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2017年4月20日 (木)

タケユタカの玄孫

新幹線を止めるほどの強風が吹き荒れた昨夜、砂塵舞う大井競馬場ではダートグレードの東京スプリントが行われた。ドリームバレンチン、ブライトライン、レーザーバレットといったベテランの重賞ウイナーたちを押しのけて1番人気に推されたのは、なんと5歳にして重賞初出走のキタサンサジンである。

とはいえ、馬名のサジンは「砂塵」ではなく「砂神」らしい。直線で後続に迫られた時は、「あぁ、砂塵と共に馬群に飲まれるか……」と思わせたが、そこから粘ること粘ること。これは逃げ切るかもしれない。

それでも最後に大外から猛追してきたブライトラインの脚色は、誰の目にも差し切る勢いだ。ほとんどのカメラマンが外に照準を合わせ、場内ビジョンもブライトラインを映し続けた。にも関わらず、なんとゴールではまだアタマ差も残していたのだから不思議というほかはない。最後まで交させぬその脚は、まさに神掛かっていた。

Kitasan1 

北島三郎オーナー仕事を終えてから大井に駆け付けたという。体調が万全ではないようで、両脇を支えられて記念撮影に収まっていたが、終始笑顔だった。その行動力に感服の念を禁じえない。たしかキタサンチャンネルがニュージーランドトロフィーを勝ったときも、前日まで入院していたにもかかわらず、「どうしても競馬場で応援したい」と中山に駆け付けていらしたはず。きっとその愛情が馬に伝わるのだろう。そうでなければ、キタサンサジンの最後の脚は説明ができない。

Kitasan2 

キタサンサジンの母・キタサンヒメも、その母・キタサンクインも、その母・パーセントも、いずれも北島オーナーの所有馬である。この母系からは、キタサンフドウ、キタサンテイオー、キタサンチャンネル、キタサンヒボタンといった馬たちが活躍している。配合理論も玄人はだし。どの馬も自らが手塩にかけて育てた子や孫のような存在に違いない。

長い年月をかけて馬を作り上げる夢を追い続け、こうして結果を出すことは簡単ではない。繁殖を持つとそれを痛感する。しかしその情熱が、競馬の神様の心を動かし、キタサンブラックという名馬と巡り会わせてくれたのかもしれない。

来週はそのキタサンブラックの連覇がかかる天皇賞。キタサンサジン重賞初勝利の勢いに乗りたい。ちなみに、キタサンサジンの4代母の名は「タケユタカ」という。1971年生まれのパーソロン牝馬。宇都宮の名馬・カネユタカオーの母としても知られている同馬だが、少なくとも北島三郎さんとタケユタカとの縁は、既にこの頃から始まっていたこということになろう。

 

***** 2017/04/20 *****

 

 

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