輝きを取り戻したチャンピオン
中山ではオジュウチョウサン、阪神ではグレナディアガーズ。東西でかつてのチャンピオンが輝きを取り戻した一日だった。
話は昼前に遡る。昨日も書いた仁川駅前の「讃岐ダイニング&ホースBAR Frankel(フランケル)」に立ち寄り、とろ玉肉ぶっかけうどんを注文。この一杯は見た目が美しい。ためらうことなくグチャグチャに混ぜて、しかるのちに一気に啜る。うーむ。美味い。この爽快なのど越しのごとく、Frankel産駒グレナディアガーズが大外を伸びてくるシーンがイメージできた。満足して店を出て競馬場に向かう。
実際の阪神カップのレースぶりは、まさに私のイメージ通りだった。これまでの先行のイメージよりも後方からのレースになったのは、ゲートが合わなかったから。結果的にそれが功を奏したのか、1400mのペースが合うのか、あるいはクリスチャン・デムーロ騎手の技術の為せる業か、とにかく前走のように引っ掛かるそぶりは微塵もない。遠目に見てものびのびとリラックスして走っているのがわかる。
直線に向いた時点で先頭とは10馬身。しかも直線の短い内回りコース。しかし、その手応えから私は勝利を確信していた。ゴーグルの下に隠れてその表情は伺いしれないが、鞍上のクリスチャンもほくそ笑んでいたのではあるまいか。
グレナディアガーズは1年ぶりの重賞勝利。クリスチャンが日本の重賞を勝つのも3年ぶりだという。前回が何かと調べてみたら、今日のレースで3着に下したダノンファンタジーの阪神JFだった。3年ぶりと言いながらあちこちに名前が出るのはさすがだ。
もっとも意外なところでは、これが今年最初のFrankel産駒による重賞勝利だということ。すなわち前回はグレナディアガーズによる朝日杯ということになる。
ミスエルテ、ソウルスターリング、モズアスコット。これまで日本で活躍したFrankel産駒は、いったんスタンプに陥るとなかなか抜け出すことができないことが多かった。グレナディアガーズにもそれを心配したが、この勝利は大きい。このあとはいったん放牧だという。問題はそのあと。目標は高松宮記念か、それとも安田記念か。グレナディアガーズの母ウェイヴェルアベニューは1400mのBCフィリー&メアスプリントの優勝馬。今日のレースを見る限り、日本に1400mのGⅠが無いのがもどかしい。
***** 2021/12/25 *****
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