ったらしいが、今朝は予定通り能力試験を実施。しかしその段階から馬場の異変を訴える声が上がっていたという。急遽馬場の排水作業を行ったが。それでも砂の粘度が高い状況が改善されなかったらしい。馬が脚を取られてしまう。それで開催取りやめとなった。しかも代替開催は行われない。何よりこれが大事な点である。

Dirt_20220402204601

せっかく体調が上向いて、しかも首尾よく1番枠を引いたレースが中止になるとは、ツイてないの一言で済ませられることではない。こういうのは後を引くもの。これが良い休みになったと思えるような結果を次走で期待するしかあるまい。「競馬開催を一度も中止しなかった」と発表した翌日が中止になるのも皮肉だ。「ウソだろ?」と思ったのは、私よりも開催執務委員長の方かもしれない。

 

 

***** 2022/4/1 *****

 

 

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