« かすうどんがやって来た | トップページ | 写真の流儀 »

2017年4月24日 (月)

未勝利馬のダービー制覇

今週土曜の東京メインはGⅡ青葉賞。なんとここに未勝利馬のアグネスウインが登録してきた。

JRAにおいて未勝利馬が出走可能な重賞は限られている。2歳重賞と3歳春シーズンに行われるクラシックのトライアルレースのみ。だがさすがに、それを勝ったという例を私は知らない。そもそも、たいていの未勝利馬は除外されてしまうもの。だが今回、青葉賞の登録頭数はフルゲートに届かなかった。出ようと思えば、アグネスウインは出られる。

かつては、やはり未勝利のロイスアンドロイスが出走してきたり(3着)、未出走のジュネーブシンボリがここでデビューを果たすという離れ業(4着)を演じたこともあるレースだが、当時の青葉賞は重賞ではなくオープン特別だっため、未勝利馬は1着にならなければダービー出走は叶わなかった。ダービーの出走条件には「未勝利馬・未出走馬を除く」の一文がある。

しかし現在の青葉賞は重賞なので、仮に2着に敗れても優先出走権と収得賞金の両方が手に入る。JRAの定義では「未勝利馬」とは「収得賞金が0円の馬」であるから、ダービー出走に障壁はない。アグネスウインには、「1着を経験したことのない馬によるダービー制覇」の偉業(?)への、大きな期待がかかる。

ただし海外に目を向ければ、未勝利馬によるダービーやオークスの優勝が過去になかったわけではない。長い歴史を誇る英国では、1887年に未勝利のメリーハンプトンがダービー馬の栄光に輝いているし、1983年の英オークスは2戦未勝利のサンプリンセスによる大差独走だった。

このサンプリンセスはやがてバレークイーンという牝馬を産む。説明の筆頭はあるまい。フサイチコンコルドの母である。キャリア2戦でのダービー制覇。常識を覆す快挙の背景には、少なくとも血統的伏線はあった。

Fusaichi 

同じくバレークイーンを母とするボーンキングは、初勝利を記録した直後の3戦目に京成杯を勝ち、その弟アンライバルドもわずか4戦のキャリアで2009年の皐月賞を制している。さらに2007年の皐月賞をたった3戦のキャリアで勝ったヴィクトリーは、その母グレースアドマイヤがバレークイーンの娘だ。

Victory_2 

この一族がとりわけ春のクラシックに強いことは一目瞭然。加えてキャリア不足をまったく問題にしない。冬場に開催がなく、春の開幕からいきなりトップシーズンを迎える欧州のクラシック戦績では、サンプリンセスのようにキャリア3戦目でいきなりエプソムの12ハロンを克服できるような、そんな完成度の高さが求められる。

そんなことを考えていたら、青葉賞に登録してきた別の一頭に目が留まった。アドミラブルは4代母がサンプリンセス。キャリアはまだ3戦と少ないが、それがマイナスになる血筋ではない。むしろ好材料。ここが通過点になるようなら、ついに青葉賞からダービー馬が出るかもしれない。

 

***** 2017/04/24 *****

 

 

|

« かすうどんがやって来た | トップページ | 写真の流儀 »

競馬」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« かすうどんがやって来た | トップページ | 写真の流儀 »