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2017年5月 6日 (土)

サンデーサイレンスの3×3

今年のNHKマイルカップには大物の参戦がない。「主役不在」「混戦」「小粒」がキーワードになっている。前走大敗のモンドキャンノやアウトライアーズが人気を背負うメンバー構成に、GⅠレースとして物足りなさを感じる向きも多かろう。

だが、よくよく見れば注目すべきポイントがないわけでもない。登録25頭の中にこれまでGⅠの舞台では見なかったような血統構成を持つ馬が、2頭も含まれている。札幌2歳Sの覇者トラストとシンザン記念を勝ったキョウヘイ。そのどちらも、サンデーサイレンスの孫同士の配合によって誕生してきた。いわゆるサンデーの3×3なのである。

Derby 

思えば昨年の東京ダービー馬・バルダッサーレも、兵庫ダービーの覇者・ノブタイザンも、どちらもサンデーサイレンスの3×3だった。それに軽い衝撃を覚えた記憶がある。しかしJRAの重賞を勝つ馬が登場したとなると、もはやいちいち驚いてもいられない。

そもそも、競走成績の良かった牝馬にサンデーサイレンスの血を見ぬことは難しい上、種牡馬の世界においても、サンデーの孫世代がすっかり主役になりつつある。そんな時代背景がサンデーの3×3の誕生を後押ししているに違いない。

社台スタリオン繋養のサンデー直子が4頭のみであるのに対し、父系孫世代となるとリーチザクラウン、キズナ、スピルバーグ、フェノーメノ、リアルインパクト、ディープブリランテ、ドリームジャーニー、ジャスタウェイ、キンシャサノキセキ、オルフェーヴル、スマートファルコン、ヴィクトワールピサの12頭。いつの間にか、サンデーの3×3が誕生する下地は整っていた。

Orfe

むろん強度の近親配合にはリスクもある。ノーザンダンサーの3×3の血統を持つフサイチコンコルドは、強さと同時に極度の体質の弱さをも兼ね備えていた。サンデーの血がヘタに強調されたら、どんな子が生まれてくるか分からない。

そんな心配をよそに、バルダッサーレやノブタイザン、あるいはトラストやキョウヘイが結果を出した。彼らの活躍が3×3へのGOサインになる可能性は高い。実際、今月のHBAトレーニングセールには、実に8頭ものサンデー3×3の血統を持つ2歳馬が上場を予定している。

ところで、明日のNHKマイルCにはサンデーの父系孫種牡馬の産駒が6頭出走する。サンデー父系孫種牡馬の産駒がJRAのGⅠを勝った例は、実はまだない。だが、ここまで頭数が揃った今回は大きなチャンス。むろん、勝てば競馬界にとっても大きな節目となる。主役不在とお嘆きの貴兄も多い今年のNHKマイルだが、かように別の視点に立てば見どころがないわけでもない。果たして。

 

***** 2017/05/06 *****

 

 

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