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2017年2月 5日 (日)

3歳春の東京芝2400m

3歳の春に、東京の芝2400mでもっとも速く走る馬を作る―――。

我が国のすべての競馬関係者に共通する目標があるとすれば、このひと言に収斂するのではないか。3歳の春の芝2400mとは、すなわち日本ダービーとオークスの舞台である。

そんな大事な芝の東京2400mであるのに、オークスやダービーまでにその舞台を踏む機会は意外と限られる。2、3の未勝利戦を除けば、ダービートライアルの青葉賞と、昨日行われた500万特別ゆりかもめ賞しかない。

そのゆりかもめ賞はダノンキングダムが競り勝った。好スタートから序盤はハナ。2コーナーでいったん他馬に先頭を譲ったが、かわされてからも自分のペースを崩さず走れたことが最大の勝因ではないか。直線では、外から迫るウインイクシードの脚色に完全に劣っていたにもかかわらず、ついにゴールの瞬間まで抜かせることはなかった。その勝負根性には光るものがある。

Danon 

ゆりかもめ賞といえば、2分29~30秒前後の時計が一般的。なにせほとんどの馬にとって2400mは初めて走る距離だから、慎重になるのはやむを得ない。一昨年のゆりかもめ賞で2着だったゴールドアクターは2分30秒6、2002年に3着と敗れたシンボリクリスエスでさえ2分30秒8を要した。ダノンキングダムの2分26秒1という勝ち時計は、ホオキパウェーブの時計をコンマ5秒短縮する“ゆりかもめ賞レコード”。しかもほとんど自分で作り出したタイムだから、自信を持っていい。ホオキパウェーブは秋に菊花賞で2着と好走している。

それにしても、この世代の芝中距離の500万やオープンクラスは、少頭数競馬が目立ち過ぎやしないか。昨日のゆりかもめ賞が8頭。今日のきさらぎ賞も8頭。芝1800m以上の500万とオープンのレースは今日まで25鞍行われたが、うち14鞍が10頭に満たなかった。フルゲートに達したレースはない。同じ芝中距離の新馬戦に除外馬が溢れかえっている状況を見るに、少しばかり奇異にも映る。

しかも、少頭数なら堅く収まりそうなものなのに、そうならないから手に負えない。先ほど挙げた10頭に満たなかった14鞍のうち、1番人気が勝ったのは暮れのシクラメンSだけという有様。なにより極めつけは先日の若駒Sであろう。5頭立てのこのレースを勝ったアダムバローズはしんがり5番人気。単勝、複勝、馬連、馬単、ワイド、3連複、3連単。発売されたすべての賭式で最低人気の配当が飛び出した。

無敗の連勝馬が何頭も誕生した昨年とは一変、今年の3歳馬の力関係はまだ見えてこない。あるいは例年に比べて能力差が小さい可能性だってある。だとしたら、サトノアレスやレイデオロにも付け入る隙がありそうだ。勝ったり負けたりを繰り返しながら強くなる馬もいる事実も見逃せまい。4ヵ月後の東京芝2400mでいちばん強いのは、いったいどの馬か。敗戦の中にもキラリと光る何かを見逃してはならない。

 

***** 2017/02/05 *****

 

 

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