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2021年10月25日 (月)

しんがりからの巻き返し

プロ野球ペナントレースはいよいよ大詰め。セ・リーグのヤクルト、パ・リーグのオリックス。今日の対戦を終えた時点で首位に立っているのはいずれも昨年最下位に沈んだチームだ。優勝するにせよしないにせよ、ペナントレースを盛り上げた時点でヤクルトとオリックスの貢献は賞賛されるべきであろう。両チームとも見事な変わり身としか言いようがない。

プロ野球では前年最下位からの大逆転優勝が7例あるそうだ。最近では2015年のヤクルトが達成。その前は2001年の近鉄。だが、両リーグ揃ってとなると過去に例がないという。今年は史上初の珍事が起きるかもしれない。

競馬でも前走しんがり負けからの巻き返しの例はある。あるにはあるが、やはり数は少ない。旧八大競走に限ればわずか5例に限られる。

1955年の桜花賞馬ヤシマベルは道悪が苦手だった。不良馬場の前走でしんがり負けを喫した直後の桜花賞は稍重馬場。それでもヒロイチ以下に完勝だから、調子さえ良ければ多少の馬場条件は克服できるるという好例であろう。前走しんがり負けながら3番人気に推したファンの眼力も鋭い。

同じオーナーの所有馬で1948年のオークスを制したヤシマヒメも、しんがり負けから戴冠を果たしている。もっとも最下位に敗れたと言っても3頭立ての3着。本番も6頭立てとなれば参考外か。

一方で1962年のオークスを制したオーハヤブサは12頭立ての最下位からの巻き返したった。ゲートに難があり、好走と凡走の振幅が激しいタイプだったとされる。

あとは天皇賞のカブトシローとプリティキャストの2頭。前者は希代のムラ馬として歴史に名を残す存在であり、後者も大逃げを得意としていたせいで、レースごとの明暗が分かれるタイプだった。

ただしプリティキャストに関して言えば、彼女が世界的名牝血統であったことは見逃せない。先に紹介したオーハヤブサも皐月賞馬のケゴンや、朝日杯3歳S馬を勝ったマツカゼオーを兄に持つ良血だった。しんがり負けからの巻き返し優勝に繋がるファクターのひとつとして、「良血の覚醒」をあげておきたい。

Maru

今週の天皇賞に出走するラストドラフトは、前走の毎日王冠でしんがり負けを喫したが、母に桜花賞馬マルセリーナを持つ良血馬でもある。大混戦のプロ野球にあやかっての巻き返しは、果たしてあるだろうか。

 

 

***** 2021/10/25 *****

 

 

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