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2017年12月 2日 (土)

限界集落の快挙

51回目を迎えたステイヤーズステークスは、ライアン・ムーア騎手騎乗の1番人気アルバートが直線半ばで前を行くフェイムゲームを捉えると、瞬く間に2馬身半も突き放して圧勝。実にアッサリとこのレース3連覇を達成した。

Albert 

JRAの同一重賞3連覇は障害を含めても史上10頭目。快挙である。だが、ステイヤーそのものが絶滅危惧種に指定される近年は、長距離路線のレベル低下も甚だしい。路線の顔ぶれもほぼ同じ。いや、それどころか今回のステイヤーズSには4歳以下の参戦がなかった。半世紀を超えるステイヤーズS史上初の出来事。路線そのものが限界集落になりつつある。そこでの3連覇。これをどう捉えようか。賞賛の言葉を惜しむつもりはないが、評価は難しい。

アルバートが勝った3度のステイヤーズSのラップを1200mごとに区切るとこうなる。

 2015年 77秒1-76秒0-72秒8 3分45秒9
 2016年 77秒2-78秒9-71秒3 3分47秒4
 2017年 74秒8-76秒5-71秒7 3分43秒0

今年の勝ち時計3分43秒0はエアダブリンが叩き出したレコードより1秒以上も遅いとはいえ、エアダブリン後に行われた23回の中ではもっとも早い。

これは逃げたグランアルマダが果たした役割が大きかった。同じ勝負服のフェイムゲームにとっては理想的な流れ。アルバートより先に仕掛けたのも予定通り。上がり35秒台前半の瞬発力勝負になっては分が悪い。なにせ、昨年も一昨年も上がり35秒0で楽々差し切ってきた相手である。しかし昨年より4秒近いペースなら、そんな脚は使えまい。それなら目標になるリスクを承知で先頭に立ってしまおう―――。

そんな思惑を上回ったアルバートの上がりは34秒9。結局、この馬にはペースなど関係ないのであろう。ステイヤーには「無尽蔵のスタミナ」というイメージがつきまとうが、アルバートにはそれがない。どんなペースであろうとピタリと折り合う隙の無さ。言わば騎手と一体となっての強さである。3400m以上で(4,0,0,0)の成績は紛れもなくステイヤーの証。だが、この4勝すべてがライアン・ムーア騎手によってもたらされたことも忘れてはならない。

 

***** 2017/12/02 *****

 

 

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