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2017年8月 8日 (火)

オッズ

先日、数学の話を書いていて思い出したことがある。「オッズ」という言葉について「皆、使い方を間違っている」と、誰かがどこかで指摘されていらしたような気がするのである。たしか、故・森毅先生ではなかったか。でも、ひょっとしたら違う先生だったかもしれない。うろ覚えで申し訳ない。

ただ、その内容は比較的明瞭に覚えている。

オッズという言葉は「可能性」とか「賭け率」とかいう意味で使われることが多いが、その元来の意味は「勝ち目」である。さらに「勝ち目」というのは、ほんの僅かな可能性を指すのではなく、ある事象に対して勝つ確率が半分以上である状況を指して言う。例えば私が誰かとサイコロ勝負をするとして、もし「1~4の目が出たら私の勝ち」というルールが設定された場合「I have odds.」ということになる。

―――と、こうしてあらためて書き並べてみると、やはり森先生の発言だったような気がしてきた。間違っていたら、ごめんなさい。

ともあれ、現在の競馬では「オッズ」とは、ある時点での予想払戻率のことを指す。あくまでも事前の「予想」。払戻確定後にはオッズという言葉は使わない。競馬のオッズというのは、あくまでも”目安”なのである。

手元の日本中央競馬会手帳によれば、中央競馬でオッズが発表されたのは1964年のことだそうだ。これも有名な逸話だが、当時のオッズは競馬会の職員が自ら考案したという計算尺を巧みに使って計算され、連勝式(当時は枠連のみ)の上位人気15通りのオッズを競馬場内のテレビに表示していたという。

ただ、私が幼少の時分に叔父に連れて行かれた場外馬券売り場に、オッズモニタの印象はほとんどない。オールドファンなら誰もが経験されたことだろうが、その組み合わせを発売する発売窓口の数と、そこに群がる行列の長さで、だいたいのオッズを推測したものである。

かつては馬券によって窓口が違っており、例えば連勝の1-6と5-6を買う場合、それぞれ専用の窓口に並ぶ必要があった。無用な混乱を避けるため、人気になりそうな馬券の窓口ほど多く設けられており、窓口の数を見ればおおよその配当が判断できたのである。それでも、レース後に配当が発表されて「ええっ!」と驚くこともしばしばあった。

Odds 

現在では、コンピューターのおかげで時々刻々と最新のオッズが発表され、確定払戻金の発表で驚きの声が上がるなんてこともない。そういや、あの当時の場外馬券売り場の発売締切時刻は、レース発走の1時間も前だった。ギリギリまで脂汗を流して頭を悩ますことができるのも、コンピューターのおかげなんですね。

 

***** 2017/08/08*****

 

 

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