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2017年6月13日 (火)

若鮎の如く

今宵は銀座某所で社台会員さんらとの酒席。

Catalog 

送られてきたばかりのカタログを広げつつ、狙いを定めた1歳馬と、そしてデビューを控えた期待の2歳馬の話題で盛り上がった。6月はもっともクラブライフが充実する季節ではあるまいか。若鮎の如くしなやかで、美しく、生命力にあふれた2歳馬たちのレースぶりが今から楽しみでならない。

6月は鮎の季節ともされている。

だが、実際に食べて美味いのはある程度成長した7月、8月の鮎であろう。真夏の取れたてを塩焼きにし、ハラワタの部分からガブりとやるのが美味い。鮎の季節を6月とするのは、釣り師の季節感が多分に反映されてやしないか。ともあれ、今宵の宴席でも焼き物は鮎と聞いていたのだが、私の一存で変更してもらった。

かつての私は鮎の塩焼きそのものを美味いと思っていなかったフシがある。背肉はソコソコ美味いが、川魚としては山女魚や岩魚とさほど変わらない。特に美味とされる内臓もスカスカで、苦いばかり。なぜこの味が絶賛されるのか、皆目見当がつかなかった。

だが、ある年の夏。普段なら訪れないであろう競馬オフシーズンの京都に、たまたま出向く機会を得た。その折、嵐山の奥にある一軒でついにその味を知るに至ったのである。

ワタが美味いというのはこのことか。それはまごうことなき脂の旨さであり、むしろくどさを懸念するほど。ところが、フルーツを思わせる爽やかな香りと軽快な苦みとが、そんな懸念を一笑に付してくれる。なんとも胸のすく味わいであった。私はこれを知らずに生きてきたのかと、愕然とした思い出がある。

一年魚である鮎は成長も早く、ために食欲もすこぶる旺盛である。であるから、水揚げされた鮎は、たとえ生簀で活かされていたとしても、たちまち内臓が痩せ、味が落ちるのだそうだ。すなわち東京で美味い鮎を味わおうとすること自体に、そもそも無理があるのだという。

ちなみに、10年ほど前まで「若鮎賞」という名のレースが行われていたことを覚えておいでだろうか。5月東京の3歳500万特別。通常は植物の名前が冠されるはずの3歳特別戦に、魚の名前が用いられるのは珍しい。JRAのレース名全体を通しても、魚の名前が使われていたのは若鮎賞くらいではなかろうか。「初鰹賞」とか「秋刀魚特別」なら季節感も伴ってよろしかろうと思うのだが、ついぞ見かけたことはない。

Wakaayu 

東京競馬場の脇を流れる多摩川でも、近年では鮎が復活して話題となっている。「若鮎賞」というレース名はなぜ消滅してしまったのか。その経緯は知らないのだが、こちらの鮎の復活はないのだろうか。エアスマップやダイヤモンドビコーといった若鮎たちが、夏から秋への飛躍のきっかけにしていった思い出深いレースなのである。

 

***** 2017/06/13 *****

 

 

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