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2017年5月26日 (金)

ジンクスに挑む

歴史と伝統を誇る日本ダービーでは、これまで様々なジンクスが語られてきた。その数は他のクラシックレースに比べても突出して多い。

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なぜか。おそらく舞台の大きさゆえであろう。過去のダービーを顧みても、能力は抜きん出ているのに、なぜかダービーで不可解な敗戦を喫した馬は列挙に暇がない。それをすべて馬のせいにするのは残酷過ぎやしないか。だったらジンクスに罪をかぶせてしまおう。得体の知れぬジンクスに狙われてしまっては、どれだけ強い馬でも勝つの難しい。それがいつしか「ダービーは運の良い馬が勝つ」という格言にも繋がった―――。私はそう考えている。

「9文字の馬名ではダービーを勝てない」

ダービー黎明期には、そんなジンクスがあった。それを破ったのが1954年のゴールデンウエーブ。すると今度は「馬名に数字を持つ馬はダービーを勝てない」というジンクスが生まれる。ゴールデンウエーブの勝ったダービーの大本命馬が、ダイナナホウシュウだったからだ。その後、テンポイントやホウシュウエイトらも、このジンクスに苦しめられるわけだが、2014年にワンアンドオンリーがついにこのジンクスにもピリオドを打ってみせた。

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「芦毛はダービーを勝てない」というのも、ダービーの有名なジンクスのひとつ。なにせ、ダービー創設から57年間も幅を利かせていた。それを打ち破ったのは1989年のウィナーズサークル。だが、その翌年以降は再び芦毛の受難が続いている。皐月賞馬ハクタイセイを手始めに、ビワハヤヒデ、クロフネ、そしてゴールドシップもダービーの栄光を掴めなかった。ジンクスの方も、そう簡単には抵抗を諦めたりはしない。

ジンクスがジンクスたる所以は、明確な理由が見出だせないせいであろう。本質的には取るに足らない話。単なる偶然かもしれない。そういう意味において、「藤沢和雄調教師が牡馬クラシック未勝利」は、果たしてジンクスと呼べるのだろうか。

重賞百勝の名伯楽にしては、たしかに奇怪なイメージを禁じ得ない。シンボリクリスエスやゼンノロブロイを以てしても―――と言われれば、たしかにジンクスのせいにしたくもなる。だが一方で、3歳春には決して無理をしない主義の人でもある。ともあれレイデオロが勝てば、競馬界の七不思議もひとつ消えよう。

私の若い頃には「NHK杯で初めて重賞を勝った馬はダービーを勝てない」というジンクスがあった。「NHK杯」というのは、かつてのダービートライアル。今ならさしずめ青葉賞であろう。このジンクスは「青葉賞馬はダービーを勝てない」に置き換わって、亡霊のように今なお生き続けている。

だがしかし、ついにそのジンクスも破られる時が来たのかもしれない。

今年の青葉賞を勝ったアドミラブルが、ダービーの前々日発売で単勝1番人気に推されている。勝てない、勝てない、と揶揄された過去の青葉賞馬を顧みても、本番で1番人気の支持を受けた馬はいなかった。ダービーで1番人気馬が強いことは有名なジンクス―――ではなくて周知の事実。ジンクスの打破に向け、ファンも後押ししている。

 

***** 2017/05/26 *****

 

 

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