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2021年9月13日 (月)

スプリント戦未勝利馬のワンツーで

セントウルSが毎年のようにハイレベルとの評価を受けるのは、直後に行なわれるスプリンターズSとの結び付きが強いから。つまり強い馬が下馬評通りの結果を残してきたことに尽きる。とくにチャンピオン級の馬が1番人気に推されると、まず崩れない。今年も多士済々のメンバーが揃ったが、終わってみればレシステンシアの完勝だった。これで6年連続で1番人気が優勝。穴党は手を出しにくい。

レシステンシアはスプリント戦を勝った経験がない。僅差2着の高松宮記念にしても道悪。圧倒的支持を集めたレシステンシアにとって仮に死角があるとすれば、良馬場のスプリント戦への対応という一点であろうと思われた。しかし実際にゲートが開くや、いちばんのスタートを決めるとシャンデリアムーンを敢えて行かせての2番手追走。鞍上に押したり促したりする気配は微塵もない。持ったまま直線に向くと、満を持して抜け出した。

惜しかったのはピクシーナイトである。直線半ばまでは着争いの一角に思えた。だが、ラスト50mの爆発的な脚に、極めて高いスプリント能力の片鱗を見た思いがする。内容的には勝ったレシステンシアと互角かそれ以上であろう。レイハリア、ヨカヨカ、そしてオールアットワンスと、今年の3歳馬はスプリンターの当たり年。福永騎手は「来年はすごい馬になる」と予言したそうだが、その予言は案外早めに現実のものになるかもしれない。

そのピクシーナイトの猛追を凌いだレシステンシアの勝因は競走馬としての総合能力。すなわち「底力」であろう。最後の数メートル。「ピクシーナイトが届いた!」と思った瞬間は確かにあった。結果的にクビ差もありながら、ルメール騎手は「ぎりぎりセーフ」と振り返り、場内実況も「ゴール前は接戦。これはどうか?」と言ったのはそのせいに違いない。

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実際には、ピクシーナイトに迫られたレシステンシアが最後の1完歩で自らグイっと前に出たようにも見えた。そこが底力。しかし次はスプリント能力が極限まで試される舞台である。モズスーパーフレアの登場で流れはさらに速くなる。

3着馬を1馬身以上突き離した上に、勝ち時計も優秀。1、2番人気のワンツーで堅く収まったセントウルSは、今年もハイレベルの評価を受け、1、2着馬は本番でも人気を集めるに違いない。その一方で、スプリント戦未勝利馬同士によるワンツーであったことも事実。今年のスプリンターズSは簡単そうに見えて案外難しいレースになるのかもしれない。

 

 

***** 2021/9/13 *****

 

 

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