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2021年9月30日 (木)

タバコの匂いが消えて

コンビニでタバコの大量買いを目撃した。

Tabaco

たばこ税の増税に合わせて明日からタバコが値上げになる。「IQOS(アイコス)」や「Ploom(プルーム)」のような加熱式たばこも増税らしい。

ふーむ。それでいくらになるの? 380円くらい? ひょっとしたら400円台に突入するのかしらん?

―――なんて価格表を覗き込んで、思わず腰を抜かしそうになった。

セブンスター1箱が600円だと?

なんじゃそりゃ! 昼メシ代より高いの? 1本30円もする思えば軽々しく「1本くれ」とも言えない。1日3箱吸う人は月のタバコ代が5万を超える。愛煙家の方々にしてみれば切実な問題であろう。

競馬場やウインズで施設内の禁煙化が進んで久しい。JRAに比べて喫煙率が高い地方競馬では全面的な禁煙は難しいとされてきたが、それでも今ではどの競馬場でも喫煙所以外での喫煙が禁止となっている。

そんなこと(場内禁煙)をして大丈夫だろうか―――?

私のささやかな心配は杞憂に過ぎなかった。それこそ1日3箱は吸ってそうな観客にも、意外にスンナリ受け入れられたフシがある。これも時代の流れか。大事な遊びのために、おとなしくお上に従う競馬ファンの姿は実にいじらしい。

「いいか。競馬場で他人からモノを借りることは御法度。タバコの火もダメだ」

かつて、競馬の先輩からこんな言葉を聞かされた覚えがある。

タバコの火を借りるのは、日常生活の点景としてごく普通に見られたが、競馬場というのは日常の対極にある世界である。そこには日常から遠く離れた異質の緊張感が張り詰めていた。あらゆる「借りる」という行為はタブー。ツキをとられるとか、アヤが悪いと感じる人が結構いたのである。食うか食われるかの世界。そこはまさしく「鉄火場」であった。

かつての競馬場やウインズといえば、喫煙率9割にも届くのではないかと思うほど紫煙が満ちていた印象がある。それを思えば、今の競馬場は隔世の感がありあり。ギャンブル施設にまで健康保全策を強いる昨今の風潮には、タバコを吸わぬ私ですら戸惑いを禁じ得ない。

有馬記念を勝ち、また初めて競馬場で「引退式」を行ったことでも知られるメイヂヒカリは、タバコの匂いが好きだったと聞く。鼻前で人がタバコを吸うと喜んで煙の中に首を伸ばしてきたそうだ。もしメイヂヒカリが現代の競馬場に現れたとしたら、タバコの匂いが消えてしまったことにおそらくガッカリするであろう。

 

 

***** 2021/9/30 *****

 

 

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