制限緩和の是非
今日は二十四節気の「大雪」。本格的な雪の時期に入る頃とされるが、大阪の天気は「大雨」だった。気温も比較的暖かめ。明日から週末にかけては最高気温が16~18度に達する予想が出ており、こうなると「大雪」の風情にはほど遠い。
しかし、昨年の今頃は新潟県内の関越道でたいへんなことが起きていた。大雪のため至る所で車の立ち往生が発生。車中泊を強いられるドライバーが続出し、救助のため自衛隊が出動したことは、まだ記憶に新しい。今年はラニーニャの影響で寒い冬になることが予想されている。油断は禁物だ。
地球温暖化が進んでいるはずなのに、年を追うごとに大雪の被害が増えていることを不思議に思う向きもあると聞く。だが、寒波の発生は様々な要因が重なって起こるものなので、温暖化イコール寒波減少という単純な図式には当て嵌まらない。ただ敢えてリンクさせるなら、暑さにせよ、寒さにせよ、雨にせよ、風にせよ、気象現象を極端に増大させるには相応のエネルギーを要する。そういった限定的な視野に立てば大雪も温暖化の産物。ただこの手合いの話は文字通り「ホット」なので、これ以上の言及は避けたい。
先週の阪神競馬場では、寒いなか屋外で立ち見するファンが大勢いた。それを見て「寒いのに偉いなぁ」と思ったら、今月は試験的に立ち見入場専用の「スタンディングパス」キャンペーンを行っているそうだ。立ち見エリアには1人分のエリアが升目形式で区切られていたり、地面にバミりテープが貼られて「ここに立て」と指示されていたりと、様々な工夫のあとがみられる。
さらに先週からは場内での飲酒も解禁となった。これは大きな一歩に違いない。飲食もこれまではレストラン・フードコートもしくは自席に限られていたのが、「食べ歩きは禁止」という具合に緩和された。そういえば大井競馬場でも今週の開催から5000人の上限はあるものの一般入場が可能になった。口取りの参加人数も制限が撤廃されたと聞く。
中央も地方も徐々に元の姿に戻りつつある―――。
そう思った矢先、今日になって再び「馬主の参加は2人まで」という通達が出された。ファンド出資者の口取り参加も中止だという。理由はオミクロン株の出現。その判断の是非はさておく。とにかくホットな話題は避けるのがこのブログの流儀。いまだコロナの世が続いていることは理解しているつもりでも、再び無観客開催に戻る可能性については考えたくない自分がいる。
先週の阪神競馬場でも、使用禁止席で盛り上がったり、ノーマスクで大きな声で叫んだりする輩もいた。徐々にトラブルも増えているように思う。これを一概に飲酒解禁のせいするわけもいくまいが、感染状況次第では酒の方もどうなるか分からない。制限緩和は三歩進んで二歩下がるといった状況。競馬場にかつての光景が帰ってくる日はいったいいつか。雨空を見上げながら、そう考える。ギリシャ文字の最後の1文字「ω(オメガ)」の登場はご遠慮願いたい。
***** 2021/12/7 *****
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