« 硫黄島に散った英雄 | トップページ | 豆腐の味、馬券の味 »

2017年11月 7日 (火)

攻めよ若人

来年のカレンダーの注文用紙が回ってきた。年賀状の発売も既に始まっている。南関東の来年度の日程発表も近い。どうやら、来年はあーいうことになったり、こーいうことにもなるらしい。発表前だからここには書けないけど、関係者には負担が増すことになりそう。ともあれ、歳を重ねるごとに一年が早くなる。なんと今日は今年最初の忘年会に顔を出すことになった。

忘年会であれ新年会であれ10人を超えるような宴席に自ら進んで足を運ぶことはほとんどない私だが、河豚だと聞いて、その信念をあっさりと曲げた。河豚は機会を逃すと食べる機会に恵まれぬもの。向かった先は銀座の『北大路』である。 

河豚は美味い。テトロドトキシンとかいう猛毒を体内に有していながら、その美味さを諦め切れずに身体を張ってトライアンドエラーを繰り返してくれた先人に感謝しながら有り難く味わう。

Fugu 

リスクのあるものほど美味であり、人はその美味さから逃れられぬものだ―――と、誰かから聞いたことがある。

河豚や牡蠣がその代表例だが、競馬や不倫なんかもそこに含まれるらしい。有難いことに不倫の味は知らぬが、競馬、すなわちギャンブルの味わいを支えているのは、何よりそこに潜む避け難いリスクである。

しかし、その一方で最近の若い世代は「どんな小さなことでも負けるのは嫌」という傾向がことのほか強いという。

だから、彼らは10回に1回の大勝利ではなく、10回中8~9回の小さな勝利を目指す。競馬においてもそれは同じこと。最近のファンは、下位人気馬を進んで買うような真似はしない。勝負の場にいながら、勝負をしないのである。

近年の競馬で、1番人気馬のオッズがやたらと低くなるのはそのせいではあるまいか。かつて競馬場を席巻したディープインパクト・フリークに代表されるように、勝つと分かり切っている馬をみんなで応援し、みんなで勝利の気分を味わいたいのである。

だが、ギャンブルという一皿からリスクという調味料を取り除けば、その味わいはひどく薄っぺらいものになる。もし「河豚なんか食べる必要はない。鱈で十分」という人ばかりだったら、我々はこのような味を知ることはできなかった。若者が本命にすがりつく姿は、傍から見てて切なささえ覚える。もっと攻めて欲しい。

 

***** 2017/11/07 *****

 

 

|

« 硫黄島に散った英雄 | トップページ | 豆腐の味、馬券の味 »

グルメ・クッキング」カテゴリの記事

競馬」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 硫黄島に散った英雄 | トップページ | 豆腐の味、馬券の味 »