« 鬼ひも川 | トップページ | 早田の地と血 »

2017年7月 7日 (金)

冷麦はどこへ

昨日のひもかわに続いて今日の昼は素麺。『はなまるうどん』チェーンが期間限定で素麺を提供しているというので食べてみた。

Somen 

さほど期待はしていなかったが、なんというか、普通……(笑) 「讃岐では、うどんと同じくらい素麺も親しまれている」とは謳っているけど、それでもやはりうどんにはかなうまい。素麺を食べ終えてから、おろしぶっかけを追加注文しようかと真剣に悩んだ。

素麺や冷麦を外で食べる機会はあまりない。いた、正しくは「外で食べようとは思わない」だろうか。夏休みのお昼に家で食べるモノ―――そんなイメージがある。しかも私が子供の頃は素麺より冷麦の方が圧倒的にメジャーだった。当時は「東日本の冷麦」と「西日本の素麺」という棲み分けがあったはずだが、今や全国的に素麺が幅を利かせている。冷麦派はちょっと肩身が狭い。

ちなみに素麺と冷麦は同じものではない。小麦粉に食塩水を加えてこねたものを、油を塗りながら手で細く延ばしていくのが「素麺」。「冷麦」はこねるまでの製法は同じだが、手ではなく麺棒で薄く打ち延ばして包丁で細く切る。それに油を塗り、最後にまた延ばして仕上げる。

昨日の「ひもかわ」でも登場したJASの規程では「1.3ミリ以下を素麺、それより太くて1.7ミリまでを冷麦」と定めているが、この太さだけの区分けには異論もあるようだ。

素麺は奈良時代に遣唐使が大陸から持ち帰ったとされる。平安時代では既に「七夕に食べると大病にかからない」という言い伝えが誕生していたらしい。ゆえに今日7月7日は「素麺の日」と定められている。

一方、冷麦の登場はそうめんより700年も遅れた室町時代。当時は「切り麦」と総称され、冷やして食べれば「冷麦」で、温めて食べると「熱麦」と呼ばれたそうだ。なお、私が調べた限りでは「冷麦の日」というのは見当たらない。ますます冷麦派の肩身は狭くなる。

錦糸町駅を降りてウインズとは反対側の北口を出て歩くこと1、2分。うどん専門店『しゅはり』は、石臼を使って自家製粉した全粒粉を使ったうどんを提供する人気店だが、こちらではうどんではなく冷麦も選ぶことができる。

Shuhari 

その冷麦は主人がかつて修業した神楽坂の名店『蕎楽亭』仕込み。市販の冷麦とは違い麺にはしっかりコシがあり、しかも小麦の風味がしっかり感じられる。こちらの店はうどんのレベルも高いのだが、冷麦のレベルもそれにまったく負けてない。冷麦目当てという客も多いそうだ。

昔は夏になると、そこらへんの蕎麦屋さんでも「ひやむぎ」のメニューを出していたように思う。だが、最近ではほとんど見かけない。昨日の「ひもかわ」も然り。彼らは絶滅危惧種になりつつあるのだろうか。

 

***** 2017/07/07 *****

 

 

|

« 鬼ひも川 | トップページ | 早田の地と血 »

グルメ・クッキング」カテゴリの記事

競馬」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 鬼ひも川 | トップページ | 早田の地と血 »