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2017年12月13日 (水)

川崎から世界へ

全日本2歳優駿は、今年からケンタッキーダービー出走馬選定ポイントシリーズ「JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBY」の一環に加わった。アグネスワールド、アクセスデジタル、そしてユートピア。このレースの優勝馬のうち3頭が、のちに海外の重賞を制している。川崎市民の秘かな誇り。そこにさらなる夢が広かった。川崎競馬場のゴールの遥か先には、チャーチルダウンズ競馬場の“ツイン・スパイア(尖塔)”がそびえている。

とはいえ、1~4着馬に付与されるポイントで比較すれば、全日本2歳優駿の重要度は、2月のヒヤシンスSの3分の1である。ヒヤシンスSの優勝馬に与えられるポイントは30ポイント。一方、全日本2歳優駿を勝って得られるポイントは10ポイントで、これはヒヤシンスS2着の12ポイントにも及ばない。Jpn1の格付けを得ているレースが、一介のオープン特別より軽視されている。そんな不満も一部にはあるようだが、これはケンタッキーダービーを主催するチャーチルダウン社の考え方―――というか、米国における2歳競馬とダービー路線の立場の違いと考えた方が良いのではないか。米国におけるその両者は、日本ほど深い関わりを持たぬのである。

BCジュヴェナイルの優勝馬が、ケンタッキーダービーで不振を極めている現実がそれを象徴している。距離は300mしか違わないのに、両方を制したのはストリートセンスただ一頭。チャーチルダウン社は2歳路線を「プレップシーズン」(準備期間)と呼んでいる。準備期間での活躍に高い評価を与えるわけにはいかない。その原則は日本においても同じということ。そういったすべてを含めて「ケンタッキーダービー」なのだと割り切るしかない。

そもそも先方の本音は「日本の馬なら誰でも良い」という程度のものではないか。なにせ「ベルモントSにエピカリスが出るかもしれない」というニュースが出回った途端、「日本調教馬がベルモントSに優勝したら100万ドルのボーナスを出す」と発表するようなお国柄である。それでも日本馬が出ることでJRAが馬券を売ってくれるなら安いもの。なんだかんだ言っても、我が国は世界ナンバーワンの馬券売上を誇る垂涎のマーケットである。

今年の全日本2歳優駿を勝ったのは、1番人気のルヴァンスレーヴ。出遅れの不利をものともせず、道中はずっと外を回りながら、力が違うとばかりに豪快に突き抜けてみせた。

Ruvan 

これまでなら、単なるダート2歳チャンピオン。それだけでも十分立派だが、この先に続く道はこれまでなかった。ジャパンダートダービーは半年以上も先。ならばとリエノテソーロのように芝路線に舵を切るケースもある。我が国は馬券売上は世界一であるのに、2歳ダートチャンピオンが3歳春に目指すべきレースがない。それはそれで不思議な気はする。

しかしルヴァンスレーヴの前には、とてつもなく大きな目標が用意された。期せずして、あのエピカリスも管理する萩原調教師の管理馬である。直前で回避を余儀なくされたベルモントSの悔しさを糧としたい。ネオユニヴァースの肌にシンボリクリスエスという配合なら、チャーチルダウンの2000mが合わぬとも思えぬ。

もちろんヒヤシンスS次の結果次第ではある。それを差し引いても、ルヴァンスレーヴの春が楽しみだ。

 

***** 2017/12/13 *****

 

 

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コメント

そこは調教の課題ですね。
しかしこの馬、怖いですよ。ジョッキーは手を焼くかもしれません。

投稿: 店主 | 2017年12月14日 (木) 22時08分

強かったですが、基本前に行ってどれだけ粘れるかのUS競馬では出遅れ癖は致命的な気がします。
でも、日本馬のケンタッキーダービー挑戦は見たいですね。

投稿: Nashwan | 2017年12月14日 (木) 21時18分

ありがとうございます。
直しました。coldsweats01

投稿: 店主 | 2017年12月14日 (木) 07時05分

タイポです。

ルヴァンスレーヴ

投稿: tsuyoshi | 2017年12月14日 (木) 06時54分

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