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2017年7月30日 (日)

続・二刀流

「一昨年のマーチSを勝ったソロルが障害練習を開始したらしい。ソロルの会員さんにしてみれば、心境様々であろうが、それを聞いた私の反応はポジティブである。久しぶりに平地と障害の両方の重賞を勝つ馬が誕生するかもしれない。」

昨年4月14日付の本稿『二刀流』の書き出しである。あれから1年と3か月余り。ソロルが本当に障害重賞を勝ってしまった。昨日行われた小倉サマージャンプ(JGⅢ)。道中は中団の内々で脚をため、2周目の向こう正面から徐々に進出。直線では先に抜け出した1番人気アップトゥデイト目がけて大外を追い込み、ついに最後の1完歩でハナ差だけ捉えてみせたのである。

芝とダートのそれぞれで重賞を勝つ馬はさほど珍しくはないのに、平地と障害の両方で重賞勝ち馬となったケースは過去に10頭しかいない。ダイニカツフジ、タイシユウ、ダテハクタカ、メジロワース、ナムラモノノフ、シンホリスキー、ゴッドスピード、カネトシガバナー、ケイアイドウソジン、そしてエーシンホワイティ。芝とダートの二刀流に比べて、平地と障害の二刀流がいかに難しいかをこの数字が物語っている。ともあれソロルは史上11頭目、正真正銘の二刀流馬となった。

それにしても、あのレース展開に持ち込んだのならアップトゥデイトは勝っておきたかった。負けた林騎手は、レース後しばらく悔しさを隠せなかったと聞く。なにせ一昨年のJRA賞最優秀障害馬。その年には、この小倉サマージャンプも勝っている。林騎手は2キロの斤量差を敗因に挙げていたが、実績を考えれば仕方ない。完敗であろう。

長く障害の王道を歩んできたアップトゥデイトと、最近までダート戦線を戦ってきたソロルだが、両馬の対戦はこれが初めてではない。初対戦は2013年2月のヒヤシンスS。ソロルは4番人気であわやの2着。対するアップトゥデイトは差のない5番人気に押されるも10着に敗れた。アップトゥデイト本人(馬)は、4年前のあのレースを覚えていたのだろうか。覚えていたとしたら、なおさら昨日は負けるわけにはいかなかった。

Soror_1 

負けるわけにいかなかったのは林騎手も同じ。とくにソロルにだけは負けたくなかったはずだ。

なぜか。冒頭に引用したように、ソロルが障害練習を開始したのは昨年の春である。実はそのときの練習パートナーが林騎手だった。だが、その林騎手から障害不適格を告げられてしまう。練習中に落馬させられたことも影響していたのかもしれない。ともあれ、彼のひと言でソロルの障害入りは半年遅れた。しかし、そのおかげで西谷誠騎手という素晴らしいパートナーに巡り会えたのだから、何が幸いするかわからない。

平地時代のソロルは、騎手が定まらないのが悩みの種だった。手綱を取った騎手は、なんと21人。4戦続けて同じ騎手が乗ったこともない。だが、障害入り後は一貫して西谷騎手が手綱を取り続けている。今回がコンビ7戦目。レースを重ねるたびに、西谷騎手はソロルを手の内に入れてきた。写真は前走で3着したときのもの。

Soror_2 

優勝騎手インタビューでは、「以前より真面目になって乗りやすくなっています」というコメントも飛び出した。調教師、牧場関係者、そして出資会員のみなさんが、長いこと待ちわびた言葉に違いない。目標はもちろん中山大障害。こうなったら二刀流を極めてもらいたい。

 

***** 2017/07/30 *****

 

 

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