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2017年3月 5日 (日)

南京錠が結ぶ絆

中山競馬場は穏やかな春の陽気に恵まれた。スタンド脇の桜は満開。もはやコートは邪魔な荷物でしかない。それもそのはず。なにせ今日は弥生賞である。いよいよクラシックの足音が聞こえてきた。

Sakura 

だが今年の牡馬クラシックは確たる中心馬が不在。レイデオロやブレスジャーニーは復調に手間取り、皐月賞に出るにしても直行と伝えられているし、2歳チャンピオンのサトノアレスにしてもマイラーの可能性を指摘する声がある。期待のサトノアーサーはきさらぎ賞で完敗。アーリントンカップを勝ったペルシアンナイトにしても、2000mの経験がない以上、全幅の信頼は置きにくい。

結局、現時点で「クラシック最有力候補」と呼べるのは共同通信杯を勝ったスワーヴリチャードくらいだろうか。今日の弥生賞では同馬に対抗し得る勢力の台頭を期待したい。なにせ、昨年はマカヒキが勝ったレースである。思えば、そのマカヒキにしても弥生賞では2番人気だった。

そんな今年の弥生賞を勝ったのは1番人気のカデナ。中山の坂をものともせず大外を一気に突き抜けた。

Yayoi 

スタートしてある程度ポジションを取りに行くこと。

初めての中山の坂をクリアすること。

そして何より次にお釣りを残して勝つこと―――。

弥生賞とはいえ、そこはあくまでトライアルである。カデナの手綱を取る福永祐一騎手はいくつかの課題を意識してこのレースに臨んでいた。最初の課題がクリアされたかどうかは微妙に見えたが、レース後は「ゲートも出てくれた」というコメントも残している。まあ、いちおう及第点といったあたりだろうか。

私がそんな言い方になってしまうのも、他の有力馬が走らなかった感が強いからに他ならない。時計も遅すぎた。スローで上がり34秒台の勝負になれば、そりゃあディープインパクト産駒の出番になりますよ。本番がこんな流れになるとは限らない。

ただ、少なくとも福永騎手はそんなこと気にしていないようだ。なにせカデナのオーナーからはダービーまでの騎乗を確約された身である。キズナ以来のダービー3勝目を目指すオーナーサイドからの依頼と思えば、期するところもあろう。きさらぎ賞での落馬負傷で、この弥生賞に乗れるかどうかが危ぶまれた際も、すぐにオーナーは福永騎手に連絡。「もし間に合わなくてもワンポイントの騎手に依頼するから焦るな」。そう言ってくれたという。しかし福永騎手はしっかり弥生賞に間に合わせて結果を出した。カデナ(南京錠)で結ばれた絆を思う。

福永騎手は、ダービーに直結すると言われるこの弥生賞を制すること今回が3度目。今年こそはダービーに手が届くだろうか。

 

***** 2017/03/05 *****

 

 

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