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2018年12月23日 (日)

強いのはシルクの3歳馬

「おめでとう。勝つと思ってたよ」

そう言うと、電話の相手は「ありがとうございます。本当に嬉しいです。こんなことがあるなんて……」と言ったきり言葉に詰まった。心なしか、その声は震えているように聞こえる。中山の寒さのせいなのか、あるいは感動のせいなのか。残念ながらそこまでは分からない。

「……続けていて良かった」

ようやく聞こえてきた相手の言葉に私は我が耳を疑った。

今年のオークスの夜、アーモンドアイに出資した知人がまったく同じ言葉を発していたのである。両者に共通しているのは、社台・サンデーの両クラブで出資した経験を持ちながら、いろいろあってシルクレーシングというクラブで名馬に出会ったという点。ひょっとしたら同じ経験を持つ人は、彼ら2人に留まらない可能性がある。

ところで私が「勝つと思ってた」というのは、決してリップ―ビスではない。本当に勝つと思っていた。その証拠にちゃんと馬券も買ってある。500円では自慢もできないが、有馬で単勝馬券が当たるなんて何年ぶりだろうか。

Baken 

今年の3歳世代は強い―――。

夏のローカル開催から、ちらほらそんな言葉が聞こえ始め、今月に入ると誰もがそんな言葉を発するようになった。関屋記念と新潟記念を3歳馬が勝ったのが始まり。その後も古馬の壁が厚いダート重賞シリウスSをオメガパフュームが勝つと、マイルチャンピオンシップ、ジャパンカップ、チャンピオンズカップとGⅠ3連勝。地方でもマイルグランプリをクリスタルシルバーが、勝島王冠をモジアナフレイバーが勝つなど3歳馬の活躍が目につく。ここまで広範囲に渡れば、たしかに「世代」で議論をしたくなるのも分からないではない。ジャパンカップと有馬記念を3歳馬が勝てば、なおさらであろう。

【2018年 9勝】
関屋記念 プリモシーン
新潟記念 ブラストワンピース
シリウスS オメガパフューム
マイルCS ステルヴィオ
京阪杯 ダノンスマッシュ
ジャパンC アーモンドアイ
チャンピオンズC ルヴァンスレーヴ
中日新聞杯 ギベオン
有馬記念 ブラストワンピース

【2017年 10勝】
函館SS ジューヌエコール
クイーンS アエロリット
スワンS サングレーザー
ア共和国杯 スワーヴリチャード
エ女王杯 モズカッチャン
福島記念 ウインブライト
マイルCS ペルシアンナイト
チャレンジC サトノクロニクル
カペラS ディオスコリダー
ターコイズS ミスパンテール

しかし、こうして昨年の例と比べてみれば分かる。3歳馬の重賞勝ちが今年に限ってことさら増えたという事実は、残念ながらない。3歳馬の活躍が目立つのは、この時期になれば当然のこと。しかし長いスパンで見れば、3歳馬の活躍傾向は数字にも現れている。だが、それは世代レベル云々ではなく、世代交代の波が以前より早く押し寄せるようになっただけ。近年のJRAはベテランに厳しい。降級制度が廃止になる来年は、この傾向に拍車がかかる恐れもある。

敢えて今年の3歳馬について言うなら、「シルクの3歳馬が強い」と言うべきではあるまいか。私がブラストワンピースが勝つと思ったのは、つまりそういうこと。今年3歳馬が勝った古馬重賞9勝のうち4勝がシルクレーシングの勝負服であり、今年のシルクの重賞13勝のうち10勝までが3歳馬によるものだと思えば、あながち的外れでもなかろう。

それにしても、今年ほどGⅠ優勝の祝電、もしくは祝メールをした年は記憶にない。皐月賞のエポカドーロ、アーモンドアイの3冠プラスJC、リスグラシューのエリザベス女王杯に、ノーヴァレンダの全日本2歳優駿。そして今日の有馬記念。みなさん、おめでとうございます。いずれも400口から500口の一口クラブの所属馬であることは偶然だろうか。「続けていて良かった」と言う彼らの言葉を噛みしめつつ、その答えを探す年末年始になりそうだ。

 

***** 2018/12/23 *****

 

 

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コメント

お疲れ様です。
まだホープフルSが残ってますが、セダブリランテスの金杯に始まり、アーモンドアイがシーズンを席巻して、最後にブラストワンピースが占めた2019年は、間違いなくシルクの一年でしたね。
年明けの金杯もシルク、キャロット、社台、サンデーの有力馬による激戦になりそうなので注目です。

投稿: 店主 | 2018年12月24日 (月) 12時11分

お見事ですね。

ブラストワンピースは、中山2500m では上手く立ち回れないと思っていました。

しかし先頭集団を走っているのをみて、ヤバイと思いました。

ノーザンファーム生産馬だけど買ってませんでした。w

投稿: tsuyoshi | 2018年12月24日 (月) 06時57分

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