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2021年9月 4日 (土)

疑似札幌遠征

札幌2歳ステークス撮影のために、毎年秋になると札幌に足を運んでいた時期がある。秋の札幌開催が行われていた当時、札幌2歳Sは9月末か10月初めの実施だった。メインたる中山、阪神に加え、日本馬の凱旋門賞遠征が重なれば、カメラマン不足は避けられない。そこでヒマそうな私に声が掛かったのだと推察する。

Admire

秋の札幌はパラダイスである。

観光客は減り、飛行機代は割安となり、しかも食べ物は日を追うごとに美味くなる。寒さに震えるにはまだ早く、まだ暑さの残る東京から一気に秋のど真ん中に飛び込む爽快さは、この季節限定のちょっとした贅沢でもあった。

ところが今ではそんな声がかかることもないし、そもそも秋の札幌開催自体がない。秋の札幌を満喫する機会は完全に失われてしまった。

Hokuto1

大阪の残暑から逃れるように飛び込んだ梅田のビルの地下街に看板を掲げるのは老舗の洋食店「グリル北斗星」。ハンバーグやオムライスが美味しい地元の人気店だが、実は大阪で最初にスープカレーを出した店でもある。札幌に行けないのなら、せめて食事だけでも札幌に行った気分で楽しみたい。なにより「北斗星」の屋号が札幌感をより引き立ててくれる。

そんな控え目な思いが功を奏したのかスープカレーは望外の旨さであった。洋食店ならではのどっしりしたスープに様々なスパイスが見事に調和したカレーに、ゴロゴロと投入された素材の味が溶け込んで、何とも言えぬまろやかなコクを生み出している。一気に私の心は秋の札幌に飛んだ。

Hokuto2

スープカレーが北海道で人気となった理由については諸説あるが、スープカレーの魅力の一つである丸ごと入っているジャガイモ、タマネギ、ニンジンは、北海道の代表的な農産物であり、それら新鮮な食材を美味しく食べようとした当然の帰結であるとする説が有力である。さらに、札幌には元々普通のカレー店が少なく、スープカレーをきっかけにカレー店が急増したとも言われる。

腹ごなしにWINS梅田まで歩いて札幌2歳Sの馬券を買う。これで疑似札幌遠征はコンプリート。コロナの世では精いっぱいの楽しみ方だが、やはり私の知る「秋の札幌」の神髄には程遠い。名物食って馬券を買うだけでは飽きたらぬ何かに触れるために出かける。それこそが旅打ちなのであろう。スタートの不利をものともしないジオグリフの圧倒的な勝ちっぷりを、ぜひともナマで観たかった。

 

 

***** 2021/9/4 *****

 

 

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