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2017年4月 3日 (月)

牝馬の皐月賞

牝馬のファンディーナが桜花賞ではなく皐月賞に登録してきた。出走が実現すればバウンスシャッセ以来3年ぶりのこと。フラワーカップをステップにしたことも、200万円の追加登録料を支払っての参戦という点もバウンスシャッセと重なる。バウンスシャッセはイスラボニータの11着に敗れたが、ファンディーナは果たしてどうか。なにせフラワーカップのインパクトはバウンスシャッセの比ではなかった。

「牝馬が皐月賞を勝てば1948年のヒデヒカリ以来69年ぶり」

メディアはそのように盛り上げている。

ヒデヒカリの当時、オークスは秋に行われていた。したがって、3歳馬はオトコであれオンナあれダービーを目指すことになる。その前哨戦たる皐月賞に牝馬が参戦したところで、さほど驚くことではない。実際、この年の皐月賞は7頭立てで行われたのだが、そのうち3頭が牝馬であった。前年の皐月賞も牝馬のトキツカゼが勝っている。

ダービーの権威に比べ、当時の皐月賞の評価が今ほど高くはなかったことは否定できない。そも名称からして「農林省賞典四歳呼馬競走」である。しかも5月中旬の東京競馬場で行われていた。現在の皐月賞とは全然違う。そういう意味ではファンディーナが皐月賞を勝つようなことがあれば、実質的には史上初の快挙に等しい。

むろん、ファンディーナ陣営にしても、何の勝算もなく牡馬に挑むようなことはするまい。そこはプロたちの決断。少なくとも200万の追加登録料に見合う理由があるはずだ。

分かりやすいところでは距離適正。我が国のクラシックは英国に範を取ったと言っていながら、なぜか1冠目は牡馬と牝馬とで距離が異なる。それを「選択肢」と捉えれば、牝馬が皐月賞を選んだところで何らおかしくはない。実際、バウンスシャッセが皐月賞を選んだ際、管理する藤沢調教師は「1600mのスピードがないから」と言っていた。

その藤沢師の管理するソウルスターリングの存在も無視できない。阪神のマイルでソウルスターリングを破るのは至難の業。それならむしろ、確たる中心馬不在の牡馬の方が組みやすい。負担重量で2キロのアドバンテージもある。

ここ数年の牝馬の活躍で、「牝馬は牡馬より弱い」という固定観念が薄らいでいることも、ファンディーナの皐月賞挑戦を後押ししているのではないか。古馬最高峰のジャパンカップを見れば分かる。過去10年で牡馬と牝馬は5勝5敗のイーブン。しかしブエナビスタの1位入線(2着降着)を含めれば、牝馬が勝ち越しているとの見方もできる。

一回勝負の舞台でファンディーナが勝ち切るのは正直難しいかもしれない。なにせ相手は17頭。だが、そのチャレンジは一見の価値があろう。ウオッカの快挙からもう10年になる。

Vodka 

 

***** 2017/04/03 *****

 

 

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