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2017年1月30日 (月)

ゲートへの遥かな道のり

昨日の東京5レースは芝1800mの新馬戦。冬の東京開幕週のこの条件といえば、2年前にキタサンブラックがデビュー勝ちを収めた舞台でもある。今年はC.ルメール騎手騎乗のインシュラーが勝利。1番人気に応えて見せたわけだが、実はこのレース、実に20頭もの除外馬が出ていた。

除外馬の中にアパパネを母に持つ評判馬モクレレが含まれていたから、知る人は多いかもしれない。ほかにも秋華賞馬・クイーンスプマンテの子や、ドリームパスポートの半弟、あるいはマルカシェンクやザレマの半弟なども除外の憂き目を見た。除外されたメンバーの方が豪華なんじゃないかという指摘もある。なにせ出馬投票した6頭のディープインパクト産駒すべてが除外になったのだから。

この時季の除外ラッシュは今に始まったことではない。ただ、近年は芝の新馬や未勝利でその傾向が顕著になっている。

Gate 

大量除外の背景にはいわゆる「除外権利狙い」があると思われる方もいらっしゃるかもしれない。だが、新馬戦では5頭分の「ガチ抽選枠」なるものが存在する。昨日の東京5Rで言えば、出馬投票した36頭全馬で、まず5頭の出走枠を巡ってクジ引きを行う。除外権利がモノを言うのはそのあとの11頭分の争い。だから、「除外を見越して軽めの仕上げで……」なんて馬が仮にいたとしても、出走を余儀なくされることがある。もちろん出る気のない馬の投票を避けるのが狙い。それでも20頭がハジかれる。しかも翌週に走れるかどうかさえも定かではない。

実際、今週末にも芝1800mの新馬は用意されている。だが除外権利を持っていても、出走できる保証はない。だからだろうか、サトノマックスなどは、未出走の身でありながらゆりかもめ賞にも登録してきた。先ほども書いたように、昨日の新馬を除外されたメンバーは良血揃い。それなら、500万条件の方が案外楽な相手だったりする。しかも何より除外の心配がない。

除外が起きる理由はレースの数に比べて馬の数が多いから。そのひと言に尽きよう。

一部の馬主はレース数を増やせと訴えるが、それには法改正が必要。簡単ではない。逆にJRAは馬を減らすことで適正化を図ろうとしており、その思いは3歳未勝利戦の終了時季の前倒しや、出走手当ての減額といった施策になって具現化されている。一部で報道されている「降級制度の廃止」などもその一環であろう。実力のない馬はお引取りいただきたい―――。ホンネはそこにある。

馬主とJRA。少なくともこの問題に関して、両者の思惑は同じ方向を向いてない。それに振り回されるのはいつものごとくウマである。どれだけポテンシャルを秘めていようが走る機会は運頼み。それではせっかくのディープインパクトの血も泣く。それを「運も実力のうち」としてしまう風潮にも、問題がないとは言えまい。戒めとせねば。

 

***** 2017/01/30 *****

 

 

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