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2018年7月 3日 (火)

ラジウムうどん

さらに福島の話を続ける。

かつての福島遠征では、レース後に名物の円盤餃子をバクバク食べて帰京するのが常だったが、ここ数年は、ありがたいことに地元新聞社の方が一席設けてくださる。今回も福島駅にほど近い『屋台や十八番』へ。こちらの地酒の充実ぶりは凄い。しかも、それらが飲み放題ときた。ちょっと油断すると、このまま福島に一泊することになる。

Raji1 

こちらで毎回テーブルに乗っているのが、この「ラヂウム玉子」。その独特なネーミングに一瞬たじろぐ人もいるらしいが、その正体は単なる温泉玉子に過ぎない。朝の新幹線から飲みっぱなしで疲れた胃袋にとって、ダシにくるまれた柔らかな玉子の味は実に優しい。

一風変わった名前の由来は、夏目漱石の主治医で、野口英世とも親交のあった医学者・真鍋嘉一郎が、飯坂温泉の源泉でラジウムを確認した明治時代にまで遡る。それを学会で発表したことで、ラジウム温泉・飯坂の名は全国に知れ渡った。ラジウム玉子の起源は定かではないが、大正時代には飯坂温泉の名物になっていたという。もとより玉子は貴重品であったし、何より「ラジウム」という言葉の響きに、当時の人々が大正モダンを感じたとしても不思議ではない。

逆に今では、この言葉の響きや包み紙のデザインに我々は昭和レトロを感じる。「ラジウム玉子」「ラヂウム玉子」「ラジウム卵」―――。販売するお店ごとに表記も異なれば包み紙のデザインもさまざまだとか。こちらのお店で出てくるのは「ラヂウム」。この「ヂ」の表記が渋い。

Raji2 

たらふく飲んだ帰りの福島駅で、ふと思い立って新幹線改札内の立ち食いそば屋を覗いてみた。ずいぶん昔のことだが、「ラジウムそば」というメニューを見かけた記憶がある。正確には「ラジウム玉子そば」だったはず。そこから「玉子」を省略したところにインパクトを覚えたのである。ラジウムの直トッピングはエグい。

だが、久しぶりに見たメニュー表は「ラジウム玉子そば・うどん」となっていた。食券を売る券売機の表記も同様。それでちょっとガッカリした。ひょっとして、これも原発事故の影響だろうか。

Raji3 

そんな邪推はさておき、こうなったら食べぬわけにもいかぬ。「ラジウム玉子そば・うどん」と書かれた食券をオバちゃんに渡す。「うどんでね」と言うと、店内のオバちゃんは元気よく「はーい。ラジウムうどん一丁!」と返してくれた。そのひと声だけでじゅうぶん。そのまま食べても美味いが、うどんと一緒に食べるラジウム玉子はさらに美味かった。

 

***** 2018/07/03 *****

 

 

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コメント

tsuyoshi さま

御心配いただきありがとうございます。
いやぁ、このトシになってこんな多忙な日々を送るとは思ってませんでした。サッカーもいっさい観ることができていませんcoldsweats01
忙しさが解消したわけではないので、この先もまた更新が滞ることがあるかもしれませんが、ご了承ください。


投稿: 店主 | 2018年7月 4日 (水) 07時56分

心配しておりました。

しかもきっちりとした分量を更新。

お疲れ様です。

投稿: tsuyoshi | 2018年7月 3日 (火) 05時57分

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