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2021年9月 7日 (火)

追想

紫苑Sがオープン特別から重賞に昇格して今年で6年。ヴィブロス、ディアドラ、ノームコア、カレンブーケドールらがここをステップにGⅠ戦線で活躍したおかげで、秋の中山開幕を飾るレースとしてすっかり定着した感がある。

だが、「紫苑」そのものをきちんとイメージできる方が果たしてどれほどいらっしゃるだろうか。初秋に花を咲かす菊の仲間で、涼やかな青紫が美しい。原産地は北東アジアとされるが、万葉集や源氏物語にも登場するところを見ると、日本への渡来はかなり古いのであろう。

Shion

紫苑の学名は「アスター・タタリクス」。だから紫苑Sが行われる日の9Rに行われるアスター賞は姉妹レースみたいなのもの。アスター賞と紫苑Sの両方を勝ったのはノームコアただ一頭。それにどれほどの価値があるのかと問われると正直答えに窮するが、こういう細かなことを気にするのが競馬ファンでもある。

残念ながら昨年のアスター賞は牡馬のドゥラモンドが勝ったから、今年の紫苑Sでノームコア以来の「連覇」が達成される可能性はない。ならばプレミアエンブレムに注目してみる手はある。お母さんのメジャーエンブレムは阪神JFとNHKマイルCを勝った快速牝馬だが、実は2015年のアスター賞の勝ち馬。紫苑に縁がないとは言えない。

Sweep

ただ、私が注目するのはクリーンスイープだ。父が先日急逝したドゥラメンテであるばかりか、母のスイープトウショウも昨年暮れに亡くなったばかり。初勝利を挙げた昨年12月の未勝利戦では、4角手前で前が詰まり、直線でも他馬に挟まれて弾かれる致命的な不利がありながら、ひるむことなく突き抜けて見せた。その勝負根性は父譲り。鋭い末脚は母譲りであろう。2000mの距離が合わないとは思えぬ。

Dura_20210907210101

紫苑の花言葉は「追想」だそうだ。娘の走りに亡きスイープトウショウの姿を重ね、在りし日のドゥラメンテに思いを馳せる。秋の初めにそういうレースがあっても良いかろう。その上で勝ってくれれば言うことはないのだが。

 

 

***** 2021/9/7 *****

 

 

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