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2017年4月14日 (金)

初代「皐月賞」馬の血

マリーンカップ当日の船橋競馬場で馬運車「トサミドリ」号に遭遇した。

Baunsha 

ファンディーナの皐月賞挑戦に巷は大いに盛り上がっている。だが、1948年に牝馬のヒデヒカリが勝ったという「皐月賞」は、実は「農林省賞典四歳呼馬競走」という名で、5月の中旬に、しかも東京競馬場で行われていた。すなわち現在の皐月賞とはまったく違う。だからファンディーナが勝てば、実質的には皐月賞史上初の快挙なのですよ―――。

4月3日付「牝馬の皐月賞」で私はそう書いた。

では、「皐月賞」という名のレースが中山で行われるようになったのは、果たしていつからなのか。それはヒデヒカリの翌年だから、1949年のこと。実はそのレースを勝ったのが冒頭のトサミドリなのである。つまり初代「皐月賞」馬。週末に迫った皐月賞に向け、なんとなく縁を感じずにはいられない。

トサミドリは、日本の3冠馬第1号セントライトの弟という良血で、自身も皐月賞と菊花賞を勝った2冠馬である。ダービーでも人気を集めたが、予想外の暴走の果てに伏兵タチカゼに単勝55430円の大穴を許した。普通に走っていれば、兄弟でクラシック3冠の偉業を成し遂げていた可能性が高いとされる。

しかもこの兄弟は種牡馬としても大成功だった。なにせ内国産種牡馬が見向きもされない時代に、2頭合わせて4頭もの菊花賞馬を送っているのだから凄い。この一族の血こそ日本のクラシックの土台ともいえる。

そんなことを考えていたら、そのトサミドリの血を受け継ぐ一頭を、今年の皐月賞出走馬の中に見つけてしまったのである。

それがトラスト。母の父・エイシンサンディの母系を遡ること4代。天皇賞や有馬記念を勝った名牝・ガーネットの父が、トサミドリだ。

地方川崎所属として札幌2歳Sを勝ってみせたが、JRAに移籍してからは東スポ杯5着、朝日杯5着、シンザン記念4着、毎日杯5着と、あと一歩足りない競馬が続いている。だが、レースの格も、馬場状態も問わず、毎回堅実に走っている点は見逃せない。なにせ今年の皐月賞は混戦。どんなレース展開になっても、必ず力を発揮するトラストの安定感が生きるかもしれない。

元をただせば、その馬名を冠した馬運車を見かけただけの話。だが、ここまで書いた以上、買わぬわけにはいかぬだろう。トラスト陣営にとっては迷惑千万かもしれないが、トサミドリのせいだと思ってお許し願うほかはない。

 

***** 2017/04/14 *****

 

 

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