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2021年11月 8日 (月)

メディア業界の未来を憂う

とある業界団体のシンポジウムに出席するため、会場である東京の内幸町に足を運んだ。

この「業界」というのは「競馬業界」ではなく「マスコミ・メディア業界」を指す。インターネットの普及に伴い、ドラスティックな変貌を遂げつつあるメディア産業が生き延びていくためには、果たして何が必要なのか? そしてその中で働く我々が為すべきことは何なのか?

いや実はそんなたいそうなテーマではなくて、今日のところは「失敗学」のお話がメイン。だが、馬券で日々失敗を重ねている身としては、決して他人ごとではない。

それにしても、この手のイベントには毎年参加しているのだが、新型コロナの影響を加味しても年々縮小傾向にあるように思えてならない。休憩時間に供される飲み物を見ていると一目瞭然である。3年前はソーサ付のコーヒーカップに一杯一杯丁寧にコーヒーが注がれていたのが、翌年にはポットと紙コップのセルフサービスとなった。さらに昨年はコーヒーが緑茶に変貌を遂げ、ついに今年は水にまで成り下がってしまったのである。このままでは来年は会場も変更になっちまうんじゃなかろうか。この業界の置かれた現状を暗示しているようで、紙コップの水を飲みながら暗鬱な気持ちになる。

実際「失敗学」に続くセッションでは、この業界の先行きを不安視する発言ばかりが目立った。まあ、当然と言えば当然なんだけど。

ラジオ・出版の惨状は言うに及ばず、TVや新聞さえもがネットに圧される格好で縮小均衡スパイラルに陥っている。意外なのは独り勝ちにも思えたネット分野の伸び悩みで、「あっという間に浸透したのは良いが、著しく収益性に欠ける」という問題に直面しているのだそうだ。すなわちメディア業界全体が、かつてないほどの地盤沈下に襲われているのである。これからメディア産業への就職を希望するような方がこのブログを読んでいらっしゃるとは思わないが、もしいらしたら一考されることをオススメする。

南関東の競馬場で馬を撮っているカメラマンの中にも、写真稼業だけでは飽き足らず競馬場内で飲食店を始めようかと模索している方がいらっしゃる。いや、厳密には「いらした」だな。私自身が南関東競馬場と疎遠になって久しい。まだカメラマンを続けているのかどうかは分からぬが、続けているという前提で話を進める。

「以前は中華料理店で働いていた」とおっしゃっていたくらいだから、多少の心得はあるのだろう。手に職があるというのは何にも増して羨ましい。「場所はどこにしようか」とか「コロッケとラーメンはどちらが収益率が高いか」とか、いろいろ悩まれているようではあるが、私としては是非とも競馬場内に餃子専門店を開業していただきたい。そしたら必ず食べに行くんだけどなぁ。

Utsuke

ともあれ、そんな話が頭にあったから、今日のシンポジウムの内容は余計我が身にしみた。業界の片隅にしがみついてる身としては、やはり他人ごとではないのである。とはいも、気持ちの半分は会場近くのうどん店 だがに向いていたのも事実。内幸町の「うつけ」は霞ヶ関のエリート官僚たちも通うという人気店。肉つけうどんが人気だが、今日は温かい鶏天うどんの気分だった。気づけば昨日は立冬。短い秋が終わりつつある。

 

 

***** 2021/11/8 *****

  

 

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