« 36年ぶりの不良馬場 | トップページ | パソコン記念日 »

2021年9月27日 (月)

ダービー馬が背負うもの

9月に入って毎週のように帰京しているせいで、中京競馬場にも毎週のように足を運ぶことになった。新幹線を名古屋で途中下車しているのである。

そんな中、昨日の中京競馬場は明らかに前2週と雰囲気が異なっていた。9レースぐらいからソワソワし始める客が現れ、10レース前には「終わったらすぐパドックだぞ」という会話が聞こえてくる。そう、観客の大半はダービー馬の登場を今や遅しと待ち焦がれているのである。

その雰囲気はダービー当日とは明らかに違う。ダービーのパドックを覆いつくすのは緊張感。一方、ダービー馬の登場を待つ神戸新聞杯のパドックに漂うのは期待感に他ならない。パドック集会を終えた各場が本馬場に向かう。それに合わせて客も移動。鳴りやまぬシャッター音。ファンファーレに合わせるファンの手拍子がことさら大きい。セントウルSでもローズSでもここまではなかった。ゲートが開いて各馬が1コーナーに向かう。期せずしてスタンドから大きな拍手。思わず場内実況も「大ぉ~きな拍手が上がります」と叫んだ。

2021

そうしたひとつひとつの出来事が新鮮に感じるのはなぜか。2コーナーに向かう馬群を目で追いながら考えた。

そうだ。それは私がダービー馬の秋緒戦を観るのが初めてだからではあるまいか?

ダービー馬が秋の緒戦にセントライト記念を選ばなくなって久しい。過去30年で関東馬によるダービー制覇が4度しかないのだから仕方ないことではある。だからというわけではないが、私の方から神戸新聞杯に出向いたこともなかったわけではない。ただ、私が阪神に足を運んだ1993年も2001年も神戸新聞杯にダービー馬の姿は無かった。つまり、私は過去にダービー馬の秋緒戦を観戦した経験を持たぬのである。

1993

雨に煙る4コーナーを回って馬群が直線を向いた。思いのほか歓声が上がらないのは、新型コロナによる応援マナーのせいというよりは、シャフリヤールの手応えがあまりに悪かったからに違いない。ここへきて競馬場を覆い尽くす空気は戸惑いに変わる。シャフリヤールは伸びない。そしてゴール。一転、場内は落胆一色に包まれた。

昨日も書いたことだが、敗因があるとすれば想定外の不良馬場にあろう。とはいえモンテディオすら交わせなかった事実は重い。そこは天下の日本ダービー馬。負けるにしても負け方というものがある。昨日の競馬場に立って初めてそれを体感することができた。多くの競馬ファンの期待と、すべてのホースマンが目指す誉れ。それらすべてを背負って走ることこそ、ダービー馬が特別な存在たる所以であろう。巻き返しを期待したい。

 

 

***** 2021/9/27 *****

 

 

|

« 36年ぶりの不良馬場 | トップページ | パソコン記念日 »

競馬」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 36年ぶりの不良馬場 | トップページ | パソコン記念日 »