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2021年10月26日 (火)

左回り始めました

大井競馬場初となる左回りのレースを11月19日に実施すると発表した。同競馬場では右回りだけでレースが行われてきたが、これにより大井競馬場は「右回りコース」から「左右両回りコース」に変貌を遂げることとなる。

左回りが実施されるのは当日の最終12レースに組まれた大井所属馬限定のB2・B3特別。距離は1650m。フルゲートは12頭と少ない。スタート地点は今の200mハロン棒付近で、出走人馬は4コーナーに向かってスタート。外回りコースを左回りに走り、3コーナー、向こう正面、2コーナー、1コーナーと通過。Lウイング前から直線の攻防が始まり、4号スタンド付近に設置された左回り専用のゴールを目指すことになる。つまり左回りレースのときはゴール板は移動。決勝審判もカメラマンもそれに合わせて移動することになる。検量室はこれまで通りだから、レースが終わってから皆ぞろぞろと検量室やウイナーズサークルに戻るのであろうか。現場にいた人間としてはちょっと面倒くさい。

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公式サイトには「現在において世界の競馬場の中で唯一の取組み」と下線付きで紹介されているが、「現在において」と断っているのにはわけがある。実は1983年までJRAにもスイッチコースは存在した。それがJRAの総本山たる東京競馬場だと聞けば驚く人も多いのではないか。

かつて東京競馬場の芝の1000m、1100m、1200m、およびダートの1000m、1100mは、右回りコースで行われていた。馬たちは向こう正面から2コーナーに向かってスタートを切り、1コーナーを右に回ってゴールを目指していたのである。

1962年のダービー馬・フェアーウインは東京コースで7戦して(4,1,2,0)と着外がない。これは典型的なサウスポーではないか―――と思ってよくよく見れば、そのうち3戦(1,1,1,0)は右回りコースでの成績だったりする。中山でも4勝を挙げていることを考えれば、むしろ得意なのは右回りだったのかもしれない。

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そう思うと、「大井が得意」と言ってもそれが右回りか左回りかで馬券作戦も変わってきそうだ。競馬専門紙の方には頭の痛い問題かもしれない。カメラマンの問題も含め、「まずはやってみて」という部分も多いようだ。そもそもコストメリットもはっきりしない。それを承知で取り組めるのも、ナイター競馬や帽色などの導入に先鞭を付けた大井ならではであろう。遠く離れた大阪からではあるが、温かい目で行方を見守りたい。

 

 

***** 2021/10/26 *****

 

 

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