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2017年6月19日 (月)

一頭でも多く見るために

ゆうべの話。

帰宅して風呂に入ると、両腕がヒリヒリと痛む。なんだと思って見てみれば、手首から肘の中間あたりまでが真っ赤になっているではないか。

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ハテ? バレーボールをやった記憶はないゾ……。

となれば答えはただひとつ。日焼け以外あるまい。ありがたいことに、牧場では3日間快晴が続いた。だからといって日焼けごときに文句を言ったらバチが当たる。こんな不自然な焼け方をしたのは、長袖の先を二折りほどめくっていたせいであろう。

「日焼けは身体に負担になる。だから疲労がたまる」

今回ツアーに同行した某社長氏はそう言って、日焼けせぬよう気を配っていた。私はその辺が無頓着だからいけない。クビ周りもしっかり焼けているし、ハナ先も赤い。クビハナなら競馬の話だ。そう笑い飛ばして眠りにつき、朝になって目を覚ましたら全身の疲労感が半端ない。いい加減自分のトシを考えろ―――。体がそう言っているような気がしてならない。

しかし、数年前のツアーではもっと疲れていた。なにせ移動のバスの車中では参加者全員が眠りに落ちていたほど。それを察したスタッフもほとんどマイクを取らなかった。私は一度、展示馬の周回展示中に、立ったまま眠っている参加者を目撃したことがある。むろん疲れるのは牧場側も同じことだから我々もそれなりの覚悟を持って臨んでいたし、一頭たりとも見逃すまいと疲れた身体に鞭打って放牧地を歩き続けた。

だが、最近はどこか違う。追分から苫小牧のホテルへ向かう車中も、二日目の朝も、みんなしっかり目を覚ましていた。

何が違うのか。大きいのは展示頭数。ちょっと前のツアーでは種牡馬を含め、2日間で450~500頭をこなさなければならなかった。ちなみに今年は種牡馬を含めて350頭に満たない。頭数が少なければ移動も少なくて済む。

しかしなぜ展示馬が減ったのか。だって募集頭数自体はむしろ増えているのである。

    2010年 2017年
------------------------
社台RH 70  92
サンデー 76  93
G1TC --  44
社台OC 60  67
地方所属 28  27
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合計  234 323

タネを明かせば、当時のツアーでは募集1歳馬のみならず、ツアー参加者の出資現役馬も展示されていたから。展示場所が足りずに厩舎脇のちょっとしたスペースにも馬が立っていた光景は、今となっては懐かしい。

Tenji 

だが「募集馬をじっくり見たい」とか、「他人の活躍馬など見たくない」という意見もあって、数年前から出資馬展示は行われなくなった。おかげで時間的なゆとりは生まれたが、空いた時間を募集頭数の増加で埋める牧場側も抜け目がない。ともあれ、最近のツアーはずいぶん楽になった。覚悟と体力を必要としなくなった代わりに、若干とはいえ緊張感が失われた感もある。

それでもまったく歩かなくなったわけではない。前出の社長氏は、ノーザンファームの放牧地を歩きながら「こういうところを馬たちは歩いているんだなぁ」としみじみ語った。遠目には金一に草が生えそろっているように見えても、実際に歩いてみれば地面はデコボコだし、ところどころ土がむき出しになっているし、草の種類もタンポポとかオオバコとかクローバーとか様々。それを自らの足の裏で実感すれば、馬の見え方も違ってくるかもしれない。

クラブのスタッフは「とにかく歩いてください。他人より歩いて、他人より多くの馬を見てください」と力説していた。相馬眼を養うには、とにかく多くの馬を見る以外に道はない。馬選びは体力勝負。そのために健康に注意するのは当然であろう。無駄な日焼けを避けるのも一理ある。

ツアーには作家の吉川良氏がゲストとして同行するのだが、このヒト、2月に80歳になったばかり。夜のパーティーで壇上に上がるときの軽やかなステップや、放牧地をせっせと歩く姿を見ると、とてもそんなトシには見えない。そんな吉川氏から「お、おまえ。なんでそんなに太ったんだ?」と絶句されてしまった。他にも「太りましたね」と指摘する人多数。5キロも太ればそれも仕方ないか。

そんないろんな事情が相重なって、今日からちょっとだけ生活態度を改めることにする。と言っても、目的地のひと駅手前で電車を降りて歩き、うどんの大盛を普通盛に変える程度。さほどの効果もあるまいが、馬を見るにも健康が大事だということを今さら実感した次第。歩けなくなってからでは遅い。

 

***** 2017/06/19 *****

 

 

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