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2017年7月29日 (土)

ギャラントマンの血

先日、仲間内でギャラントアローの話で盛り上がった。

2003年のスワンSを11番人気で逃げ切った、あのギャラントアロー。それが2005年の小倉日経オープンに出走してきた。その日我々はたまたま小倉競馬に遠征に出ていた。そして、その中のひとりがギャラントアローの複勝で大勝負に打って出た―――。

とまあ、そんな話である。結果、ギャラントアローは見事3着。複勝は450円もついた。旅打ちでの大勝は、ことさら思い出深い。

ギャラントアローの「ギャラント」は、同馬の祖母の父にあたる種牡馬ギャラントマンに由来する。

ギャラントマンは、ベルモントSやトラヴァーズSなど26戦14勝。同じ1954年生まれのボールドルーラー、ラウンドテーブルとともに、米国競馬史に残る「三強」とまで称されたが、種牡馬となってからの成績はライバル2頭に遠く及ばなかった。産駒はスピードには長けているものの、スタートから飛ばしてあとは粘るというタイプばかり。当時の中長距離偏重のレース体系には、残念ながらフィットしなかったのであろう。父系サイアーラインも、ほぼ途絶えている。

ギャラントマンに限らず父系血脈を継続させることは至難の業。一時代を築いた人気の主流父系でも、3代も経れば次第に活力を失い、勢いを得た別のラインに屈してやがて姿を消していく。サンデーサイレンスだって安穏とはしていられない。ヒンドスタンも、ネヴァービートも、パーソロンも、あのノーザンテーストですら例外ではいられなかった。

ところが、日本で半世紀近くも重賞ウイナーを絶やさない父系がある。それがテスコボーイから連続する父系サイアーライン。1972年の皐月賞馬ランドプリンスを皮切りに、昨年の高松宮記念を制したビッグアーサーまで。これは我が国の競馬史上において、ほかに例のない大記録であろう。

それなのに今年はこのラインから重賞勝ち馬が、まだ出ていないのである。長らくこのラインを牽引してきたサクラバクシンオーの産駒は現5歳世代がラストクロップ。現役産駒も少なくなってきた。となれば、サクラバクシンオーの後継種牡馬・ショウナンカンプにかかる期待は自然と大きくなる。折しも明日のアイビスサマーダッシュには、ショウナンカンプ産駒のナリタスターワンが出走予定。よりによって1番枠を引いてしまったが、初の直線千メートルで一変を期待したい。

アイビスサマーダッシュとサクラバクシンオーの相性の良さは知られている。一昨年、昨年と連覇したベルカントや、08ー09連覇のカノヤザクラなど、過去10年間で産駒は4勝、2着1回、3着1回や好成績。これに「母の父サクラバクシンオー」を加えると、5勝、2着2回、3着1回となる。もはやアイビスサマーダッシュは、サクラバクシンオーを抜きにしては語れない。

Kanoya 

実は、このサクラバクシンオーにもギャラントマンの血が流れている。3代母ワンクリアコールの父がギャラントマン。さらに日本におけるギャラントマンの代表産駒として、メイワキミコの名を挙げる人も多かろう。2頭とも、揃ってスプリンターズS連覇の名スプリンターである。けっして偶然ではあるまい。ギャラントマンの血を引く馬は、底力を求められる短距離に合う。59キロを背負いながら小倉日経OPで3着に粘ったギャラントアローも然り。真骨頂は苦しくなってからのもうひと踏ん張り。直線千メートルこそ絶好の舞台だ。

 

***** 2017/07/29 *****

 

 

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